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【試合感想文】 5/28日本ハム2-3x楽天: 雨中激戦で冷静さを貫いた小郷裕哉と岡島豪郎

じつは直近31打席ノーヒットだった

延長12回までもつれた死闘は、ブルペン陣が7イニング零封リレーでドローに持ち込んだ5/12△E4-4L以来の今季2度目になった。

最後の最後12回に劇打を決めたのは、12年目の岡島豪郎だった。

「意外と冷静に打てた」と本人が振り返るとおり、銀次と並ぶ球団史上最多タイ6度のサヨナラ打を弾き返してきたこれまでの経験が活きた。

先発・荘司康誠の9回114球2失点の熱投でボルテージ上がった楽天モバイルパーク。楽天一色に染まる場内の雰囲気に加え、先頭・浅村栄斗にセンター前へ弾き返されてさらに動揺したのか、折しも強さを増した雨足にも集中力を削がれたのか、岡島とは対照的にマウンド上のロドリゲスは冷静ではなかった。

自慢のツーシームを操ることができない。
低めにひっかけたり、高めに吹かしたりする場面が多々。

それでも、来日6年目の196cm右腕は高速ツーシームを武器に、ここ4年はゴロ率60%をマークする打球管理のスペシャリストである。

岡島は153キロのムーヴィングボールに対し、打球によくぞ角度をつけてくれた!

前日の楽天左打者とは違った。鈴木健矢の前に二ゴばかりを打たされていたが、そのことも他山の石にしたのだろう。逆方向におっつけたアプローチが功を奏した。

もしひっぱりにいっていたら、相手の術中にハマったはず。前進守備の内野守備網にひっかかり、2死3,2塁または2死3,1塁で、決着はこの日二ゴを3本も量産していた8番・辰己涼介までもつれていたかもしれなかった。

じつは、岡島、5/11○E7-3Bで3号ソロを放って以来、31打席ノーヒットが続いていた(四球は6個)。この間、打球23本中ゴロ16本、ゴロ率69.6%と尋常ないほど上昇していた。

5月に入り、6連戦日程x2週間で12試合連続スタメンを張った疲労もあると思う。折しも辰己が不調で2軍落ちし、センター代役を務めることになり、守備での運動量が増えた点も、疲労に拍車をかけたと思う。

そこへきて5/16きたぎんボールパークでの左翼・島内との交錯事件。あれで胸部を強く打った影響も少なからずあったとみられ、GW中には.296あった打率がみるみる下がり.211まで落ちていたのだった。

そのなかでの延長12回1死3,2塁の代打だった。
このV打が復調の足がかりになってくれたら!

試合展開

日本ハム=1番・加藤豪(指)、2番・福田光(三)、3番・松本剛(左)、4番・野村(一)、5番・万波(右)、6番・上川畑(遊)、7番・伏見(捕)、8番・谷内(二)、9番・江越(中)、先発・北山(右投)

楽天=1番・山﨑剛(遊)、2番・小深田(左)、3番・フランコ(指)、4番・浅村(二)、5番・鈴木大(一)、6番・伊藤裕(三)、7番・島内(右)、8番・辰己(中)、9番・太田(捕)、先発・荘司(右投)

両軍のスタメン

小郷裕哉も冷静だった説?!

「打球によくぞ角度をつけた!」と言えば、1点を追った9回1死満塁、小郷裕哉の同点犠飛。荘司の黒星を消したあのアットバットもそうだ。

1-1からの低め136キロの誘い球だった。

あの難しい球をよくぞすくい上げて、センターまで飛ばしたと思う。

正直、飛距離は微妙。センター江越大賀は強肩(『実況パワフルプロ野球』で肩力「A83」)。それでもリスクを背負いながらでも三走・山﨑剛がタッチアップ本塁突入を判断できるところまで飛ばすことができた。

あれが1mでも届かなかったら、さすがに山﨑剛も自重したはず。

1-1から低めの難しい球に手出しした瞬間、正直どうなのよ?と思った。

犠飛狙いでは定石のハイボール狙いではないアプローチ。島内や辰己が不調なのに、オゴちゃんが一皮むけずに今の立ち位置で足踏みしているはそういうところだぞ!とも思ったのだが・・・(続く)

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2018年9月のGM就任から始まった石井体制も5年目へ突入。今年はGM職を外れて監督業に専念する総決算・集大成の戦いに。監督も「狙うのは優勝ですね。優勝以外を掴まされてもハズレ」と不退転の決意を示す今シーズンを試合感想文やコラムなどで綴ります。あなたの野球観戦の「良き伴走者」を目指して。月10回以上を所収。ただいま新規読者さん募集中!

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