見出し画像

セレンディピティ$181 〜転機になる言葉との偶然の出会い〜

学力に必要な思考力を高めるには、
記憶容量や情報処理の
スピードが速くなるような訓練をするよりも、
認知的な負荷を
軽減できるような方法を
自らの状況に合わせて
見出せるようになるための
支援をした方が有効である。

数学、理科の学習は、
ある仮定が直観に反していても、
受け入れたうえで
思考を進めなければならないことかある。

教育の役割は、
知識を詰め込むことではなく、
自分で思考バイアスや思考スタイルを
コントロールできる力を育ませること。

指導者が問を工夫することで、
自分の考えを修正できるようにすれば、
新しいスキーマが生まれる。

抽象的な概念を
生活で経験できる具体的な事例に結びつけ、
そこから学習者が
自分で抽象化をしていく必要がある。

AIは、
学習によって蓄えた知識を
別の問題を解くときに
自ら使うことができない。
複数の分野の知識を
自在に組み合わせて
新しい知識を創造することを
自分からはしない。

生きた知識を作るには、
教えてもらった知識を自分で解釈し、
自分の知識とむすびつけ、
自分で新たに知識を作っていかなければ、
その知識は生きた知識にならない。

指導者は、
自分の伝えることを
子どもがどのように受け止め、
解釈しているか、
本質をつかんでいるか、
誤解していないかに注意を向けるべき。

コスパ、タイパと
効率性を追求すれば、
学びが浅くなり、
死んだ知識をため込むことになる危険性がある。

各分野で達人であろう人たちは、
自分にとって本当に大切なこと、
大事なことに対して
効率性というものを考えたりしない。
大事なことに
無制限に時間を使えるようにするために、
大事てないことを切り捨てるか、
簡略化しようとする。

『学力喪失』(今井むつみ)


いいなと思ったら応援しよう!