やっぱりおおかみ

みなさんは「やっぱりおおかみ」という絵本をご存じでしょうか?
これは佐々木マキさんという方が描かれた本です。
この絵本「読んであげるなら3才から」「自分で読むなら小学校初級向き」とされておりますが、実に奥深く、大人にこそ読んで欲しいと思っています。

ワタクシは自分に自信を無くした時、自分の存在理由が無いと感じた時、自分の存在意義を疑う時、この絵本を読みます。まぁハナから自分に自信など無いのですが、それでもそんな自分を受け入れなくてはならない時があるのです。

ワタクシは基本的に、自己肯定感が低いのだと思います。ある部分では自信を持っていたとしても、それを覆してしまうほどのコンプレックスと自己嫌悪の塊です。そんな自分が嫌になるのは日常茶飯事です。

ワタクシがどんなに気合を入れてめかし込んでも、イケメンの寝起きにすら負けてしまいますし、自分の存在を誰かに必要とされることもありません。「みんなで一緒に頑張ろう!」と言われても、そのみんなの中に入っていないことが殆んどです。そう感じてしまうのは、きっとこれまでの経験や成育歴、持って生まれた個性に依るものなのでしょう。

でもやはり、人として生まれたからには誰かに愛されたい。自分が愛してる人に愛して欲しいと願うのは、正直な気持ちだと思います。しかし、それが難しいのだとすれば、人生は苦痛でしかありません。いっそのこと、ダンゴムシにでもなれればいいのに。そんなことを思うのはしょっちゅうです。尤も、ダンゴムシにも拒否されそうですが(苦笑)。いい歳になってもそんなことを感じてしまうのは、ミジメとしか言いようがありません。

自分が壊れてしまいそうな時、「やっぱりおおかみ」を読みます。
「あぁ、もはや俺は俺でしかないんだな。こんなミジメな俺が俺であるということなんだな」と覚悟を促されているように感じます。
「おまえはおまえでしかないのだ。おまえは求められることのない、おまえという役割を果たすのだ」という声が聞こえてくるのです。

自分の苦しみは自分で解決するしかありません。人生とはその苦しみと戦うことなのかもしれません。もちろん、そんな苦しみとは無縁の人もいるでしょう。貴方がもしもそういう人であるならば、それは十分感謝して楽しく生きていって欲しいと思います。でもワタクシの人生は、こんな人生なんだなぁと今更ながら思ってしまいます。もし次の人生があるならば、楽しく意義のあるものでありたいですね。



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