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『「ToDoリスト」は捨てていい。 時間も心も消耗しない仕事術』佐々木正悟

「タスクシュート」仕事術を2年続けている。タスクに所要時間をつけて1日分並べることで、今日のタスク終了時間を導き出せるというもの。私はタスクを行うごとに開始時間と終了時間をつけて、タスクを行なった感想を書くようにしている。そんな風に仕事をしているので、タスクシュートを広めている著者のタイトルに惹かれて購入した。

この本はこんな本

やりたいことリストは人生の欠乏感を掻き立てている。TODOリストを作っても「終わらない」焦りばかりが増す。世間で良しとされている仕事術で心を消耗しないための考え方を教えてくれる本。

定時に帰れる仕事術はない!

タスクシュートを始めたきっかけは「とにかく定時に帰りたい!」だった。残業をすると子どもが不安定になり、生活が崩れていく。家庭が荒れていく様子に申し訳ない気持ちを抱えながら残業する生活と決別したかったのだ。
定時に帰るため、業務効率化のビジネス書はたくさん読んだ。多くの本には①タスク時間を正確に割り出して、その時間を確保する、②とにかく前倒しでタスクを行う、③人に任せられるものは任せていく、のようなことが書かれていた。確かに、なんか残業せずにすみそう…!
だ!が!本書には「残業しなくて良くなる仕事術はない」と書かれていた。やっぱりそうか。薄々気づいていたけど、そうか。と納得した笑

納得したと同時に、1つの疑問が私の頭に浮かんだ。「タスクシュート、やらなくてよいのでは?」だ。タスクシュートはタスクの所要時間とともに管理している。本書では「結局、割り込みタスクも入るし、時間に追われずにじっくりと仕事したほうが良い」と解いてくれている。1日のタスクと所要時間をリスト化し、定時に帰れるよう調整しても定時で帰れないことはままある。そうであれば、リスト化しないで自由気ままに気がついた仕事をしても良いのでは…?

タスクシュートの本質は記録だった!(多分)

結局、本書を読んでも、なぜ著者がタスクシュートを続けているのかは分からなかった。なので、ここから先は私の考えたことである。

以前、著者の本を読んだ際、「仕事の手順を正確に進めていくために記録はとる必要がある」と書いてあった。確かに、1年に1度行う仕事など、手順が思い出せずに毎年手探りでやっているものがある。記録をとっておくと手順を思い出せるのだ。

今回本書を読み、もう1つ記録をとる意味を見つけられた。それは「自分を客観視して心の余裕を持つこと」である。記録を残そうと意識すると1つ1つの行動がどのように行われ、どのような意味を持つのか客観視できる。それが心に余裕を生み出し、心を消耗しない仕事方法につながっていくのだ。また、記録をとる時間は「立ち止まる」時間になる。1つのタスクが終わった後、すぐに次のタスクに取り掛かるのではなく、今行なったタスクの振り返りをすることで、1日の中で何回か立ち止まり、タスクについて冷静に考えることができる。実際に、振り返りをするとタスクの中で見落としていたことを思い出すことが多い(あの人にもメールしといた方がいい、など)

忙しくて記録をとることができないと、1日「バタバタしてたな」としか思い出せなくなる。記録をとって、冷静に仕事を味わっていきたい。

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