金色の光を見て思う 9/18~9/20
9/18
昨日は中秋の名月だった。
お月見しようと思って、和菓子屋でお団子を買って帰った。
しばらくして彼も帰ってきた。
なんと、二人とも同じところで同じお団子を同じ組み合わせで買っていた、!
お月様は中秋の名月ということもあって澄んだ金色を放ちながら佇んでいた。
でも、中秋の名月と満月が毎年同じ日というわけではなく、満月は今日9月18日だ。
次に中秋の名月と満月が同じ日に重なるのは2030年だそうだ。
今もうろこ雲が高い空に浮かんでいる。
私はこういう季節のイベントみたいなのが好きだ。
ひなまつりとかお月見とか。
ハロウィンとかクリスマスはあまり祝わないけれど。
日本のイベントが好きなのかもしれない。
ついに彼を追い出すことにした。
今週末から彼が帰省してしばらく帰ってこないので、これを機に自分の家に戻ってもらおうと思ったのだ。
やっぱり、私の死を止めた人に首を絞められるのは違和感がある。
なんだかそれがずっと解消されなくて、心がよくわからなくなっているのだ。
9/20
昨日から調子が良くない。
お金がないことに心が追われていて、どうにも楽しめないのだ。
久しぶりにゼミの飲み会に誘われて行ってみたが、みんなが元気すぎてついていけないのと、お金が無駄にかかってしまうので、疲れてしまった。
10月末に旅行も行く予定だったのだが、お金がひっ迫しているため断った。
こうやって私はひとりになってしまうのだろう。
9月で借金全部返してやろうと思っていたけど、実際は半分ちょっとにしかならなそうだ。
来年働くとなると引っ越しも必要になるし、最初の1カ月しのがないといけないしでお金を貯めておかなければならない。
今私はマイナススタートで、来月働いてやっとゼロになる。
そこからいろんな費用のための貯金と卒業旅行代を稼がないといけない。
正直絶望的だ。旅行なんて行ける未来が見えない。
私は昔からそこまで裕福ではなかった。
私の周りはお金持ちの子が多く、家族旅行に毎年行っていたり、部活の道具とかを頻繁に買ってもらったりしていた。
私は家族旅行に行ったことはないし、陸上部だったが、靴はクリスマスプレゼントか誕生日プレゼントを兼ねて年に一度買い換えてもらう程度だった。
両親ともに大学に行っていないため、学業に対しての熱心さはみじんもなく、大学受験では私立を受けさせてくれなかった。節約のために。
食べるのに困るほどではないが、裕福でもないという感じだ。
友達と遊びに行くときも、お金がなくて毎回私のために行き先を安いところに変えてもらった。誕生日プレゼントもバレンタインもあまりお金をかけられなかった。
情けなかったし、申し訳なかった。
こうやってお金がないループからは抜け出せないんだと悟った。
私はどうやってこのループから抜け出せばいいんだろう。
おばあちゃんが、私の周りは苦労した人ばっかり。だけど、みんなそうやって頑張ってきたから歳がいった今はお金持ちばっかりだ。といった。
確かにそうなんだろうけど、じゃあお金持ってない人は頑張ってないということなのかと疑問を感じる。
きっとみんな頑張って生きている。
目の前の仕事を頑張っていると思うし、嫌なことがあっても頑張って毎日生きている。
それなのにこんなにもお金の差ができるのはどうしてなんだろう。
お金に支配されなくない。
でも今お金がない人がお金に支配されないためには、一度お金に支配されて稼がないといけないのだ。
今お金がある人は、そのままお金に支配されずに生きれるのに。
この世界は腐っている。
貧富の差はいつまでも解消されないし、これからさらに大きくなっていく。
人と人は傷つけあうし、自分のことしか考えていない。
理不尽だったり、不公平だったり、全然きれいじゃない。
幼稚園、保育園で習うような当たり前のことができない大人がたくさんいる。
優しい人が損をして、ずる賢い人が得をすることも多々ある、騙し合いの世界。
もうこんな世界で生きたくない。
これ以上私を汚したくない。
真っ直ぐに生きていくことがこんなにも難しいとは知らなかった。
こうやっていろんな汚れを知って慣れていくことが、大人になるということなんだろうか。
そんな世界うんざりだ、生きてやりたくもない、と若いからいえるんだろうか。
私は暗闇の部屋のなかで、金色のろうそくの火に照らされながら気持ちを吐き出している。
ソイワックスで作られたピュアなキャンドルは、小さく揺れる金色の光を生んでいる。
私もこのソイワックスの海に溶け込んで、金色の光に変われたらいいのに。
そうすれば、余計な黒いことを考えずに金色に昇華できるのになぁ。
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