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サイレンススズカ🤗究極のサラブレッド像について掘り下げてみます✨

こんばんは、いつも応援頂きありがとうございます😄silenceblueです。
最初に固定記事として概要の様なカタチで
「競馬とは」「究極のサラブレッド像」について触れました。
そしてコラム第二回では「競馬とは」について
をご紹介させて頂いたので今回は「究極のサラブレッド像」についての私見をご紹介しようと思います。

あくまで私見となりますので、結論から言うと具体例は→当然サイレンススズカとなる(笑)事は確定してます。
ですが皆様が「これから競馬を初めて見よう」という時に知っておけば、必ずお役立ちの知識なので、超長文ですが小分けにして読むなどしてぜひ最後までお読み頂ければと思います。




🐴競馬には何故「逃げ」「差し」などの戦法が存在するのか

私はどんなサラブレッドが「最も優れているか?」と聞かれたらこう答えます。
「どんな展開、相手でもゲートが開いてから先頭に立ち続け、トップスピードを維持したままゴールできる馬」
と···。

なんでそんな当たり前のつまらない話をするのか?と思われると思いますが、少し辛抱してお付き合いください。


出走メンバーはG1馬4頭含む強豪が揃った選ばれし優駿ばかり(テレビ東京様より画像引用)

(↑画像)「日本ダービー」など頂点に近いレベルのレースでは、出走するメンバーはどの馬も同じような高い能力を持っています。

そのメンバーとの戦いで勝利する為にはどうすればよいか?その答えを模索して騎手は①レース全体のペース②自分の騎乗する馬の長所と短所③ライバル馬の動きなどを考えます。

そして常に自分の騎乗する馬が、先頭から最後方まで見渡して④何番目位の位置取りをすると「勝つ可能性が最も高いか」瞬時に判断します。

各騎手がそれぞれ馬の位置取りを判断した結果が→逃げ·先行·差し·追い込み··となるわけです。
では何故この様な騎手の判断による位置取りが競馬で勝つために必要不可欠なのでしょうか?


🐴どんなに強いサラブレッドにも能力の限界値が限られている!

理由はサラブレッドにはスピード、スタミナ能力に限界値があるからです。
G1を幾つも勝つ様な馬でも、サラブレッドという生き物なので能力に限界があるのです。
そしてその能力の範疇で最も力を発揮できた馬が勝利を手にします。

言い換えると騎手が自分の騎乗馬の能力の限界を超えてしまうような位置取りをして走らせてしまうと、結果的に能力を最大限に発揮できずレースに勝つ事はできません。


ちなみに「能力の限界値の範疇で」最も力を発揮できた馬が勝つという理論は、何もG1レースを勝つ馬を考えるうえで取り上げるお話だけではありません。
下級クラスのレースも含めて「競馬」というものは基本的にそういう競技です。

例えば未勝利戦でも同じように「未勝利レベル」の能力の限界値を最大限に発揮できた馬が勝つ可能性が高いからです。

レース中に能力の限界を超えた位置取りで走ってしまい、結果大きく負けてしまう一番わかりやすい例は、ペースが速いレース展開で先頭(逃げ)を走り続けた場合です。
速いペースで先頭を走り続けると、たちまちその馬の能力の限界を超えてしまい、最後はバテバテになり最下位になるパターンです。

ハイペースで前半無理をして先頭を走ると···

次に能力の限界をどの位超えてしまうと、どの位自分の実力を発揮できなくなるかという事を「ラップ(秒数)」という視点から見ていきましょう。

🐴競馬の世界における「0.1秒」の重み→サラブレッドが自身の能力の限界を超えた走りをするとどうなるか?

細かい数字は解析されていませんが、例えば該当レースの勝ちタイムが2分ジャストが限界の2000m競走を想定して考えてみましょう。

前半自分の能力の限界を「2秒無理して」58秒で走ったとします。その馬は後半残り1000mでどの位前半の無理のツケが回ってくるでしょうか?
恐らく皆さん「2秒位バテて62秒」で走るかな?と言うイメージだと思います。

しかし、実際は全く違います。前半の2秒の無理のツケは後半「3〜4秒程度」になる事が多いです。

ちなみに馬の身体(大体頭から尻尾くらいまで)の幅の事を「1馬身」と呼びます。
そして「4秒」とは何馬身くらいの差になるのでしょうか?↓の様に馬の体の幅位が1馬身になります。

1馬身のイメージを掴もう!

↓表はあるレースで2着になった馬が、勝ち馬につけられた差が「何馬身」であれば「何秒」の差にをつけられた事になるのかを表しています。

0.1秒の重みを実感しましょう!

この表から計算すると「4秒」と言うとおよそ「20馬身近い」差となります。如何に能力の限界値を超えずに走る事が大事かおわかり頂けたかと思います。


ちなみにあのスターホース、ディープインパクトが日本ダービーを勝った時、あまりの圧勝劇に皆驚いたと思います。
その時ディープインパクトが2着馬に着けた着差がちょうど「0.8秒=5馬身」です。

派手な、圧勝劇でファンを魅了したディープインパクトも2着につけた差は僅か0.8秒

先程の例の無理して「4秒」後半バテた··というのがどれほど致命的かおわかりだと思います。
では本題に入ります。

🐴もし仮にサラブレッドの能力の限界値を超える馬が存在したら···究極のサラブレッド像

でも、もし通常考えられているサラブレッドの限界値を超えた能力を持つ馬がいたとしたらどうでしょうか?

どの騎手も間違いなく「逃げ」の一択を取るはずです。正確に言うと、逃げではなく「常に先頭を走る」ということです。何故か?
能力の限界値を超えたスピード、スタミナがあれば理論上では「バテる」事も「スピードが落ちる」事もどんなペースであっても起こりません。

前半2秒無理して後半4秒分バテて大敗するという理屈も当てはまらなくなります。

そうであればどの騎手もスタートからゴールまでずっと先頭を走り続けるのが一番有利なのが当たり前と当然考えるからです。

★但し、そんな馬は常識的に存在しません★
どの競馬のレースにおいても「逃げ」「先行」「差し」「追い込み」の適切な選択を騎手が事実判断している事からこれは明らかですね。

しかしそんな常識を逸脱したレースを武豊騎手という日本No.1騎手がさせようとしていたサラブレッドが1頭だけいます。
そう、サイレンススズカです。

前半2秒オーバーペースでも後半4秒バテルどころかそのままトップスピードでゴールしてみせた異次元のサラブレッド:サイレンススズカ


「させようとしていた」という表現を使ったのはのは、ご存知の通りサイレンススズカは志半ばでこの世を去ってしまったためです。

サイレンススズカは少なくとも前半2秒無理させても4秒バテるどころか、ゴールまでそのまま涼しい顔で走り抜ける事ができました。
そもそもその様な走りは本来騎手はさせません。

しかし武豊騎手はディープインパクトにはその様な走りをさせる事はありませんでしたがサイレンススズカだけにはさせました。
というかサイレンススズカだけは「それが可能だ」と判断したからにほかなりません。ディープインパクトにはできなかったのです。

🐴サイレンススズカが究極のサラブレッドと真になれたかは永遠の闇に···

ご紹介した毎日王冠でのエルコンドルパサーとのレースでまず順当に足慣らしをしたサイレンススズカは次走天皇賞・秋へ出走します。

もうレースはどの馬が勝つかが焦点ではなく
サイレンススズカが何処まで究極のサラブレッドに近づく走りを見せるのかだけにありました。

毎日王冠を上回るハイペースで武豊騎手はレースを自信を持って進めます。

時計の出にくかった当時の東京コースで前半1000mを悠々と57.4秒で通過する天皇賞・秋でのサイレンススズカ


結果は、第三コーナー付近でまさかの粉砕骨折を発症し、即競走中止となりその日のうちに予後不良となります。
サイレンススズカはこの世を去りました。

まさかのレース中の粉砕骨折発症で馬運車で運ばれるサイレンススズカ···東京競馬場の空気が凍りつきました

更にこのレースでの武豊騎手のあまりのサラブレッドの常識を逸する挑戦的な走らせ方に周囲からバッシングが起きました。

「あんな無茶な走りをさせたから故障してしまうんだ」と。ファンは皆その常軌を逸したサイレンススズカの走りに夢を託していたにも関わらす···

武豊騎手が本当に気の毒になってしまいましたが
ちゃんと理解している人はいました。
大御所の岡部幸雄元騎手です。辛口であまり人を褒めない厳しい彼が次の様な旨の発言をしたとされています。

「武豊くんの騎乗は素晴らしかった。結果は厳しいものになったけど、サイレンススズカは本当に強い。武豊くんとならあのまま1:56秒台の時計で圧勝していたと思う」

実際のサイレンススズカ故障競走中止の後残された出走馬によるレースの勝ち馬オフサイドトラップの勝ち時計は1:59秒台でした。
岡部幸雄さんの言うサイレンススズカのタイムとは3秒以上の差があります(3秒がどの位の意味を持つかは前半をお読みください)

しかし僕はサイレンススズカに期待していたのは1:56秒台の走りとか言う常識的なモノではなく
もっとレースを重ねて成長して想像もつかない凄まじい走りを魅せ、文字通り
「究極のサラブレッド」となる事でした。

🐴気を取り直して競馬を皆様楽しみましょう

そんな訳で私がサイレンススズカに拘る理由がお分かり頂けたかと思います。

しかしそんな事よりも「あぁ~競馬ってそういうもんなんだ」って知っておくと同じレースも同じ馬もまた違った視点から見る事も出来るようになり競馬がより楽しくなる事間違いなしです!

では長文最後までお読み頂き誠にありがとうございました!

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