肉じゃが

肉じゃがは日本料理の基礎だと思う。あえて和食ではなく、日本料理と言ったのはより家庭的で、日本人の誰もが一度は口にしたことのある料理だからだ。
だが実際、作り方は知らなかった。何を入れればこの味が完成するのか。優しく深みのある醤油ベースの甘い味。しかし醤油と砂糖では出せない独特の味。
今回味付けに使ったのは、醤油、砂糖、水、そしてみりんだ。
名前は聞いたことがある。しかしみりんとはなにか。みりんは米からできたお酒、甘いリキュールとも言われるらしい。(リキュールって何)
調べたところによると、みりんのすごいところはこいつ自身の味の良さだけではなく、食材にあらゆる味を浸透させる効果がある点だ。肉じゃがの食材には、じゃがいも、人参と言った火も味も通りにくい食材が使われる。みりんにとって、肉じゃがは正しく力試しの相手と言えるだろう。
今回の食材は、じゃがいも、人参、豚こまだ。母の肉じゃがには糸こんにゃくがふんだんに入っていたが、私は苦手なので今回はパスだ。
それぞれ食材を一口サイズに切り分け、人参、豚こまをごま油をひいた鍋で軽く炒め、それぞれの調味料を混ぜておいたものを早速鍋に入れる。そこにじゃがいもを入れ、ひたひたになるくらいに水を入れてから蓋をし、十分程度煮込む。これで終わり。存外手間はかからないようだ。
そして出来上がった初めての肉じゃが、味見をした感想はというと。
薄い。
分量は守ったつもりだったが、最後に入れた水を残しすぎたようだ。しかし食材自体にはほのかに味付けを感じて、少し大きな箸休めと言った感じの出来栄えだった。健康志向の方にはちょうどいいのかもしれない。
という訳で、今回の反省点は煮詰めが少し甘かったという一点だ。気持ち人参も硬かったので、肉に火が通り過ぎるのを怖がらずにもう少し煮詰めても良かったと思う。次はしっかりと味のついた、主菜としての肉じゃがを楽しみにしよう。また作るからね、肉じゃが。

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