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【がん日記】臨床研究#2|第一ステップでの治療内容<備忘>肺の手術を受ける人にも参考になります
臨床研究(先進医療)を受けると決めて、まず最初の治療について書き残して置きます。病歴⑲になります。下記の記事を参照してください。
私が受ける治療については下記の記事を参照してください。
一度目の入院で、私の身体にある肺のがん組織(子宮頸がん転移部位)から、手術によりがんの一部採取したお話です。
私の肺への転移は、両肺全体にがん細胞が散らばっている状態ですが、特に肺の下側(下葉)に微小のがんが目立つ。そこからがん組織を採取しTILを取り出すという流れです。
◇術式
手術は「胸腔鏡下左肺下葉切除術」左手をあげて肋骨のあたりまで間に、小さな切開(通常1.5〜2cm程度)を施します。そこから胸腔鏡と呼ばれる小型カメラと専用の手術器具を挿入して行う手術です。
◇メリット
切開が小さいため、術後の痛みが少なく、回復が早いのが特徴です。そのため早期退院が可能です。
◇手術経過
・手術前日、前々日(10/8,9)
術前の検査があります。主治医から手術の説明を受けて、レントゲン、CT、採血、麻酔のビデオを見て、麻酔科の先生からの説明もあります。麻酔は全身麻酔です。シャワー浴ができます。21時以降は食事はできませんが、水・お茶は翌朝6時摂取可能です。
呼吸法を練習する→鼻から大きく吸って口からゆっくり吐く
この練習は術後必要になるので練習必須です!
・手術当日(10/10)
手術は全身麻酔+硬膜外麻酔、9時開始、麻酔から覚めたのは12時です。
手術時間:1〜1.5時間、麻酔時間:2時間といった内訳です。
いつも麻酔をしてから数を数えるのですが「5」までいったことがありません。秒で意識のない世界です。待つ身は長く感じるでしょうね、患者はあっという間に手術は終わった!という感覚です。
術後はICU・HCUで一晩過ごします。当日手術を終えた各科の患者さんを、集中して専門の看護師が診ていく位置づけです。
ICU(高度治療室)
高度治療室とは、病院内の集中治療室の一種。呼吸、循環、代謝その他の急性機能不全の患者を24時間体制で管理し、より効果的な治療を施すことを目的とする。
術後初夜は患者にとって一番身体的に痛い、動けない、水も飲ませてもらえない地獄のような時。それに加え、他の患者さんの処置の音であったり、おたけびであったり夜中でもフロア内に響き渡ります。そんな中でも、手術で疲れてぐったり、ぐっすり眠れる人はいいのですが、私の場合、徹夜状態でした。隣のベッドの男性がいびきを掻いて寝ていたのが、羨ましかったです。ぐっすり休みたかった、入院中で一番辛い夜でした。
ICU・HCUで過ごすか、一般病棟に戻り経過を診ていくかは病院によって様々だと思います。ちなみに右肺も同じような手術を1年程前に地元の病院で受けましたが、一般病棟で次の日の朝を迎えました。
・術後1日目(11/11)
朝6時、やっとお水が飲めました。どんなにこの時を待っていたことか!水が飲めない間も、辛い時はうがいだけでもさせてもらいました。遠慮はいらいない、言ったもん勝ちみたいな感覚です。このあたりは年齢を重ね、して欲しいことは伝えようというスタンスになってきました。
手術や術後かなりの汗を書いているので身体をふいてもらいます。
肺の術後ICUの目標は「歩くこと」です。
手術から一日経っていないのに「立つ」「歩く」それが早期回復の鍵となります。めでたく歩くことができ、一般病棟へ戻りました(移動は車椅子)
この段階で私には「点滴」「ドレーン」「尿管」がつながれており、歩くのも不便。看護師さんと病棟を1周しましたが、気が進まず自主トレなしです。
昼食からがっつり普通食がだされますが、食べたく有りません。
食べ残したものは当然廃棄、、、もったいないですよね。食品ロスが気になってしかたなかったです。
15時頃、ドレーンを抜きました。少し身体が軽くなる。
この日から退院4日目まで、毎日採血とレントゲンがありました。
・術後2日目(11/12)
ありがたいことに尿管が抜け、残るは「硬膜外麻酔の背中の針」と「点滴」だけ。尿管は9時前に抜けましたが、そこから毎回トイレに行くたびに尿測定。何ml出たかを記録簿に記していきます。お小水がちゃんと正常量で排出されているか確認するためのようですが、ズボラな私には面倒でした。
術後1日目よりも調子が悪く、微熱も有り朝から横になっていましたが、
午後から食事も半分くらい食べれるようになってきました。痛み止めもよく効いているようで、動けるようになってきました。回復早い!と自画自賛
15時に硬膜外の針を抜きました。ここからが痛みとの戦い。私と硬膜外からの痛み止めは大変相性が良かったようです。
22時「点滴」の針も抜けました!軽くなった自由の身になったのです!!
・術後3〜5日目(11/13〜11/15)
自由の身にはなりましたが、体調は乱高下が続き、微熱、だるさがある時もあれば元気なときもある。上昇下降をくりかえし、退院前日11/15には落ち着いてきました。
・術後6日目(11/16)
退院日です。入院期間は9日間。
さすがに病院内の移動だけでは、歩数もかせげず体力が落ちています。
歩みもゆっくり、左手や肩には負担をかけないようにバッグは右持ち。
身体は重いのですが、外界の空気は気持ちいい。鳥かごから飛び立つ鳥はこんな気持なのでしょうか。
出たがりな私は、病院近くの「新宿御苑」をお散歩した後に新幹線で無事に広島まで帰ったのでした。