幻想と日常、後悔や嫉妬、死
色んな不思議を文章にしてまとめました
長いのから短いのまで、超現実的非日常体験をどうぞ
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#週刊少年マガジン原作大賞
#不思議系小説 タリスマン
青く、どこまでも晴れた遠くの空の下でもうもうと立ち上る黒煙を見ていた。車も人も通らない田舎道。のどかな陽射しとぼんやり浮かぶ真昼の月。それとは対照的に、どこかで誰かの財産が、命が燃えている。
ぼがん
と低い音が響いて、ひと際大きな黒煙の塊が上っていった。青空のバケツに墨汁を流し込んだように、黒煙は高く高く上っていって、やがて薄く散っていった。
ちりん。
谷町九丁目の交差点。千日前通は深