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男女平等とは

今は21世紀なので、あからさまな差別はないにしても、昔の様な女性に対して偏見や差別は完全にはなくなっていない。
かつてはウーマン・リブと呼ばれた女性解放運動もあった。
今となっては死語なのだろうか?
しかし、先ほど述べた通り、まだ現状は男女の隔たりがある事は拭えないのも事実だ。

こういった事を考えた時、20代の初めの頃に出会った小説、ジョン・アーヴィングの作品「ガープの世界」と云う邦題の作品を思い出す。
一時期ジョン・アーヴィングの作品にのめり込み、「ガープの世界」の他に「ウォーターメソッドマン」「158ポンドの結婚」「熊を放つ」「ホテルニューハンプシャー」などを何度も繰り返し読んだ事もとても懐かしい。
ジョン・アーヴィングの作品に共通したテーマは「レスリング」「性描写」「男女のありかた」などが挙げられる。
特に「ガープの世界」では「レイプ」「女性解放」「暴力」「家族」「夫婦」「セックス」「性転換」といった一言では片付けられない内容が詰まっている。

その為、この作品は上下巻とあり読み応えのある作品だ。
しかし、登場人物がとても多いので、それぞれの生い立ちや背景の説明を知るには多少頭を使うのだが、作品の流れはとてもシンプルなので、ペースを掴むと早く読み終えてしまう。

余談だが、多くの登場人物がありながら全てのキャラクターが克明に生かされている点もジョン・アーヴィング作品の特徴でもある。
よくジョン・アーヴィング作品はチャールズ・ディケンズと比較され、またジョン・アーヴィング自身もも歴史(特にヨーロッパ)を重点に置いた作品が多数あり、随分昔のインタビューでもチャールズ・ディケンズを意識していると云った事を本人が述べていた。

以前にもこのブログで説明したと思うのだが、原作の実写化と言うのは読み手の主観が異なるせいか、映画よりも原作の方が優ってしまう。
それと映画は約2時間と言う枠で納めなくてはならないので仕方がないと云うのも事実だ。
だが、個人的に「ガープの世界」は稀に見る原作と切り分けて鑑賞できる仕上がりになっている。

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その理由はこの映画に携わっている俳優陣だろう。
主人公のT・S ガープにロビン・ウイリアムズ。
ガープの母親役ジェニー・フィールズ役にグレン・クローズ。
そして元フットボール選手であり、性転換手術をしたロベルタ役にジョン・リスゴー。

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映画では原作と比べると、ロベルタの出る回数は少ないのだが、いずれもロベルタが担う役柄は重要だ。
今でこそLGBTという言葉は日常でも使われ、そういった方々に対する偏見も少なくなった。
それでも男女間に関する事柄と同様、まだまだLGBTに対する偏見も完全には無くなってはいない。

で、肝心な話の内容だが、物語の冒頭から過激である。
ジェニーは結婚願望はないのだが、子供だけを望む。
職業が看護師という事もあり、病室には怪我人の世話をしていた。

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特にジェニーが気になっていた患者である、身動きができない植物人間である三等曹長を相手に一方的に性行為を行う。
そこで生まれたのがT・S ガープだ。
因みにT・Sの意味はテクニカル・サージェントだ。

後にガープは小説家となり、レスリングのコーチとなる。
一方のジェーンは女性解放についての持論を持ち、『性の容疑者』というタイトルの本を出版する。

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瞬く間に『性の容疑者』は波紋を呼び、特に自立を強く求める女性からの支持が高まる。

これ以上話してしまうと本当にネタバレに成りかねないので、この辺にしておこう。

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「またもお世話になり・ます、はま・むら・じゅんでございます〜」

わーお!

少しだけ語らせともらうと、ガープの結婚後は物語が急展開するから興味のある方はお楽しみあれ♪

この作品は特にそう感じるのだが、ジョン・アーヴィング自身の生い立ちや思い入れが織り交ぜられている気がする。
ガープは小説家でありレスリングのコーチだ。
作者のジョン・アーヴィングも同じく小説家であり、元レスリンスのコーチをしていた。
そう考えると作者の主観的要素が色濃く滲ませた内容なのだろう。

久しぶりに説明したらまた原作が恋しくなったよ〜。

きゃっ☆

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