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マンション理事会でDX・AI活用をしたら、どんな組織でも超効率化できると確信した話

こんにちは。越ヶ谷です。

僕は現在「街のAI屋さん」という構想のもと、地方・地域のお店、中小企業に実装し、業務効率化やサービスの魅力発信強化などのサポートを進めています。

今回お話しは「マンション理事会のDX/AI活用」です。
おそらくマンションの理事会に関して日本で一番DX/AI活用しています。

これを進めている目的は、どのようなアナログな組織でもAI活用、DX活用ができ、効率化やより良い運営の実現に繋げられることの検証です。

実際、今回の事例のマンション理事会は平均年齢70歳、運営にはデジタルは文字通り1つもなく、すべてがアナログで成り立っています。
このような組織でもDX/AI活用できたので、どのような組織でも効率化できると確信しています。

そのため、「うちはの組織はアナログだからデジタル化、ましてはAI活用は・・・」というような方に読んでほしいです。もちろん「マンション運営を効率化したい」という方にも読んでいただきたいです。
どのような組織でも効率化ができます。また、それらをすべて無料のAIやデジタルツールで実装することも可能です。

ではぜひお読みください。


マンション管理組合の運営とは

マンションの運営の分類

マンションの管理組合運営は、大きく3つに分かれています。

マンション運営の分類

多くのマンションでは、開催頻度などは違うかと思いますが、大まかにこのような流れかと思います。今回のおnoteでは総会は会議の1種で理事会と近いため総会のお話しは割愛します。

総会(年に1回): マンション管理組合の最高意思決定機関である総会は、年に1回開催されます。ここでは、組合の運営に関する重要事項が決定されます。
理事会(月に1回): 理事会は毎月開催され、日々のマンション管理・運営に関する確認と決定を行います。総会で決定された方針に基づき、具体的な実施計画や予算執行などを担当します。
管理業務(毎日): 日々の住民対応や建物の維持管理など、常時発生する業務を指します。管理会社や管理人が中心となって対応します。

マンション運営の流れ

従来の理事会運営は、主に以下のような流れで行われています。
理事会での議論内容をもとに通常業務を運営していくという流れです。
こちらはマンションのみならず、中小企業の仕事の流れでも重なるところはあるのではないかと思います。

マンション運営の流れ

理事会の案内:紙媒体での案内配布
資料の作成:紙ベースでの資料準備
理事会の出席:リアルな対面参加のみ
議論:対面での口頭によるディスカッション
議事録の作成:音声や記憶を頼りに手作業で作成
住民への掲示:関連資料を紙媒体で掲示や配布
各種資料の保管:紙のファイリングによる保管
住民からの問い合わせ:電話や対面での対応
連絡・相談:管理人への直接相談

アナログ運営の問題点

このような従来の運営方法は、多くの手作業と時間を要し、情報の共有や管理にも課題がありました。主な問題点を挙げると下記になります。
これらはマンションだけでなく多くの中小企業でも当てはまると思います。

アナログ組織の問題点

これらの問題点を解決するためにデジタル化を推進しました。
実際におこなった運営の変革は続きをご覧ください。


マンション運営のデジタル化

先ほど説明したマンション運営の流れをすべてデジタル化をおこないました。従来のアナログベースだった運営をデジタル化することで、効率的で透明性の高い運営になっています。

デジタル化したマンション運営の定常業務

マンション運営の変革

<情報共有コミュニケーション活性>
まず、日々のやり取りをチャットサービスを利用しておこなうようにしています。そのため、日々の活動などの情報が全理事に共有されます。これにより情報共有の迅速化に加えて理事のコミュニケーション活性化につながっています。
<オンライン会議の実施>
また、理事会は原則リアル参加ですが、Web会議の参加もできるようにしています。これにより遠隔から参加しないといけない場合や家で子どもを見ないといけない方も参加が容易となりました。
<会議情報のデータ化>
会議はスマホで録音をするようにしており、会議終了後は録音データを元にAIで議事録を作成します。通常3,4時間程度かかる議事録作成が5-10分ほどとなり、ミスの低減にもつながっています。
<会議情報の参照、発信への加工>
この議事録はチャットで共有されるとともにWeb上に格納するため、いつでも参照可能となっております。さらに、その議事録をAIに読み込ませ、住民へのチラシなどでの告知に使うこともできています。
<住民の声の取得>
また、住民への告知の際はオンラインのお問い合わせフォームを使うことで住民がいつでも要望を上げることができるようになります。

このように通常業務は今まで慣れたアナログな部分はそのままに、全工程をAIやデジタルツールをプラスαで活用することで、見える化、効率化、全体共有などを実現しています。

また、協調したい点として、これらのAI・デジタルツールはすべて0円のものにて実現ができています。

その他の業務でもAI/DXを推進

定常業務の他にも、マンションの基本情報や日々の議事録などのデータを格納していることでさまざまな活動の広がりを実現できています。

その他業務への拡張

<補助金関連>
マンションが使える補助金関連は普通に使おうとすると調べること、作成することに時間がかかりますが、AIで検索し、AIで申請に必要な要件を確認
その後、マンションの基本情報や会計データからAIに資料作成をしてもらうことが可能になります。

<会議効率化>
月に1回の理事会だと前回の会議の内容を忘れて、同じ議論になってしまうなど、会議が非効率になることが往々にあるかと思います。AI・DX化が進むと、会議資料ができた段階で、AIに議題の今までの議論や解決の方向性の叩きを出してもらい、それを事前に共有した上でMTGに臨むことができます。
これにより、会議効率が上がります。

このように理事会運営がデジタル化されることでさまざまなシーンでAI活用が進み、運営の効率化やより組織のための活動をすることができるようになります。

デジタル化・AI活用の推進

ここまでマンション理事会のDX・AI活用のお話をしましたが、改めてお話ししたいのはこれは平均年齢70歳以上、超アナログ組織で実現できています。

どうこれらを実現したのか、実現できた方法についてお話しします。

まずはコミュニケーション量を増やす

最初に取り組んだのはコミュニケーション改善としてのチャットアプリ導入です。近年は年配の方でもチャットアプリは慣れがあるので特に問題なく導入ができます

デジタル化やAI活用をして効率化しようとしても、まずはコミュニケーションの総量が増えなければ活動は活性化せず、効率化の効果は限定的になります。そのため、まずはチャットアプリの導入をし、その後に、会議のオンライン化をするようにしました。

コミュニケーションをAIで可視化・データ化する

コミュニケーションの量が増えたら、次はそれを可視化、つまりデータ化していきます。この点がマンションに限らず多くの中小企業で障壁となっていることかと思います。
ここでAI活用でデータ化できるようになったことが、大きな変革だと思っています。

まず、議事録はスマホの録音機能で録音し、文字起こしのAIアプリで文字起こしします。また、その文字起こしデータをAIに加工してもらい、議事録に変えます。
今まで録音まではかなり前からできていましたが、そこからの文字起こし、まとめに時間が割かれることが多く、データ化ができていないケースがありました。マンションの議事録に限らず、企業の商談データなども、文字起こしから商談情報まとめが面倒で商談データがまとまらないなどはよくあるケースかと思います。この点が大きく簡略化されます。

また、運営の中でもう一つの大きなアナログ情報は紙です。
ペーパレスも昔から言われていますが、紙の方が見やすい人がいたりと紙の慣習から抜け出すことは難しいです。
しかし、AIを活用することで紙の情報もAIで読み込ませてデジタルデータに変換することが可能になっています。

このように、今までデジタル化するにはある程度の作業が必要だったり、誰かの作業などを変更する必要がありましたが、AIによって今までの業務の仕方は変えずに、作業時間・追加コストなくデジタルデータに変換することができています。
これが理事会をDXできた大きな理由になっています。

デジタルデータを使うことでさまざまな運営の広がり

コミュニケーションを増やし、データを扱えるようになったら、あとはAIでさまざまなことができます。
議事録の内容があれば、マンションの住民への理事会の報告などのチラシを作るなどの発信も増やすことができます。
発信を増やすことができれば、そこにお問い合わせ窓口を設ければ住民の声を聞くこともできます。

また発信の方法も、AIを駆使することで単に文章で伝えるだけでなく、動画で伝える、歌で伝えるなどさまざまな発信が可能になっています。

これら発信が高まっていくと、住民へのコミュニケーションが増え、より良いマンションづくりも推進することができます。
これは僕が今まで接してきた中小企業の方々も同じで、顧客へのコミュニケーション不足はDXとAIで大きく解消することができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
何度も言いますが、本取組は70歳以上の超アナログ組織の理事会でおこなえており、さらにすべて無料のツールでおこなっています

この取組はマンションの運営をより良くすることは一つの目的として行っていますが、加えて僕が進めていきたい地域・地方の中小企業のDXやAI活用を実現することが大目標としています。

実際進めた結果として、AIが普通となった今でやっと、どの中小企業でもどんな組織でもDX・AI活用が実現できると確信しました。

ぜひご自分の組織の効率化や効果的な運営にお役立てください。
具体的なツールは今回は省略していますが、興味のある方がいましたら追記します。

本取り組みのようなマンション理事会、さらには中小企業のDXやAI活用にご相談のある方はお気軽にご連絡ください。

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