ハイテク資源大国中国の包囲網は突破出来ない日米同盟(+欧韓台)
ハイテク産業の上流サプライチェーンを押さえる中国の城を攻め入ろうとしても日米同盟(+欧韓台)軍が、短期決戦で落城させる事は不可能です。
中国は希少金属(レアアース/レアメタル)鉱山開発から精製、製品までのサプライチェーンを構築している。
皆さんに分かりやすい事例は、資源大国のインドネシアとEV市場構築のためにアライアンスをし、サプライチェーンのプラットホームを完成させた事です。
更に、中露同盟(BRICs外交含む)で日米ハイテク先進国は資源のサプライチェーンで窮地に追い込まれる事になるでしょう。
日本は、独自の外交戦略としてデジタル時代の孫子兵法で「彼を知り己を知れば百戦殆からず」、「戦わずして勝つ」戦術を考える必要があると私は考えています。
【筆者の週刊エコノミスト寄稿記事】
国際・政治エコノミストリポート
トランプ・バイデン両政権の米中半導体戦争 巨大市場を背景に「中国勝利」の流れ 豊崎禎久
2024年8月19日有料記事
【資源大国の中国は一帯一路推進国に鉱山を保有】
~引用~
ハイテク産業に不可欠なレアアース(希土類)のグローバル供給における中国の支配を打ち破ろうとする工場が、米国で計画されている。
テキサス州ヒューストンから数時間離れたダウ・ケミカルのプラントに近い一角で着工予定だが、たとえ着工したとしても、圧倒的な中国支配の現状を変えることは難しそうだ。中国はレアアース生産の約7割、製錬の9割超を握っている。
米国唯一のレアアース鉱山を所有し、テキサス州で磁石工場を建設中のMPマテリアルズのジェームズ・リティンスキー最高経営責任者(CEO)は先月、「このような市場環境により、ほんの2、3年前に期待されていたプロジェクトのほとんどが頓挫してしまった」と業績説明の電話会議で指摘。
「各国政府の取り組みや投資にもかかわらず、サプライチェーンの大半は依然として中国が支配している」と述べた。
【中国からの報復】
~引用~
中国政府は15日、半導体の材料などに使われるレアメタル(希少金属)であるアンチモンの関連品目を輸出規制の対象にすると発表した。現代の産業に欠かせない重要鉱物資源の管理を強めるとともに、半導体の輸出規制で対中圧力を強める米国などへの対抗措置の一環である可能性がある。
中国商務省と税関総署が連名で表明した。国家安全に関わる戦略物資や技術の輸出を規制する輸出管理法などに基づき、9月15日からアンチモンの関連品目を無許可で輸出することを禁止する。「国家の安全と利益を守る」ための措置だと説明している。
【ロシアの圧倒的資源シェア】
【中露同盟+BRICs外交の動向】
~引用~王氏は中ロが主導する有力新興国の枠組み、BRICSの高級事務レベル会合に出席するために訪ロしていた。
プーチン氏は通算5期目となる2024年5月の大統領任期入り後の初めての外遊先として中国を訪問した。ウクライナ侵略が長期化する中で欧米諸国は対ロ制裁を強めており、ロシアは中国と経済・外交面での協力を強めようとしている。
両国は9月に入り日本海で合同の軍事演習も実施し、欧米諸国などを威嚇する動きもみせている。BRICSは中ロやインド、ブラジル、南アフリカが加盟する多国間の枠組みで、24年1月からイランやエジプト、アラブ首長国連邦(UAE)などが加わった。ロシアは24年の議長国を務めており、欧米諸国への対抗軸形成につなげる狙いとみられる。