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【すっぱいチェリーたち🍒】スピンオフ田中健一編#23

あんたも誰かの企画に乗っかって何か書くことってあるかい?

今回もこの企画に乗っかってみようかね。

企画ページ本体はこっち。

前回のはコレ。
ミスッタチェリヤネンのアンコール部分の話だね

で俺の持ちキャラはこいつ。
CV:大塚明夫を想像しながら読むと腹がよじれると評判w

今回のは久しぶりに元ネタがない状態で書いてみるかね



文化祭の後

さて、少年少女の青春を久しぶりに堪能したし、晩飯の買い物でもして帰るか。

そう思って、いつものスーパー轟に足を向ける。
ホント、俺みたいな安月給にはありがたいスーパーだよな。

とは言いながら、俺はろくすっぽ料理が出来るわけじゃないし、惣菜コーナーに向かうわけだ。
何?父子家庭で料理も出来ねーのかって?
簡単なのは出来るさ。目玉焼きとかソーセージ焼くとか。
それは料理じゃねぇだろって?
ごもっとも。

だからいつもはミールキットのマニュアル通りになんか作るんだが、あいにくミールキットが今日は品切れだ。
真人がなんかもう作り始めているかもしれんけど、そうしたら明日の晩飯にすれば良い。
そう思って惣菜コーナーで適当にものを選ぶ。
刺し身が今日は安いな。
なら刺し身とカット野菜で、油揚げ追加しといて味噌汁と刺し身の定食チックにやっとくか。

ほいほいと買い物カゴに買ったものを突っ込む。
あ、しまったエコバッグ持ってねぇや。
しかたねぇ。袋も買うか。
ってか、この袋が環境に優しくないとか言っているあのワカゾー小泉ピーどうにかならんのか。
ゴミ袋が不足して困っとるんじゃい。こっちゃあ。

そんな誰も聞いてないことを考えながらレジに向かう。

まだちっとだけ晩飯の準備をする時間よか早かったんで、レジはすんなり抜けて、6円とか「原価の何倍で売ってんだ?」ってふくろに買ったものを突っ込んで店を出る。

我が家にて

「う~い、帰ったよ」

買い物袋片手に我が家に変える。
真人が台所からだろう。「おかえり!」とちっとキレ気味に答えを返す。
なんだ?論文うまく行ってないんか?

買い物袋をドサッとキッチンカウンターに置く。

「なんだよ。今日の晩飯はどうせまともに帰ってこないと思って適当にありもので作っちまったよ」
「ならそれでいい。刺し身もあるからそいつだけは酒のつまみにでもするさ」
と、いいながら、ちょっと考える。

「真人、たまには飲みに行かないか?」
「ふぇ?」
「だって、お前論文煮詰まってんだろ?」
「なんで分かんだよ」
「わかるさ。コレでも親なんだから」

真人は一瞬黙ってからこう返した。
「この鍋、あと少しで仕上がるから。その後な」
そして続けて言う。
「明日の朝は刺し身と鍋とか言う意味がわからん組み合わせだからな」
生活力つけてんなぁ。

しばらくして俺たち親子は葵に向かった。

葵にて

鍋が煮立って、俺は買ってきたものを冷蔵庫に突っ込んだ後に葵に向かった。

「今日の出かけ先はどこだったんだよ?」
「田梨木高校の文化祭だな」
「なんで、関係もない高校の文化祭になんて行ったんだよ」
「なんでだろうなぁ。高校の時のお前みたいにもがいている少年少女がいるって知っちまったからかな」
高校時代の真人はホントに頑張っていた。
親の欲目って言えばそうなのかも知らんけれど、勉強、部活、友人たちとの交流。
全部全力でやってた様に見えてた。

そう言えば葵に真人を連れて行くのは初めてかもな。

葵に顔を出すと見知った顔が何人かいた。

「おう、田中さん。あれ?今日は若者連れかい?」
「タカ来てたんだ。こいつは俺の息子の真人」
「うぇ!田中さん子どもいたの?」
「いつもおめぇらの愚痴を聞きまくって俺の話なんて出来て無いだろうがよ」
「私も初めて知ったわ」
「ガッキーも来てたんか。今日はお祭りご苦労さまだな」
「もぉ大変よぉ。ホント。だから仕事のこと思い出させるんじゃないの!」
「悪りぃな」
特に悪びれるでもなく俺は答える。

「ママ、I.W.ハーパーと……真人は何が良い?」
「同じもので」
家で真人が酒飲むのなんて見たことかかったからさ。
ちっと「ほほう」って思いながら席についたんだよ。
せっかくだからガッキーとタカさんが座ってたソファー席にね。


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つづく

#すっぱいチェリーたち
#歌えないオッサンのバラッド

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