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冬の朝(詩)

心には靄がかかっているし
腹には岩石が詰まっているし
何もかも見透かされてるけど
冬の朝は澄んでる

人々は白粉を塗っているし
口紅もたっぷりつけているし
全部考えて何も考えてないけど
冬の朝は澄んでいる

何処にも届かないさメロディー
涙じゃ飯は食えないさ正味
天気だけは無意味に良いわけだし
このまま消えてしまいたいなあ

どうせダメなまま終わっていくし
向上心なんか無くなっているし
息すれば肺が痛くなってきて
冬の朝は澄んでる

ビルの中じゃ晴れなんか興味ないし
雨は軽い舌打ちに溶けてくだけだし
ため息はいたずらに円を描いた
冬の朝は澄んでる

何処にも届かないさメロディー
喫煙所の窓から光は微かに
天気が良すぎて眩しいだけなのに
このまま消えてしまいたいなあ

すぐに夕暮れ すぐに暗闇
後は眠るだけ 起きれば冬の朝

このまま消えてしまいたいなあ

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