「髙橋銑」展 レポ
インスタレーションアートなどでご活躍されている、髙橋 銑(たかはし せん)さんの個展へ行ってきました!
場所は髙橋さんの所属するアートギャラリー、leesaya galleryにて。
私が髙橋さんの作品と出会ったのは、昨年訪れた宇都宮美術館での展示でした。
何の前情報も無しにフラっと訪れた宇都宮美術館。
そこで招聘されていた現代美術アーティストの1人が髙橋さんでした。
その時に、私の人生のテーマともいえる「善とは?悪とは?」という価値観・思想にビッタリと刺さりに刺さった作品、"二羽のウサギ"と出会えたのです。
この作品については、熱い思いをnoteの宇都宮美術館レポでも綴っていますので良ければご覧になってみてくださいね。
以降、この作品をもっともっと世に広まって欲しい!たくさんの人に観てほしい!!と陰ながら身の回りの人へオススメしていました。
と、そこへ最近になって入ってきた朗報!
現代芸術振興財団が主催する「CAFAA賞2023」のグランプリに髙橋さんが選ばれたとのこと!
おめでとうございます…!!
自分の感性はやっぱり正しかったー!などと勝手に誇らしくなってる私です。笑
そんな髙橋さんの今回の個展。
まず、直接お祝いの言葉をかけさせていただくことができて、嬉しかった〜!
今回のテーマ"聞かれなかった声"
これがまた…一筋縄ではいかない(だからこそ、理解する過程が楽しくて仕方ない)作品でした。
leesayaへ足を踏み入れると、そこには3台のレコードプレーヤー。
それぞれ、同じ音声で再生数だけが違うレコードがセッティングされています。
1枚は、ハッキリとクリアな音。
1枚は、少しくぐもりつつもしっかり聴き取れる音。
1枚は、ノイズが大きくなんとか聴き取れる(それかギリギリ聴き取れない)音。
そこに、たしかに声はあった。
しかし、例えば再生数が0なら、その音声は聞かれなかった声となる。
そして、聴き取れないほどに擦り切れた音声もまた、聞かれなかった声となる。
"どう捉える??"
髙橋さんの作品は、
考えたり解釈したり、色々な捉え方をしたりひたすらに"無"を感じてみたり、
作品を「観る」という、固定概念をまず取り払うこと"メタ的思考"から鑑賞が始まるのです。
反芸術、という芸術は必然的に存在している。
ひとつも作品が飾られていないギャラリーに、「無の部屋」という名前をつけたら、それは"無"を表現したアートとなるように。
髙橋さんより、最も影響を受けたアーティストの1人として挙げていただいた高松次郎氏は、まさに日本国内におけるネオダダイズムの潮流を代表とするアーティスト。
こうして現代にも脈々とその思想が受け継がれているのだと感じました。
物事を正面の視点だけから捉えない。
後ろ側、側面、斜め。
月の裏側を初めて見た時の衝撃を思い出す。
俯瞰して眺めると、何度でも常識は覆ります。
そして気付くのです、何度でも覆る常識なんて、"常識"などではないのだと。
leesaya galleryから発せられる現代アートたち、そして髙橋銑さんの作品は、今後ますます注目を集めていくことでしょう…
そして、可能ならばまた"二羽のウサギ"を観たい…
再度首都圏で展示されることを願います!
(もう勝手にアンバサダー務めたいくらい大好きな作品なんです!)
きっと、今目の前にあるアートが、次のアートへと出会わせてくれる。
そんな髙橋さんは現在、伊勢丹新宿店「Recent Discovery CADAN × ISETAN ART GALLERY」にも出展中です。
秋が来る前に…
真夏の芸術鑑賞もオススメですよ♪
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