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もし全部自由になったら、幸せになれるの?

自由について考えることがあります。

思い通りにいかない現実に、不満を言い続ける人を見かけると、
つい考えてしまいます。

「もし全部自由になって、自分の思った通りになったとして、本当に満足?幸せ?」


ドラゴンボールとかもしもボックスがない限り、実際に試してみることはできないので、思考実験として考えてみます。


もし周りの人が、自分の言うことを全部してくれたら?

これで仕事も人間関係もうまくいくでしょうか?

仕事に関しては、自分のやり方が全て正しい場合、YESとなります。
この時点で無理ですね。未来が見える能力がない限り。

偉人の伝記を読んでみるとわかります。どんなすごい人でも、みんな失敗や挫折を繰り返しながら、自分の信じたことを愚直にやり続けています。


その苦しみや苦労を乗り越えるこそが、いい人生だった。つまり幸せだったと思わせてくれるのでしょう。


さらっと書きましたが、大事な部分は乗り越える。
乗り越えるには、乗り越える何かが必要です。
それが失敗や苦労、言い換えると不自由さ。


この思考実験をしてみると、
達成感や満足感を感じて、幸せになるには、不自由さが必要。
達成する何かのそもそもの始まりが、不自由さだから。

という結論になります。


あくまで個人的な持論です。別の考え方ももちろんあると思います。
ただ完全には自由にならない現実との、いい付き合い方を考えると、
この考え方は役にたつと思っています。



この話から派生して、もう一つ思考実験を。


全てが自分の自由になるとしたら?未来さえも。

これならどうでしょうか。
全知全能の神になったら。というやつですね。

このようなシナリオ設定のアニメや映画もたくさんあるので、
しなくてもわかるかもしませんが、
つまらなくなること確定ですね。


ネタが全部わかっているお笑いが、面白いはずありません。
攻略法が全部わかっているゲームを、またやろうとは思いません。
なんでも言うこと聞いてくれる友だちは、人形やロボットと同じです。

続きを知りたい。うまくやりたい。思い通りになってほしい。
そうなって楽しくなるのは、そうならないから。
できるようになるのが楽しいのは、今はまだできないから。
自由がいいのは、自由じゃないから。


なんだか抽象的で難しくなってしまいました。

言いたいことをまとめ直します。



「まだの力」を使って、不自由を使いこなす。


もし自由になったら幸せになる。これは間違っていると思います。

ではどうするか?

不自由を楽しむ戦略を探す、これが現実的です。


考え方、マインドセットを変えていくのが主な方法になると思います。

いい考え方だなあと思ったものの一つに、
The power of yet「まだの力」という考え方があります。
成長マインドセットで有名な、キャロル・ドウェック博士の言葉です。

すごーく簡単に言うと

「自分はどうせできない」を
「自分は今はまだできない。(必ず上達していく)」と
言い換えるだけです。


私自身もnoteを書くときによく使っています。

私は今はまだ、読みやすいいい文章を書くことができません。
今はまだ、時間もかかります。
今はまだ、内容もまとまりがないです。

今はまだうまくできません。(不自由です。)
でも、続けていると、必ず上達してくはずです。(だんだん自由になっていくはずです。)

こんな感じです。

この不自由→自由への変化の過程が、現実なのだと思います。
自己効力感もまさにこの考え方ですね。



価値判断は対比によって生まれます。
自由のよさを感じるために、不自由さはある程度は必要だよね
というお話でした。

子どもに教えておいてあげたい。
自分が子どもの時に教えてもらっていたら、と思うから。

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