日米半導体企業玉座に座ると必ず凋落し、次は韓台の未来(NOTE100本目記念)
私は、このタイトルの事について、自身の著書週刊エコノミスト、メタ(Facebook)やアーキテクトのブログ、半導体ウォッチのコラム、基調講演などで警鐘して来ました。
そもそも、日本半導体の凋落原因となった日米半導体摩擦を米国が引き起こさず、日米両国で世界の半導体市場を完全支配する事出来たので、これも米国政府の戦略ミス(感情論に走った米国SIA含め)です。
そのデジャブが米中貿易戦争、いわゆるチップウォーです。
ローマの歴史家クルチュウス=ルーフス言葉の
「歴史は繰り返す」、私はこれにプラスして「同じ過ち」もと入れたいと思います。
【韓国サムスン電子の未来に対する懸念】
~引用~
世界の主要半導体会社のうち設計と最先端製造工程を両方やるのはインテルとサムスン電子だけだ。よりによってこの2社で鳴る警告サイレンが最も大きい。「いま危機なのはインテルなのか、IDMそのものなのか」という質問が出ている背景だ。設計と製造を垂直系列化するIDMはうまくいかなければ隣の事業部の不振が野火のように燃え移る。設計・製造・セット(完成品)まですべて内在化した日本のIDMが2000年代に入りそのように没落した。インテルのファウンドリーで生産されたCPUチップが市場でエヌビディアやAMDなどTSMC製を使う競合会社に遅れをとり顧客がインテルのファウンドリーから目をそらし、インテルのCPU競争力まで足を引っ張られた。結局インテルは次世代CPU「ルナレイク」の生産を自社ファウンドリーではなくTSMCに任せた。 これまで世界で行っていた工事現場の請求書が舞い込む。4-6月期にインテルのファウンドリー(IFS)は売り上げ43億ドルに営業赤字28億ドルを記録した。昨年10-12月期の13億ドル、今年1-3月期の25億ドルを超え赤字幅は手が付けられないほど拡大している。 1980~90年代以降に世界の半導体産業界は設計・製造・後工程を分離する水平分業化に進んだ。世の中に必要な半導体は多様化するが、これを製造するための設備を備える費用は莫大になるからだ。当時ファブレスは大型ファブ(製造工場)を保有する会社が優位な立場で、これらの生産ラインが空いた時にやっと自分のチップを製造できた。1987年にモリス・チャン博士はこの点を狙って「他人のチップだけ作る会社」としてTSMCを設立し世界1位のファウンドリーに育てた。 サムスンとインテルはメモリーとCPUという確固とした成功神話を踏み台に領土をファウンドリーにまで広げる勝負をしてきた。しかしメモリーとCPU、ファウンドリーは互いに全く異なる属性を持っている事業だった。TSMC退社後にインテルのファウンドリー技術顧問を務めた楊光磊教授は「IDMがファウンドリーサービスをするには完全に違ったアイデンティティにならなければならない」と診断した。設計・製造・後工程が分かれてそれぞれの分野の研究開発に集中する現在の分業構造で、あらゆることをすべてやらなければならないIDMは不利だ。
「主力超格差」の時がIDM全盛期…サムスンも選択と集中悩む時
サムスンも選択と集中悩む時 米国ではインテルの危機を「米国製半導体」の危機とみる。ブルームバーグは先月4日、「米国の半導体製造を復興させようとインテルに大きく賭けたバイデン政権の野心に満ちた政策はインテルの経営難により大きな挫折に出会った」と報道した。インテルは米CHIPS法のおかげで85億ドルの補助金と110億ドルの貸付を受けることにしたが、まだ実際の入金額はゼロだ。
カギは結局集中だ。過去にインテルのメモリー事業撤退が成功したのは、その後に集中したCPUがインテルの全盛期をもたらしたためだ。ある半導体業界関係者は「IDMがいろいろやっているように見えても競争力は主力分野で生じる。インテルのCPUとサムスンのDRAMが圧倒的性能と技術で市場を先導する時がIDMの全盛時代だった」と話した。
インテルは売却や分社などすべての案をテーブルに載せ、年末まで人材の15%以上を削減する計画だ。すでに間食やフィットネスなどの社内福祉をすべて中断したという
【日本SONYもセグメント玉座から滑り落ちる】
【世界半導体マーケットシェアランキング】
過去も定義と統計では米国ガートナーのランキング使用が適切です。
【対中戦略】
【筆者の未来予言書】
日本版シリコンバレー創出に向けて 新刊
深圳から学ぶエコシステム型イノベーション
【目次】
第6章 2035年中国半導体が世界の覇権を握る未来
豊崎禎久
アーキテクトグランドデザイン株式会社ファウンダー兼チーフアーキテクト