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妻の優しさ

あんたのところの家族はどんな人かね?

我が家は妻と俺と息子の3人家族なんだが、俺と息子はびっくりするくらいに趣味が似ている。
息子は完全なインドア派でほっておくと一日中動画やらゲームやらで時間をつかっている。

最近のお気に入りはカズクラらしい。

たしかにオモロイんだよね。若干の訛り具合が非常に心地よい。

対して、妻は割と外に出るのが好きだったりする。休みの日に1日家にいるなんてことは考えられない。

今回は妻のことをツラツラと考えてみる回だ。

なに?お前の所の家族のことなんぞ知ったことかと?

まあ、そうは思うんだが、価値観が違う人間が家族になっているっていう奇跡のような状況を楽しんでみてくれよ。

妻は日本舞踊の師範

俺と妻の世界観の違い。その違いってやつはものすごいたくさんあるんだが、その中でも極めつけの世界観の違いが「妻は日本舞踊をやっている」というところかもしれない。

実際、妻に会うまで俺は日本舞踊という世界があるってことすら考えたこともない人間だった。

この日本舞踊という世界は、非常に独特だ。

こいつは、妻が属している西川流という流派でもやることのある踊りの一つ。藤娘だ。

こう言う踊りをするわけだが、この踊りの物語が一つ一つの踊りにあって、この藤娘にも物語がある。

藤の絡んだ松の大木は、松が男を、藤が女を象徴している。筋は、藤の絡んだ松の大木の前に藤の枝を手にした藤の精が、意のままにならない男心を切々と嘆きつつ踊る。やがて酒に酔い興にのって踊るうちに遠寺の鐘が鳴り夕暮れを告げると、娘も夕暮れとともに姿を消す、というもの。 
出展:Wikipedia

どうだろう。このびっくりするくらいに頭に入ってこない文章。

妻に言わせると、この物語そのものはそれほど重要じゃなくて、その踊りの魅力というのは、その踊りが醸し出す雰囲気であり、そのためには「意のままにならない男心を嘆く」ってことだけわかっていればいいらしい。

まあ、芸術なんてそんなものなのかもしれないな。

びっくりするくらいに自分のことを棚上げする妻

妻との会話で「それってひどくな~い?!」って言うキーワードがわりかし出てくる。

で、大抵がその「ひどくな~い?!」ってことを妻は俺に向かってやっているっていう落ちがつく。

例えば、駅に迎えに来てほしいという妻。作業があって迎えに行けないって言ったりする。
そして、飛び出すキーワード。
「それってひどくな~い?!」

いやいやいや、あなた俺のことを迎えに来ないでしょ。俺が頼んだときものすごい不機嫌になったでしょ。それ以来、俺は頼むことそのものがNGワードになったでしょ。

とかね。

びっくりするくらいに蓋が開けられない妻

これはもしかしたら夫婦あるあるなのかもしれないが、びっくりするくらい妻は蓋が開けられない。

俺の記憶する限りでは、自力で新しい瓶詰めの蓋を開けられたことはこの10年で数回しかない。

この人、どうやって独身時代に暮らしていたんだろう?

本人に聞いてみると、蓋開けグッズがあるのよって言って、ニコニコして俺に見せてくれた。

いやいや、なんでそれ普段から使わないのかね?

びっくりするくらい優しい妻

とは言え、びっくりするくらい優しいことも妻はしてくれる。

インフルエンザでヘロヘロになっている俺をみて、「今日、会社休むわ。私」と言って、俺の看病をしてくれた。

息子がケンカをするたびに、私の育て方が悪かったのかって本気で落ち込む妻。

家に引きこもりがちな俺と息子を外に連れ出してくれる妻。

妻は優しさで出来ている。

多分、俺たちが夫婦でいられたのは、妻の優しさのおかげ何だと思う。

その優しさなくして、俺の理屈っぽさにはついていけないだろうしね。

そんな優しい妻は日本舞踊を体験したいという人に向けて教室をやっていたりする。

もし、あんたが日本舞踊ってやつを体験してみたいって思うなら、習ってみてもオモロイかもしれないよ。

さて、あんたの家族はどうだい?

あんたは家族に感謝出来ているかい?

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