中田敦彦さんのシンガポール移住を応援する<シリコンバレーは今日も晴れ>
私事で恐縮だが、中田さんは私の高校の後輩だ(ということでここからは、勝手ながらあっちゃんと呼ばせてほしい)。
昨年の暮れに所属事所を辞めたあっちゃんは、「シンガポールに3月に移住します」と明言して、世間を騒がせた。本人が「違う世界を見てみたいし、今はそれができる時。英語と中国語を学び、多様な人々と触れ合いたい」と理由を述べたのに、一部の人々は「税金対策でしょ」と決めつけている。
私は彼の答えは真摯で正直なものだと思う。もちろん税金対策も理由の一つなのだろうが、何より「日本を飛び出してみたい」という強い気持ちと好奇心に突き動かされているのが見てとれるからだ。私自身、高校あたりから「海外で暮らして外国語に堪能になりたい。違う国籍、背景のある人々と交流したい」と考え始め、大学時代に最初の留学を果たした。その頃持っていた抗いがたい好奇心とチャレンジ精神、「今しかないでしょ」という熱い気持ちをあっちゃんの言葉にも感じた。
彼のことは、オリエンタルラジオの「武勇伝」時代から注目していた。海外永住者である私は日本の芸能界事情には疎く、特にお笑いが好きというわけでもなかったが、なぜかオリラジだけは「これ、面白い!」と惹きつけられた。TV番組の録画などを時々見ているうちに、「パーフェクトヒューマン」がリリースされた。それまでとはまったく違うパフォーマンスを見せるオリラジにワクワクするとともに、「俺を見てくれ!」というあっちゃんのパワーに圧倒された。
そうしている内に、彼はYoutuberとしてどんどんフォロワーを増やしていった。持ち前の知性とリサーチ力、プレゼン力を生かした内容のコンテンツだ。視聴者は、楽しく無料でコンテンツを見るうちに知識を得る。あっちゃんも再生回数に見合った収入を得る。またオンラインサロンという形での「プリスク」での安定収入も獲得した(はずだ)。
彼はリスクを取れる人間だと思う。あの学歴で「お笑い芸人」となり一挙に有名になった。業界大手の事務所を退所し、ネットストリーミングでの収入一本で家族を養う。そしてずっと温めていた「海外移住」という夢を実行に移す。それと同時に彼は非常に慎重な策士であるとも思う。カンや感情だけではなく、リサーチやインタビュー、科学的な手法で物事を判断しているようだ。
彼を嫌う人々は、少なからずいるようだ。いわく「エリート臭がぷんぷん」、「学歴や知識をひけらかしている」、「周りへの尊敬や礼儀に欠ける」、「お笑いも、歌もダンスも中途半端」、「畳み掛けるような喋り方が嫌」等々。
でもその全ては、実は彼の様々な魅力を「違う角度から光を当てて」言い表したものだと思う。彼のファンは、”同様の理由”から「彼という人間」に興味を持ち、フォローし、応援するのだ。これは、「中田敦彦」という人のブランド力だ。次に何をやりだすかわからない、高い知性(と多分ある種のコンプレックスと多大な承認欲求)を持った男性の言うこと、やる事に否が応でも注目してしまうのだ。
高校と海外移住の「先輩」(口幅ったい言い方で恐縮だが)として、中田氏に心からのエールを送る。貴方のシンガポール移住は、きっと貴方とご家族に素晴らしい経験と時間をもたらすと思います。フレーフレー、あっちゃん!
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