宿題の提出先を友達に
宿題の形骸化が問題になり、多くの学校で取組の見直し・改善・廃止等の動きが進んできている。
流行している〇〇の取組を取り入れればよいというわけではないが、子どもたちにとって、宿題が意味のあるものになっているか再考する必要があるだろう。
内容の改善を考える際、「宿題の提出先を先生に限定しない」という発想も活用できそうだ。
家庭学習で行ったものを先生ではなく、友達同士で見せ合うのである。
例えば、次のような内容が考えられる。
「来週の水曜日、鎌倉時代のテストをします。先生が出しそうな問題を3問考えてノートに答えとともに書いてきましょう。」
「3ページから18ページの漢字の中で、みんなが間違いそうな漢字ベスト10を理由とともにノートに書いてきましょう。」
「台形の面積を求める問題を2つ考え、明日、隣の人に解いてもらいましょう。」
「今日、説明文『すがたを変える』で学んだことを200字程度で友達に伝える文章を書きましょう。」
以上のような相手意識・目的意識のある宿題を出し、次の日、子ども同士でノート等を共有させるのである。 自然と友達同士でフィードバックが起こり、学びも深まるだろう。
このような宿題を出すことで、宿題を見てもらうのは、先生だけという概念をほぐすことができる。いつもとは違う学ぶ楽しさを感じる子どもも出てくることも期待できる。
宿題の在り方や出し方を考える際、大切なのは3つであると考える。
①家庭学習の「目的の明確化」がなされているか。(教師もと子どもが共有) ➁「子どもたちの実態を踏まえた取組」になっているか。 ➂子どもたちに「学びの実感」があるか。
特に、子どもたちの自主性を育むことにつながる➂を大切にしたい。
今後も先生方と「子どもたちを中心に据えた宿題の在り方等」について議論を深めていくつもりである。