自分の価値
あんたは自分の良いところってなんだって言葉に出来るかい?
ざっくり読むことでなんかを感じさせてくれるあべゆうじさんがこんなふうに言ってくれている。
マジか。
確かに、今の俺は自分のダメな所ってやつについて意識を向けがちだと思う。
何しろ、自分の今の状態を見て、第三者として俺が俺を評価したら実に問題を抱えている気がするからね。
今回は自分の良いところと悪いところを整理しておこうって回だ。
ちっとオッサンの自分回帰みたいな気持ち悪い話に付き合ってくれよな。
自分のダメな所
まずは自分のダメな所を言葉にする所からだよな。
まずもって、責任から逃れようとする所か。
何回か書いたけれど、俺はリーダーと言う立場から逃げ出した人間だと思ってるんだ。
経験だとか判断力だとか、そう言う社会で生き延びるために必要な力ってのをある程度持っている状態で、その力を使って「仲間を導く」って立場から逃げたんだよな。俺は。
なんで逃げたのか?
振り返って見ると、俺は「もっと能力を伸ばせる」って思ってたんじゃないかと思う。
言っている意味がわからないって?
要するに俺にとって能力ってのは、俺自身のためだけの実務能力であって、組織での成果を生み出すってのは二の次だったんだよな。
ただただ、自分が「何かを生み出す能力」ってのを伸ばしていきたいってエゴを作り上げて行きたかったんだ。
自分の能力を伸ばすためには仲間になんてかまけている余裕はない。
だから俺は逃げたんだ。
仲間と成功を勝ち取るってのをリードする立場から。
自分の気持ちを振り返る
そんな感情から、俺は無意識のうちに仲間をリードしてくれるヒトを探し始めた。
俺自身がなれない。
俺自身はなりたくないリーダーって存在を。
最初の頃は博打のような商売を続けるリーダーが多くいた。
自ら毒まんじゅうを喰らいながら生き延びるようなやり方でチームを導いていた。
でも当然、それじゃチームメンバーも疲弊するし、なんなら顧客も尻窄みになる。
なので、俺としてもその頃はもんもんと仕事をしていた気がするんだ。
ところが、とある巨大プロジェクトに組み込まれて、俺は一兵卒としてそのプロジェクトに参加させてもらえることになった。
それまで背負っていたチームって言うしがらみをまるっきり考えずにシンプルに俺の力ってのが求められる状況になったんだ。
これは俺にとって革命的だった。
課題に対して「何が最も正しい選択なのか」ってことだけを考えて良い仕事。
これをシンプルに遂行することがこんなに心地よいことなのかってね。
自分の良いところって何か?
じゃあ、俺は俺の気分良くなにか出来ていればそれで満足なのか?
否。
だって、俺は俺の見える範囲のみんなが幸せになっている状態がスキだもんよ。
眼の前で誰かが泣いているってのは感情的に受け入れられないもんよ。
誰かが泣いているよりは、自分が苦しんでいる方がましだって思うもんよ。
その前提で考えてみる。
俺の良いところは何か?
良いってのは、誰かにとって「役に立つ」って意味で考えてみる。
俺はどういうふうに誰かの役に立っているのかってことだね。
これは実に難しい。
気を抜くとあっという間に「俺には価値がない」って結論が心の中に充満しちまう。
だから無理矢理にでもこのことについては言葉にしていなきゃいけない。
俺だけじゃない。
あんたもだ。
俺たちは自分の価値ってやつについて必死に紡ぎ出していかないといけないんだ。
「俺たちは強い!」
と叫び続けていなかければいけないんだ。
なら俺の価値は何か?
考えることが出来る。
誰よりも考えることが出来る。
言っちまった以上は俺は考えることをやめちゃダメだ。
考えて
考えて
考え続ける。
なあ、あんたはどうだい?
あんたの「良いところ」ってのはなんだって言葉に出来る?