1,000 円ならぬ 2,000 円カット
私が長年お願いしている美容師さんの予約が、ますます取れない。
ホットペッパー ビューティー的なところだと予約枠がもうすべて埋まっているので、多分お店に直接電話した方がいいのだろう。
ただでさえ予約が取れないのに、なんとお店が改装工事に入ってしまうらしくて、(多分) 5 月にならないと行けない。
私はテレワークの上に引きこもり生活を送っているため、滅多に外に出ない。したがって出勤していた頃は 3 ヶ月に 1 度は通っていた美容院も、今や半年かそれ以下ペースで行くようになってしまった。
いい加減髪が伸びてきたというか量が多くてやたらトリートメントも消費するし、ドライヤーでの乾きも遅いので、傷んだ部分のカットと髪を軽くして欲しいなと思ったのである。
あと、ヘアカラーもしていただきたい。
そうすると必然的に 3 時間コースになってしまうので、ますます予約が取りづらくなる。
なんとかカットだけにして、工事に入ってお店がお休みになる前に、どこかねじ込んでもらえないかなと悩んでいたのだが、私の予約の怠惰でねじ込んでもらうのはどうも気が引けた。
「断られたら断られたでいいじゃん!」 と、一念発起して電話をかけようとしたら、その日は当該の美容師さんがお休みだとネットで知り、かけるのをやめた。
それ以来、結局出した勇気がまた引っ込んでしまって、ウダウダ言っていたらパートナーに 「付き合い長いんだからねじ込ませたらええやん」 みたいなことを言われた。
が、口コミを見ていても、みんな私と同じようにずーっとその美容師さんにお世話になっているようなのだ。
だからみんな常連さんなのである。やっぱりねじ込ませるわけにいかない……。
と、違う美容院を探し始めた。
近場で似た価格、雰囲気のところはすぐに見つけられたのだが、ここで待てよと考える。
今回は言わばピンチ ヒッター的にお願いするのだ。
「普段行っているところが行けないからそのつなぎで……」 ということだ。だからおそらく 2 回目以降は行かないだろう。
そうなると人間関係を構築するのもなんだかめんどくさいし申し訳ない気がする。次は行か (来) ないことを知っているのは、私だけなのだ。
ちゃんとした美容室っぽいので、きっと接客も丁寧にしてくれるだろう。でも、質問に答えたりしたところで、もうそれで終りなのだ。
近所なのでその辺で見かけられても気まずいし、私はあまりプライベートで話しかけられるのが好きではない。
私が若かったせいもあると思うが、過去に行った美容室で 「え!?😳」 みたいな発言されることもあったり、延々と初対面のアシスタントさんの彼氏の話を聞かされたり…… とかしていると、割と 「何タイムなの?🥺」 と思ってしまうので、ちょっと (いやかなり) 苦痛なのである。
そんな ↑ 美容師さんの方が珍しいのは分っているのだが、これ結構マッサージ屋さんでも起こったりする。
頭を空っぽにしてガッツリどっぷりヒーリングにハマりたいのだ私は……。うつ伏せになっているせいでよく聞こえないし、こっちの言葉も届かないこと多いし😅
だから日本語があまり得意じゃない外国の方が施術してくれる場合、基本的には強弱のこと以外は話しかけられないので、内心すごく嬉しい。
いつもお願いしている美容師さんにも、最初は 「あまり話すのが好きではない」 と申告し、かなり放置してもらっていた。
しかし私がよく旅行の本や料理の本を読んでいることを知って、旅行や料理の雑誌をさりげなく持ってきてくれるようになった。
なんて気が利く人なんだ! と思い、私の美容師さんへのハート💕︎が一気に増えた。
美容師さんも旅行好きだと知り、それからは普通に話すようになった。割と淡々と落ち着いて話す方なので、こちらが疲れるようなこともない。
さて、そんなこんなで色々と悩んでしまった……。髪は切りたいしカラーもしたいが、新しい美容室で関係を構築するつもりはない……。
ここで思いついたのが 「1,000 円カットはどうだろう!😆」 というものだった。
行ったことはなかったし、友人や家族からも 「行った」 という話は聞いたことがないが、間違いなく 「時間との戦い」 の美容室なのだから、黙々と施術してくれるに違いない。
確か近所に 1,000 円カットのお店があったはずだ!
失敗しても 1,000 円なら痛くないじゃないか。
この際、カラーは諦めよう。
というわけで探してみると、意外と 3 店舗くらいあったようだ。
しかし、クチコミでは 「普通のカットなのにバリカンを使われた」 などというものも散見した。
バリカン?🥺
そう思って探していたら、なんと 2,000 円カットのお店があるという。
シャンプー・ブローなし。
風呂から上がりたてでよく乾かして行けば問題ないだろう。しかも当日でも予約が取れるなんて素晴しい!
クチコミもかなり良かったし、(バリカンに言及している人もいなかった) なんとなく 1,000 円よりは 2,000 円の方がいいんじゃないかという暗示みたいなものにかかって、いざ予約の時間に出かけて行った。
そして仕上がった髪型は、下記 ↓ の質問に貼られている画像にめっちゃ似てた。
「傷んでいる部分 (毛先 5cm くらい) を切って、全体的に軽くしてください」 と言った。
そう言った。
当然、私の現在の髪の毛のレングスやらレイヤーやらは保たれると思っていた。
しかし違った。
カットの施術に関して言えば、多分今まででいちばん丁寧だったと断言できるくらい、それはそれは丁寧に切ってくれた。
2,000 円でいいのか? というくらいの丁寧さだった。
そして多分、くせっ毛の私の髪をここまで綺麗に揃えてくれるなんて、間違いなく技術も高いはずだ。
しかし、謎のパッツン レングスである。
なんだろう、もしかして、床屋さん?🥺
という疑問が湧いたが、訊く勇気はなかった。
確かにクチコミにも 「理容師がいる」 と書いてあった。
ちょっと見たことないレングスに自分で笑いそうになりながら、お礼を言ってお金を払って出た。
とりあえず、持っていたストールを出してレングス全体が隠れるように巻いた。
5cm より断然長く切られていたので、ウロウロしている間にもストールからパッツン レングスがはみ出してくる。
何度も納得させる。
いや、間違いなく技術は高いはずだし、下手なわけでは絶対にない。
めちゃくちゃ丁寧に切ってくれたし、手を抜いたなどとも一切思わない。
これはただのマッチングの問題でもあるし、私が 「レングスはそのままで」 と警戒心をまったく持たなかったことが大きな要因だろう。
「1 回風呂に入ってオイルを塗って乾かしてみたら、少し印象が変るかもしれない」 と思ってやってみたが、えーとまず髪の毛が軽くなっていなかった😁
風呂場にて掴む毛量がほとんど変らないことに嫌気がさして、一旦風呂から出て結局自分でさらに切ってしまった。
過去に自分で髪を切っていた時代もあったので、もちろん素人感満載だろうが、レングスが揃っている外側の毛にはあまり手を付けないようにしてなんとか 「パッツン」 感は軽減した。
しかし、もうほんと駆け込み寺的に信頼できる美容室に駆け込みたいと思うようになり、また行きつけの美容師さんのところに泣きついて無理矢理ねじ込んでもらうか、はたまた船橋でお願いしていたすごく良かった美容師さんをなんとか見つけ出すか悩み始めた。
船橋はもう 10 年以上前の話で、お店の名前も覚えていない。分るのは美容師さんの苗字だけだ。もうとっくに名前が変っているかもしれないし、そもそも美容師を続けているのか、続けていたとしても、船橋にいるのか。
という疑問を呈してみたが、意外とアッサリ見付かった。
あまりハッキリ映っていないし小さな写真なので確証はないが、面影はあるような気がする……。
下の名前も拝見したが、そんなような気もするし、違うような気もする。通っていた期間は 2 年もなかったような気がするので、うろ覚えだ。でもこの美容師さんも大好きだった。
さて、このお店はスタイリストさんが多いので (船橋は美容室が多いせいもあるだろうが) すぐに予約が取れそうだ。私さえ OK なら、今週行くことだって可能である。
しかし、船橋。ちょっと遠い。
しかし家から徒歩 15 分程度にある美容院は、5 月にならないと行けないのだ。間違いなく船橋の方が近い。
今まで美容院に 1 万円とか払っても、「果たしてそんなに綺麗になっているんだろうか?」 と疑問に思っていたのだが、あれは違ったのだ。
「マイナスをゼロに戻す」 という効果であっても、「マイナスからさらにマイナスになる」 という効果にはならない、ということに 1 万円以上払う価値があるのだ。
たとえ 1 万円分ステキ✨ にならなくても、「何だねそれは😂」 と笑われるような状況は絶対に作り出さない、ということを保証してくれる。そのセンスや技術にお金を払っているのだ。
ウーンウーン。
理容師と美容師の違いは私には明確に分らないが、私は美容師的なカットを求めていたから美容室に行ったのだ。
そこで理容師に床屋的 (?) なカットをされるのは少し違うような気がする。
床屋的カットをして欲しいのなら、最初から床屋に行っている。
そう考えると、あの美容師 (理容師?) さんは何も悪くなく、会社のシステムに問題があると言えよう。
後で公式サイトを見返してみたら、スタイリスト紹介のページに美容師っぽい人は 「得意なスタイル」 が 「マッシュ ショート」 とか 「ゆるふわパーマ」 とか書いてあったのに、理容師と思われる方だけは 「角刈り」 とか 「刈り上げ」 とか書いてあった。
「刈り上げじゃそうなるだろうね😁」 と大笑いしたい気分なのだが、自分で仕上げた髪型が気に入らないので、結構憂鬱である。
もう今後は間違いなく予約を入れるさ。
パートナーが長年通っている神戸の美容室に、わざわざ帰省してまで行く理由がよく分った。私はまだ最寄り駅か船橋でよかった。