見出し画像

焚火をするようにコーチングをする

こんにちは。
税理士法人上坂会計 DXメンターチームの笹岡です。

コーチングの世界には、「コーチャブル」という言葉があります。
コーチャブルとは、「コーチングを受け止められる状態にある、他の人からのアドバイスやフィードバックを受入れられる状態になる」ということを指します。

指導される部下等の受け手がコーチャブルな状態になければ、そのアドバイスがどれだけ適切で正しかろうと、なかなか受け入れてもらえないのです。正論パンチだけでは人は育たない、ということですね。

では、どうすれば人はコーチャブルになるのでしょうか?


ここで突然なのですが、私は趣味でたまにキャンプをします。
数年前にテントやテーブルなど必要な道具を買い揃えてキャンプデビューをして以来、年に1~2回ほど行きます。そこまで回数を重ねていないので、まだまだ初心者キャンパーに少し毛が生えた程度です。

キャンプに行く時期は、夏場は虫がたくさん湧きますのであまり好きではなく、どちらかというと秋や冬にキャンプをすることが多いです。夏場ほど混んでいませんし、空気も澄んでいて気持ちいいです。
そして何より、秋冬の時期は焚火が温かくてとても心地が良いです。ホームセンターで買ってきた薪をナイフで割って、現地調達した松ぼっくりや日中使ったティッシュ等を火種にして火起こしして、小さい薪から順番にくべて少しずつ火を大きく育てていきます。
原始の記憶が呼び起こされるのか、火を見ていると大変心が落ち着きますので、キャンプの中で一番好きな時間です。

この焚火をするときに、少し注意をしなければならないことがあります。それは、薪が水分を含んでいると「パチン」と火が爆ぜてしまう、ということです。ホームセンター等で買ってきたばかりの薪は、十分に乾燥しきっていないことが多く、そのまま火にくべてしまうと、爆ぜて火の粉が飛んでしまうことがあります。火の粉が自分の服に飛んできてしまうと、焦げて服に穴が開くこともしばしばあるので、気を付けなければなりません。

では、薪が爆ぜないようにするためにはどうすればよいか。
それは、焚火しているすぐ傍に次にくべる薪を置いておき、焚火の熱を当てて乾燥させるのです。ほどよく乾燥した薪は燃えやすく、そして爆ぜて火の粉を散らすこともしません。

コーチングも、これと同じことが言えるのではないかな、と個人的には考えています。
つまり、コーチャブル ≒ 乾燥して燃えやすくなっている状態、ということが言えるのではないか、ということです。

コーチャブルではない時は、薪が水分を含んでいるときの同じ状態です。部下を例にすると、いくら上司が指導しようとしても、その状態では燃えにくく、部下の心には火が点きません。また、無理に燃やそうとすると「パチン」と爆ぜて火の粉を散らしてしまうように、反発を生むことにもなりかねません。

では、部下の心を乾燥させるために、何をするか。
それも焚火と同様、熱気を当てることなのではないでしょうか。

えっ、何の熱かって?
それはもう、指導する立場である上司の熱気でしょう!

指導する立場にある人間が、情熱を持って懸命に仕事に取り組む姿、また資格の勉強等に果敢に挑み、向上心を持って取り組む姿、そういった姿を部下に見せ続けること。そして、部下のことを普段からしっかり気にかけて、部下の頑張りや成長を十分に評価し、「期待しているよ」と気持ちを伝えること(もちろん、無用なプレッシャーをかけるのは駄目です)。

指導する相手を直接燃やそうとせずに、目の前で自分自身が精いっぱい燃え続けて、相手に熱を当て続ける。
最終的には相手次第にはなりますが、指導する立場の人間がそういったスタンスでいることが、部下にとってもやる気や闘志が燃えやすい状態を作り出してくれるのではないか、と思っています。

……今年まだ1回もキャンプに行けていなくて欲求不満なので、気を紛らわすために、今回は強引にキャンプを絡めた記事となってしまいました(笑)。

とはいえ、人を指導する立場の人ならば、相手がコーチャブルであるかどうかを考えることはとても大切なことだと思いますので、今回の記事がその参考になれば幸いです。


弊社への問い合わせはこちらからどうぞ。


いいなと思ったら応援しよう!