Illustrator中級者になるために僕がやった小ネタ~その3「シンボルファイルの応用」~
シンボル機能の続きについてです。ファイルをまたいでシンボルを使いまわしたい時にどのようにすればいいのかをご説明します。
(なお例のごとくOSはWindowsでIllustratorのバージョンはCS5です)
■シンボルの登録ファイルを作る
前回の記事ではファイルに書いた図形をシンボルに登録する方法を紹介しました。シンボルのポップアップに図形をドラッグするだけですね。
このシンボルを登録したファイルを更に引っ張ってこれるように登録します。
まずシンボルポップアップの左下のフォルダマークをクリックします。
次に「シンボルを保存」というところをクリックすると、ファイルを特定のフォルダに保存するかを尋ねられます。
ここで保存をすると
「C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Roaming\Adobe\Adobe Illustrator (バージョン名) Settings\ja_JP\シンボル」にファイルが保存されます。
ファイル保存後にイラレを再起動し、実際に反映されたか確認してみましょう。
OKです。「ユーザー定義」の中にtestというファイル名できちんと反映されました。
このtestをクリックすれば、下の画像のようにきちんとtestファイルで登録したシンボルが引っ張ってこれます。
コレで、シンボル登録ファイルを指定フォルダに登録することができました。以降、このシンボルファイルを呼び出すことで、新しいファイルでも同じ図形を使い回すことができます。
矢印マークやちょっとしたイラスト、プレゼンなんかで多様する吹き出し、アイコンなどをストックしておくと便利です。
■ホントにこれでいいのか?
さて、本題です。この登録方法を使うと、たしかにAdobe側の正規の手順での登録は行なえます。
ただ、「C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Roaming\Adobe\Adobe Illustrator (バージョン名) Settings\ja_JP\シンボル」というフォルダは探しても見つかりません。
実は、このフォルダAppDataの部分以下が隠しファイルとなっており、隠しファイルを解除しなければ直接見に行くことができません。
そうなると、シンボルファイルを少し修正したい時などにいちいち見に行くのが面倒です。
また「ユーザー登録」という部分にまとめられるのも、階層が一つ深くなり面倒です。
どうせなら、シンボルポップアップにすぐにあって欲しいですよね。
■ちょいワザ
前回のスクリプトの記事でご紹介した、スクリプトのインストール方法では、Illustratorのプログラムの参照フォルダに直接スクリプトファイルを保存しに行きましたよね。アレと同じ方法を取ります。
今度は
「C:\Program Files (x86)\Adobe\Adobe Illustrator (バージョン名) \Presets\ja_JP\シンボル」
に、制作したシンボル登録ファイルを直接書き込みに行きます。
管理者権限で当該フォルダにファイルをドラッグする方法が良いです。直接フォルダにファイルを保存しようとすると怒られます。
さて、こうするとどうなるか。
おお!直接ポップアップにファイルが来てくれました。
ここでふと「そういえば、スクリプトではフォルダ構造も直接反映されたよな」と思い出しました。
ので、実験してみましょう。
「TestFolda」というつづりを間違ったフォルダ(正しくはTestFolder)に先程のtestファイルを放り込んでみました。
反映されているか見てみましょう。
キタコレ!!こいつはいいですね。
コレを応用すれば、シンボルももっと整理できそうです!!
例えば、ピクトグラムやアイコン系のフリー素材サイトで拾ってきたアイコンを、タイプ分けしていつでも使い回すことができるようになりそうです。
僕なら、サイト名のフォルダを作って、そこでファイルを管理すると思います。
■まとめ
二回に分けて、シンボルの使い方について紹介させていただきました。
基本的にはコレでシンボルの使い方については、終了となります。
手順としては
1 図形の描画
2 図形のシンボル登録
3 シンボルファイルのフォルダ登録
4 他ファイルでの引用
となります。
ただ、もう一回分だけ、実際僕が経験した実務でのお話を書かせていただこうかなと考えています。
本日はこんなところでお休みですー