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脳と体の神秘

2年と半年ほど前から、右目がほとんど見えてません。(といってもある程度の大きさの物であればそこに何があるかぐらいはわかります。)

網膜静脈閉塞症という病気で、眼球の中の毛細血管が破裂し血液がたまり、むくみが出来るせいで視力が落ちる病気です。
むくみを取れば少しは視力が戻るのですが、そのむくみを取るための注射が保険を使った状態で六万円弱。しかも1ヶ月半ぐらいしか効果がなく、目を開けたまま眼球に注射されるので、いろんな意味で痛くて怖い。
この病気にかかるのがだいたいは年配の方で、注射代ももっとリーズナブルなので、2ヶ月に一回治療を受けるらしいのですが、聞けば完治することはないというので、僕はもう2年近く注射を打っていません。

コンタクトやメガネで視力が戻ればいいのですが、目の中のレンズ(網膜)の前にむくみがあるので、眼球の外からなにかを補ったところで視力は変わらないのです。

はじめは左右の視力の差がありすぎるので、車の運転が怖かったり、右目だけやけに眩しく感じたり、見えている物の距離感が合わなかったりと生活面での違和感が半端なかったのですが、最近は体が慣れてきてあまり気にならなくなりました。

見えている方の視力のが悪い方の視力に近づいてくる。とも聞いていたので少し不安だったのですが、その心配もなんのその僕の左目はメチャクチャよく見えております。


これは左目が右目を無視しているんだなぁと思っていた矢先。
子供たちが家のどこかから出してきた双眼鏡で遊んでいたので僕も覗いて見たところ、左目だけが見えて右目は全く見えませんでした。
なんじゃこりゃ?と思い左目を閉じると、右目は光を捕らえ双眼鏡の穴は見えるのです。
でも再度両目を開けると右目は真っ暗に…

脳と左目が完全に右目を無視した瞬間でした。

これは凄い!面白い!

双眼鏡を外すとハッキリはしないものの、右目は光と形を認識します。
でも双眼鏡を覗くと左目だけが望遠鏡を覗いています。


今日。自分の体なのになんとも言えない不思議な体験をしました。
人間の体と脳って本当に凄いんですね…

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