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ハッピーエンドじゃ踊れない



書くことだけはやめられない


酒もやめた。

無理なダイエットもやめた。

やめれないのは買い物と読書、文章を書くことだけだ。

今は経理の仕事と、昔からの友人のお店のブログ代行をしている。

ブログ代行は楽しい。

彼女が独立する前からの付き合いで、独立して、結婚して、働きながら子育てするのを見てきた。

底抜けに明るく、食べることが大好きで、どんなお題もおいしいお店の話になってしまう彼女
仕事は常に丁寧で、顧客の要望を微細も漏らさずヒアリングして、期待以上の仕事をこなす彼女は、私はまぶしい存在だ。

ブログは多いときで週1回の更新。

自分はネットのことも分からない、文章も書けないからとお願いされてやっているが、私と真反対の感性、素直な気質、仕事の真摯さと、彼女の持ち味のユーモアを生かすように記事を書く。

彼女になりきって書く。

演技の経験はないが、演じるとはこんな感覚だろうか。

私は「私」の言葉しか書けない


こういう仕事をしているから、Webライティングの仕事の幅を広げるため、なにか講座を受けてみようと思っていた。

また、YouTubeや本などでWebライターのことを調べる。

たくさん見たのでどの動画にあったか分からないが、「【50代のWebライター】サケサカマスター」さんが、

「自分の言葉で語りたいひとには向いてない」

と仰っていた。

私は友人のお店のブログ代行はしているが、言ったとおり彼女とは長い付き合い+私の好きなように文章を書かせてもらえている環境だ。

ポメラを買ったことで私は毎日毎日、起きている間はポメラに向かっている。

そうして、もうやめたと自分でも思っていた創作、「物語」への比重も大きくなって、つたないが創作作品もアップするようになっている。

昔から自覚していたが、私はハッピーエンドが書けない。

なぜかみんな苦悩して、みんな憎み合って、殺し合っていくような話しか書けない。

これってどうなんだろう?

私は毎日一作品、長くても短くても書いてアップすることを決めているので、毎日、誰かがひとに裏切られて、誰かがひとを傷つける話ばかり書く。

自分でも鬱になる。

実際北に、「君のメンタルが不安だ」と言われてた。

「物語」のもっと先が知りたくて


ひとを苦しめるだけの物語しか作れないなら、私は物語ることをやめた方がいいのか。

そんなことを悩んでいたとき、ゆうこ@物語が好き!さんの記事を読んだ。

「ああ!そう書けば良かったのか」

そのフレーズが頭の中でくり返された。

1分悩んで、私はその講座に申し込んだ。

そして昨日の夜、受講した。

分かっているようで分かっていない、「物語」の先が、少し見えたような気がした。

ハッピーエンドに拘らなくていい

グループワークで、私以外の方はもう創作で立派な活動をされている方ばかりだった。

どの人も真剣に先生の話を聞かれている。

講座の内容は明かせないが、色々目から鱗が落ちていった。

先生はあとでPDFを送るから無理にメモを取らなくてもいいですよと仰ったが、私は先生の言葉をずっとポメラに写していく。

一番最後は質問時間があるのだが、皆さんさすがに創作することをずっと続けておられるので質問が高度。

その質問、先生の答えをひたすらポメラに落としていく。

私の質問の時間になったとき、私はものすごく初心者のような質問をした。

「ハッピーエンドが書けないんです」

先生は、かまいません、と。

その物語がそのように作られているならそれでいいと。

好きな作品を振り返る

受講後、私としては寝る時間を大幅に過ぎていたので薬を飲んで横になった。

興奮してしばらく眠れなかった。

そうして、自分の好きな物語を振り返る。

タニス・リーの一連の作品、栗本薫の古い作品の「天国への階段」や「死は優しく奪う」とか、米澤穂信の「満願」、「王とサーカス」、もっとも古い記憶では最初に触れた物語である「ベルサイユのばら」。

どれも陰鬱で救いがない。

ベルばらだって、華やかな絵柄につい騙されるが、そして歴史上の話で仕方ないけど、主要人物ほとんどまともな死に方してない。

ラストは主要人物が暴徒に惨殺するところで終わる。

……人生の一番最初に娘に与えるマンガとしてはのはどうなのよ、母。

映画にしたって、「セブン」、「羊たちの沈黙」、「凶悪」、「エスター」などが好きだ。

ミステリーが好きなのもあるけれど、あのどうしようもない閉塞感、納得出来ず見終えた後もずっと考え込む、そんな作品が好きなのだ。

明るい話も大好きだけれど、バトルが嫌いな私が、ジャンプ作品で読んだことのあるわずかな作品のひとつである「幽遊白書」にしたって、最初の主人公の成長物語より、最後の方の飛影のエピソード、タイトルを忘れたけど「ハッピーバースデー」で終わる短編が一番好きだ。

自分の物語を書き続けるために


 

この講座は、もっと具体的に作品を作り上げるところまでを、をあくまでも入門編、初心者がわかりやすいように構成されていた。

私のように、「書くことが好きだが、何を書いたらいいか分からない」、「自分の世界観ってどうなんだろう」と、悩んで苦しんでいるなら、是非オススメする。

受講料もリーズナブル。

そうして、もしこの講座を受けて、「自分が書きたい物は物語でない」と気がつけば、それこそWebライティングとか、他の方法でも書き続ける道を探せると思う。

やりたいことがわからない、と嘆く時間があったら行動した方がマシと悟りつつある50歳。

小説でも、ライターでも、実用書でも、書きたいことを見つけて書いていく。

それがどんな道であれ、「自分の物語」になっていくのではないだろうか。

今日も明日も明後日も。

私は書く。

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