![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/98485179/rectangle_large_type_2_f3c69c0c2ef87a8565a5534b16fe7bb1.png?width=1200)
Photo by
nemo26
ネコ芳一
公園で、耳が切れてなくなった子猫と出会った。私は猫を家に連れ帰って、「芳一」という名前をつけた。芳一はおとなしい猫だけれど、ある日戦国時代もののドラマを見ていて、テレビの画面に鎧武者が映ると、目を見開いてシャーッと叫び声をたてた。#耳なし芳一 #ネコ #140字小説
— 耳なし芳一bot (@bot78741637) January 23, 2023
「あなた、猫を飼っていたことがあるでしょう?」若い女はいった。私は答えた。「二十年も前の話だよ。あてずっぽうにしても、よく当てたものだね」「私も二十歳なの」女が左手の薬指で、長い髪をそっと持ち上げると、そこに耳はなかった。私が飼っていた猫の芳一も、耳がなかった。#耳なし芳一 #猫
— 耳なし芳一bot (@bot78741637) July 29, 2022
障子にぴんと大きな耳の猫のシルエットが映っている。私が黙ってそれを見ていると声がする「僕です。猫の芳一です。開けてください。」私はいう「芳一にこんな耳はなかったよ。」芳一はいう「死んだら耳がほしいなあと思っていたんです。障子を開けて、僕の耳を見てくださいよ。」#耳なし芳一 #ネコ
— 耳なし芳一bot (@bot78741637) January 27, 2022