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言葉は今凍りついて白くなって道に落ちた

Listen to John, baby
僕の忠告さえも
Listen to Jnhn,baby
今は届かないのか
Oh,sweet little boy
気づいて
Sweet Little Boy 川村かおり

10代の時、ラジオで聴いて、一瞬で虜になった曲。

ZOOとかより、もっと好き。

今iTunesとAmazon見たら、MP3は販売してなかった。

仕方ないから、この曲の入ってるベストを来月のポイ活で買う予定。ぽちぽちがんばってる。とりあえず1500円は確定。あと1000円頑張るか。

確か、私が30代の頃、この方は若くして亡くなった。

長く聴いてなかったが、やはりショックだったな。

若い頃は、私も不安定だけど、もっと危なげな友達がいて、よくこんな気持ちになったものだった。

そうして、多分、去年までまで、その気持ちを北に味合わせ続けていた訳だ。

業が深いな。

そんな私には、印象深い友達と、幼馴染がいた。

友達は、中学の時、別のクラスだったのだが、なんでか懐かれ、卒業しても親しく行き交った。

私も色は白い方だが、その子は白人か?というほどぬけるほど白く、また、髪も目も、淡い茶色で、とても目を引く子だった。

少し独特の感性を持ち、若干、いじめられてる風でもあったが、私にはそんなことは一言も言わなかった。

その子は高校に進み、異性関係が騒がしくなったようだった。

別の知り合いから、あまり良くない噂を聞いた。

品のない表現を避けるが、特定の人とは付き合っておらず、また、彼女のいる人を寝取るようなこともあったようだ。

だけど、私に会う時の彼女は、相変わらずあどけなく、私の淹れたお茶を飲み、私の焼いたパイを食べ、おすすめの音楽を聞かせてくれたり、片思いの相手の事を語る、普通の女の子だった。

そんな彼女との交流が途絶えたのは、別の友人のグループのさる人の好きな人が、彼女を好きになった、という意味のわからないものが理由だった。

この時は、別にとったとられたというわけでなく、そのさる人は、その彼に思いすら告げてなく、その彼は、彼女に告白もしてなかったので、私には理解不能なのだが、その女の子グループは彼女を呼び出し、罵倒した。

言葉のリンチだった。

私は理由を知らされずその場に連れて行かれて、彼女がいる事も知らず、呼び出された理由も知らず、いきなり始まった怒声に驚いた。

とりあえず、少しは落ち着いて見えた人に声をかけて、状況を聞いたが、本当に意味がわからない。

「その子の何が悪いの?」

私の声に、少し怯んだ様子だった少女たちは、でもすぐにまた過熱した。

付き合ってられないとその場から去ったが、彼女からしたら、私も糾弾側にいたと思われたのかも知れない。

それから連絡が途絶え、私も引っ越したり色々とあり、こちらからもなんのアクションをとらなかった。


27の時に、偶然再会したが、元々細かった体が、もう骨と皮のようになり、なぜか前歯が欠けていて、虚な目をしていた。

それきり全く音沙汰もないが、どうしてるだろう。

幼馴染は、保育園の頃から一緒の、活発で運動が得意な女の子だった。

学年でも(9人しかいないけど)人気者で、お調子者で元気な顔はもちろん知っていたけれど、上に出来の良い姉がいて、下に待望の跡取りの弟がいて、家では居場所のないような、中間子の難しさを体現した面も持っていた。

私は進学しなかったので、高校に行った幼馴染とは縁が切れたかと思ったけれど、なにかと用を作っては遊びに来てくれる。

その子の家は、農村でも珍しかった専業農家で、梨やら枇杷やら、趣味で作っていたというリンゴなど、季節になると山のように持ってきてくれる。

私のマンガコレクションが好きで、よく借りていき、

「なぎちゃんの好きなマンガって、世界が綺麗だよね」

と、言ってくれた。

この子も高校で異性関係が賑やかになったが、まあ、小学生の時は色黒で痩せっぽっちの女の子だったが、成長して、バイト先に遊びに来た時、先輩から、あの中山美穂みたいな子誰!?とよく問い合わせをもらったので、そういう方面で派手になるのは仕方ないかなあと思った。

その子が高校を卒業してからしばらくは交流が途絶えていたけれど、二十歳を過ぎた頃、これもまた偶然再会した。

とても懐かしそうに話しかけられて、華やかな笑顔の彼女から出たのは、とんでもない言葉だった。

「覚醒剤で、この間まで少年刑務所にいたんだー」

驚愕した。

山陰の山奥の農村の、夕暮れ時。
足元には散歩させている犬がいて、軽トラや耕運機の音が遠く聞こえた。

彼女はニコニコと屈託がない。


私が、その話を聞いて、彼女を軽蔑するとか、引くとか、全く想像もしてない顔だった。

まあ、実際、驚きはしたが、それから彼女との友情は復活して、それから30代の中頃まで付き合いがあった。

彼女の半生は、ドラマか何かか?というものだった。

暴走族のリーダーの彼女になったり、それに敵対するグループに輪姦されたり。

反社会の大人とも付き合いがあり、それで覚醒剤を教えられたそうだ。

23の時に結婚した相手は、彼女の元彼の兄だった。


しかも、お互い結婚しても浮気はするだろうな、と思いあっての結婚で、結婚相手は私に、彼女が浮気したら教えてくれと言いに来た。

結局、お互いの浮気で5年ほどで離婚し、それからも男性遍歴は止まらず、彼女は美人だったので、30を超えてもよくナンパにあったし、逆ナンパも良くした。

25以上の男とは付き合えないと言い、35の時に23の男の子と結婚話が出ていたが、浮気は止まず、良くトラブルになったし、巻き込まれた。

理由はわからないが、ある時ふっと連絡がなくなり、それきりだ。

彼女と付き合っていた時は、よく浮気のアリバイに使われたし、遊びに行くと、詐欺で捕まって昨日の刑務所から出てきた、なんて人とも会わせられたりした。

世界が違うな、と感じていたので、本音では付き合いがなくなってホッとしたが、そういう自分の薄情さに吐き気がする。

私には北のようには出来ない。

結局は、自分が一番大事だ。

北に彼女たちの話をすると、

「君の周りの世界って、なんかの映画?」

と、言われた。

私は平凡だが、ちょっと特殊な友達が過去にいただけだけれど。

でも、こんな風には思ってはいる。

二度とは会わないけど、彼女たちの望む形での幸せがあるといい。

それが精一杯。
この薄情者には。

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