差別と分断
あんたは「差別だ!」という意見をもとにした何かしらかの運動ってのを直接目で見たことってあるかい?
良いことなのか悪いことなのかわからないけれど、俺は直接誰かが「それは差別だよ」ということで感情や理屈を振りかざしているのを見たことがない。
もちろんネットやらテレビやらのニュースでそう言う活動があるってのは聞いている。
BlackLivesMatterとかフェミニストだとか。
BlackLivesMatterについては日本ではそもそもの土壌がないからそもそも問題を感じるヒトが少ないからってのもあるだろうけれど、フェミニストと呼ばれるヒトはその辺にいてもおかしくないと思う。
いや、何をもってフェミニストなのかってのはあるけれどさ。
でもね。
見たこと無いのよ。そう言う「差別を否定することを公然と表現するヒト」ってのをね。
今回は感情を伴って誰かを否定するってことについて考えてみる回だ。
ちっと、なにかと騒ぎになる差別ってやつについて考えてみようぜ。
仕事の上での差別
いままでさ。
それこそ声たからかに差別イクナイって言われたことはないわけだけれども、なんかしらの会話の中で差別って単語は聞いた気がする。
ただ、そこに感情が乗っかっていた記憶は全く無いんだよね。
仕事の上ではシステムエンジニアなんて昔は昼も夜もない働き方だったので、本来的には女性に同じ働き方をさせるのって物理的な危険をもたらす話だったのにも関わらず、男女の働き方について一切の忖度もなく同じ働く仲間として同じように昼も夜もなく働いていた。
今では女性が幹部社員になるのも当たり前な感じがしているし、給与だって男女差が起きないような体系になっている。
つまり男女差別というところでは、仕事上で差別があるって感じたことも聞いたこともないんだ。
なに?
それはオマイが男の立場だから感じられていないだけだろって?
たぶん、実態としてそう言うところもあると思う。
働き方改革の名のもと、比較的女性は働きやすい環境に変化はしているものの、依然としてベースは男性が男性のために作り上げた職場環境だしね。
ってか、これは変えられないと思う。
そもそも女性が働きやすい究極の職場環境ってのがあったとして、「今日からうちの職場はその状態にします」って言われても、当の女性が戸惑って仕事にならなくなる気がするしさ。
まあ、ちと話がそれたが仕事の中では「差別」に対する不満みたいなものを聞いた記憶がないわけだ。
プライベートでの差別
じゃあプライベートではどうだろう?
まあ俺自身があんまりいっぱいのヒトとの交流を持ててないってのもあるけれど、やっぱり差別って言葉はちっと思い付けない。
あえて言うならあるのは差別じゃなくてイジメかもしれない。
社会に出てからは明らかに仕事の能力不足からイジメに近いしごきを受けた同期もいたし、学生の頃なんて家の宗教のことでクラスに溶け込めないやつもいた。
有能なのに、コミュニケーションがうまくとれずにイジメられていたやつもいた。
こいつも広い意味では差別ってことになるんだろうな。
ただ、このイジメの場合、「イジメよくない!」って声は現場では上がらないんだよな。
なんでだ?
たぶんだけれどもBlackLivesMatterとかフェミニズムみたいに虐げられている側のヒトが徒党を組めないからなんだろう。
イジメを受けているヒト同士でつながるってのは実に難易度が高いだろうしね。
モニタの向こうで組まれる団結
でもネットでもテレビでもそう言う差別に対する抵抗を示すヒトの団体って存在は伝えられている。
しかもそれは海外に限らず日本でも存在しているって聞いている。
どうやって団結出来たんだろう?
たぶんそう言うなんらかの被害ってものを共感できた瞬間があったってことなんだよな。
最初は小さな集団だったのが共感が共感を呼んでひとつの活動になったってことなのか。
そのことそのものは、ヒトという生き物の特性上、ものすごく自然なことのように感じる。
ただなぁ、その共感の輪の外にいるヒトを否定し始めちまうのもヒトの性質だ。
なああんたはどう思う?
差別という言葉によって分けられたヒトがお互いを否定し合うって悲劇をどうやったら無くすことが出来るんだろうか?