胎児 詩
狙いは男の子だった。産むつもりで
あった。2番手は見事に散った花が
枯れ枝となる詫びしい結末だった。
ザンゲと共にひゅーと冷たい風が流れ
心の空白を通りすぎた。
形作りしていた最中切断された痛みは
私の心より傷むだろう!
私が私でいたいがためにワガママな
私が虐げられたからだ。男でも女でも
いいように薫と名付けた。
過ちは親孝行な胎児の優しさで
あった。それが許される時が来るのは
仏の目の判断だろう!
そして時と共に忘れず暖かな子供を
哀れんだ!もうこりごりで痛む経験は
必要ない。
詫びて 詫びて許しを乞おう。