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8月の色校が出そろいました!

「そもそも色校って何?」


色校とは、正式には「色校正」といいまして、著者やデザイナーさん、編集者などが、思った通りの色で印刷できているかを、実際の印刷を始める前に確認するための試し刷りのことです。カバーや表紙など、カラーで印刷するものは必ず色校をとります。絵本や写真集などのオールカラーの書籍では、本文ページも色校をとることがあります。



■8/7発売
『アフターメルヘン(下)』

”物語”を進めるのはお前だよ──

『ヴィクトリアの電気棺』(スクウェア・エニックス刊)著者・田島生野による最新作!
おとぎの国の各地で役目を終えた「モノ」を回収する兄ヤコブと弟ヴィルヘルム。
彼らは廃品回収業者としておとぎの国の美化を図り、規律を保つため、廃品に悩む依頼主のもとへと訪れるが……。
いばら姫、赤ずきん、青髭、ヘンゼルとグレーテル──不思議なメルヘンの世界を舞台に描く、ダークファンタジー、終幕!

上巻は赤×ピンクゴールドでしたが、下巻では青+シルバーインキで仕上げております。
帯だけではなく本体表紙(描き下ろし)も見所です。

↓上巻発売時の単行本再作のこだわり詳細記事

↓下巻に関する発売記事はこちら


本作ならではのダークメルヘンの世界をまるっとお楽しみください。




■8/7発売
『お前の死因にとびきりの恐怖を』

「██高校三十一回生、出席番号二十三番。私は、怪異に、宣戦布告します」
今までの怪談小説をくつがえす、新感覚のホラーモキュメンタリー

『かわいそ笑』(イースト・プレス刊)で鮮烈なデビューを果たし、活字媒体のみならず、コミック原作やテレビ番組の構成など、さまざまな表現ジャンルで大活躍している怪談作家・梨さんの渾身の最新作がいよいよ発売!

本書は文芸部で発見された不気味なUSBメモリを出発点に、新聞部の校内記事、合唱部の変遷レポート…などなど、ある高校から集められた情報を読み解いていくことで、物語が進んでいくような作品になっています。 

デザインを担当いただいたのはwelle designの坂野公一さん。
あまり深く踏み込むと、作品のネタバレとなってしまうため言えないのですが、今作はあえて青春小説テイストの方向性でデザインいただいています。
この作品のテーマや意図を汲んでいただきつつ、素敵な装画を描いてくださったのは住野よるさん等の装画をご担当されているイラストレーターの「ふすい」さん。爽やかな夏の風が吹き抜ける、透明感に溢れた放課後の教室のイラストに合わせ、青春小説感が増すように題字も手書きを採用いただくなど、ホラー作品としてはかなり異質な仕上がりに。
8月の青空に映える爽やかな装幀をぜひ手に取って、“隅から隅まで”見ていただけましたら幸いです…!

物語を読み解いた先に、どんな結末が待っているのか、みなさまの「恐怖」が逆転する新感覚の読書体験をどうぞお楽しみください…!




■8/19発売
『こむぎのキロク 病気と一緒に生きること』

病気を理由に自分をあきらめたくない
日常を生きるしかないからこそ、あえて病気と向き合わない

「表皮水疱症」という、わずかな刺激で皮膚がただれたり、水ぶくれができてしまい皮膚の疾患に生まれつき罹患しているYouTuberのこむぎさん。国の指定難病に指定され、自分が思うように日常を生きることができないなかでも、YouTubeを通して、等身大の自分を発信し続けています。この病気を知ってもらいたいと思いはじめたYouTubeチャンネルは登録者数12万人越え。本書では、こむぎさんの幼少期からの人生を振り返りながら、「日常」をどのようにして生きてきたのか、こむぎさん自身の言葉で綴っています。

カバーデザインを担当してくださったのはアルビレオさん。装画にご協力いただいたのは、コラージュ作家の北川マリナさんです。カバーに使われている作品は、北川さんが小豆島に旅行に行かれたときに出会った物や景色をコラージュしてつくられたものです。さまざまな素材感や瑞々しい青色が特徴的な作品です。

本書では、病気について触れていて、決して軽くはない話も出てきます。生まれながら難病にかかり、苦しかったことも多かったこむぎさんですが、そんななかでも、前向きに生きていこうとする彼女の明るさをカバーデザインで表現したかったのです。

カバーで使用している用紙は、「ミニッツGA-FSプラチナホワイト」。少し手触りがあり、上品な紙です。

帯には満面の笑顔のこむぎさんの写真!(撮り下ろしです)気持ちよく晴れた京都某所で撮りました。「なんだかカルピスの広告みたいな写真だね」なんて笑っていた写真が帯に採用されました。

こちらは本文の色校です。撮影をご担当くださったのは栗田一歩さん。本書内にもお名前が出てきますが、何年か前からこむぎさんの写真展の撮影もしている方です。本書の口絵ページでは、写真展で使用された写真のほか、京都で撮り下ろししたこむぎさんの写真がたっぷりと入っております。ファッションが好きなこむぎさんならではのこだわりも写真から感じることができます。




■8/19発売
『ぼんご女将のしあわせおにぎり帖』

行列の絶えないおにぎり店
「ぼんご」のおにぎりレシピ本が誕生!

東京・大塚の大人気おにぎり店「ぼんご」の女将が教える、おにぎり54種類とおにぎりに合うおかず16種類をまとめたレシピ集!
お米が劇的においしくなる炊き方やぼんご流おにぎりの握り方など、家庭で手軽にぼんごの味を再現できるコラムもたっぷりの1冊です。

装丁は千葉佳子(kasi)さんに担当いただきました。
ぼんごではおにぎりの具材同士を組み合わせて食べるのが人気ですが、お店の看板メニューでもある「さけ×すじこ」と「卵黄醤油漬け×肉そぼろ」をカバーのメイン写真にし、インパクトのある印象に。

オビの配色やイラストレータ―・naohigaさんの温かみのあるタッチで描かれた女将やお店のイラストも添えて、ぼんごの雰囲気や女将の人柄を投影したような、温かく優しい印象の1冊に仕上がりました。

カバーを取ると、ぼんご店内の壁に貼ってあるメニュー表をイメージした表紙が顔を出します。
お店では金額を表記している箇所をこちらではページ番号に。
実用的で、遊び心のあるデザインになっています!

カバーはOKブリザード100/㎡ (グロスPP加工)、オビはHSスノーフォース(4/6 87.5kg)を使用しました。
カメラマン・原田真理さんに撮影いただいたおにぎり写真の風合いを活かす、優しい手ざわりが特徴の用紙です。

カバーや表紙、本文の隅々までこだわった1冊です。
ぜひお楽しみいただけたら幸いです!




■8/19発売
『在宅ワークもふたりでいれば』

楽しいこともハプニングも多い!!?

3Dデザイナーの学と漫画家の美千香は、結婚生活3年目の夫婦。
お互い在宅ワークで四六時中一緒にいるような生活をしている。
そんなある日、仕事の繁忙期を終えたふたりはボロボロな姿から一変し……。
在宅ワークならではの日常が満載!?  ハートフル時々コメディライフ!!

人物以外の背景は線画にし、ビビット&目をひくライトグリーンの背景色に…!!
PP加工にすると若干ですが色が沈む(少し暗くなる)ため、ニス加工にして柔らかさと発色を維持しています。
色校ではこのライトグリーンの刷り出しがしっかりでるか心配でしたが1発で良い色味がきました。
見本でもばっちり色校通りの色味になりました。ぜひ本作を手にご確認ください^^

↓COMICポルタで試し読み
https://comic-porta.com/series/325/



今月は 5作品をご紹介しました。
是非、書店でお手に取ってご覧ください!


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