『ミネストローネは赤くなかった』
暖冬とは言え、冬には温かい料理が恋しくなりますね。温かい料理を口にすると疲れた体も回復する気がします。
日本では冬に『鍋料理』という、バラエティ豊かな冬の定番メニューがありますが、イタリアで冬に食べる傾向にあるのは、煮込み料理、スープでしょうか。
日本の皆さまにも馴染みがあるイタリアのスープと言えば、『ミネストローネ Minestrone』でしょうか。
このお料理はご存知の方も多いとおり、たくさんの種類のお野菜、豆を入れて作ります。
ちなみに筆者は冷凍版を特売時に購入して冷凍庫にストックしています。
い材料はお好みでいいのですが、日本の方は真っ先にトマトの赤さをイメージされるのではないでしょうか。実は、ミネストローネはそれほど赤いスープではないのです。
王道な作り方ですが、ニンジン、玉ねぎ、セロリ、ズッキーニ、ジャガイモ、豆類、カボチャ、ブロッコリー、カリフラワー、インゲン豆、グリンピース、トマトなど、季節やお好みで選んでください。
ただし、イタリア料理の何かとベースに使われる、ニンジン、玉ねぎ、セロリは入れてくださいね。
これをイタリア語で『ソッフリットSoffritto』と呼びます。お料理によりこの3つ以外のものが入ることがありますが、ベースはこの3つでしょうか。
オリーブオイルを入れて少し加熱したところに、このソッフリットを入れて炒めます。そこにほかの野菜や豆類を加え、水を加えて加熱します。そこにお好みですが、ローズマリーやローリエを入れてください。味付けはシンプルに塩です。
材料を書き上げましたが、あくまで好みであり、トマトは特に重要でもないですね。それにシンプルレシピには、トマト缶等を入れることはないです。
そのため、イタリアではミネストローネはそれほど赤くないのです。
ここにお好みでお米や小さなパスタを入れることがありますが、必ず入っているものではないです。
もちろん、このお料理も地域性や家庭の特色があります。
ちなみに『ミネストローネMinestrone』とはイタリア語の『ミネストラMinestra』が語源です。
『ミネストラMinestra』は、『スープ』を意味し、具沢山なスープなので接尾辞『~オーネ/―one』がついた言葉です。
この接尾辞は、『拡大、増大』を意味するので、ネーミングもお料理同様シンプルですね。
イタリア料理だとあまり構えず、冷蔵庫にあるお野菜で作ってみてはいかがでしょうか。