2. その日は突然に(2) <父を看取れば>
父の病状の詳細を聞くために、私は姉宅(日本在住)にも電話を入れた。父と長年の確執を抱えている姉の反応は...微妙だった。「うーん、なんかフガフガ言ってたよ」。「言語障害が起きてるってことだよね。脳出血だったの?それとも梗塞?」「とにかくフガフガしてて、言ってることわかんなかった(フフ)。」姉の皮肉っぽい薄笑いを聞き、私は頭に血が上った(人が生死の境を彷徨っている時に、その話し方は何!?)
「お義兄さんに替わって!」私の声は怒気を帯びていたと思う(反省)。義兄は理系研究者で、