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お風呂場エスケイプーウォーク・イン・クローゼット

最近エスケイプ全然できてなかった。
こないだまで夏だったし、暑かったし、風呂に浸かる時間ないし、人に借りた本を読んでたからバスルームに持ち込めないし。

先日デニムを手洗いしたときに綿矢りさのウォーク・イン・クローゼットという小説を思い出したので、
本棚から引っ張り出してきた。

急に朝晩寒くなって、季節が秋し始めたので
こちらも風呂に浸かるようになって、
自分の本はバスルームに持ち込めるし、
何なら途中で居眠りしちゃって、ぽちゃんもしちゃった
ウォーク・イン・クローゼットです。

お洋服好きの女の子が、大切な服たちを一日かけて手洗いするくだりがあって、
それはもう清々しい。

その女の子は恋活を長らくやっているんだけど、
いつしか服は、自分の好きなものではなく、
対男性のものになってしまったらしい。

その女の子の友だちは、服は、武装になっているらしい。

ふむ。分かる。
対男性というわけじゃないけど、私も、いつの間にか選ぶ服が誰かにダサいって思われないためのものになってしまっている。

学生の頃は、ピンクのタイツにさくらんぼが揺れるピアス、リボンのカチューシャ、ゴシックなラバーソール…
好きなものを好きなように着て、意味わからん服でさえ、これが一番おしゃれだと思って着てたあの頃がいちばん服選ぶのが楽しかった。

たぶん今の方が着てる服はだいぶマシなんだけど、
置きに行ってるというか、無意識に誰かを意識してて、何着たいか分からなくなって、選んでるうちにテンション下がっていく。

自分が似合う服と、自分が着たい服の違いを
この10年で嫌というほど気づいてしまったんだなぁ。
似合う服(私はコンサバが似合うらしい)を着ると褒められるけど
トキメクのは今もフリルのソックスとかオーバーオール!!!

無敵さがいつの間にか失われておる。
根拠のない自信はどこから拾ってくればいいの。
無敵な自分をもう一度取り戻したいな。

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