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第4章 課税対象者と法人税ベース(Taxable Person and Corporate Tax Base)

はじめに

第4章「課税対象者と法人税ベース(Taxable Person and Corporate Tax Base)」では、UAE法人税法の中で、課税対象者としてどのような法人や事業者が該当するのか、また課税の対象となる所得や基準がどのように定められているのかについて取り扱っています。
この章では、UAEでの事業活動に関連する法人税の基本的な枠組みを理解する上で重要な条項が含まれています。
具体的には、第11条から第17条までの各条項で、課税対象者の定義、課税ベースの計算方法、国内源泉所得の範囲、恒久的施設の概念、特定の免除規定などが規定されています。
これらの規定は、UAEで事業を展開する法人や事業者が適切に法人税の申告と納税を行うための基本的なガイドラインを提供しています。


第11条 課税対象者(Taxable Person)

法人税法本文の概要:

第11条では、法人税の課税対象となる者(課税対象者)について規定されています。課税対象者には、UAE内で事業活動を行う法人や、恒久的施設を通じてUAE内で事業活動を行う非居住者法人が含まれます。これにより、UAEで収益を上げるすべての法人や事業者は、適用される法人税の対象となります。

一般ガイドの補足:

関連セクション: 5.2. Taxable Persons
一般ガイドでは、課税対象者の定義や範囲について詳細に説明されています。特に、どのような法人や事業者が法人税の対象となるか、その基準について触れられています。

第12条 法人税ベース(Corporate Tax Base)

法人税法本文の概要

第12条では、法人税の課税ベース(法人税ベース)について規定されています。法人税ベースは、課税対象者が申告する課税所得の計算方法や、その算定に使用される基準を定めています。具体的には、所得、控除、免除などを考慮した上での課税所得が法人税の対象となります。

一般ガイドの補足

関連セクション: 6.2. Taxable Income
一般ガイドでは、法人税ベースの算定方法や、課税所得の計算に含まれる要素について説明されています。また、特定の収益や控除がどのように取り扱われるかについても解説されています。

第13条 国内源泉所得(State Sourced Income)

法人税法本文の概要

第13条では、国内源泉所得(State Sourced Income)について規定されています。国内源泉所得とは、UAE内で得られた所得を指し、これにはUAE内での事業活動、財産から得られる収益、その他の国内収益が含まれます。国内源泉所得は、UAEで法人税の対象となる所得として扱われます。

一般ガイドの補足

関連セクション: 5.4.3. Non-Resident Person that derives State Sourced Income
一般ガイドでは、国内源泉所得の定義や、具体的にどのような収益が該当するかについて詳述されています。また、国際的な取引における国内源泉所得の取り扱いについても解説されています。

第14条 恒久的施設(Permanent Establishment)

法人税法本文の概要

第14条では、恒久的施設(Permanent Establishment)について規定されています。恒久的施設とは、非居住者法人がUAE内で事業活動を行うために使用する固定的な場所を指します。これには、支店、事務所、工場、その他の固定的な事業場所が含まれます。恒久的施設を有する非居住者法人は、UAEでの収益に対して法人税が課されることとなります。

一般ガイドの補足

関連セクション: 5.4.1. Non-Resident Person with a Permanent Establishment in the UAE
一般ガイドでは、恒久的施設の定義や、それがどのような条件で成立するかについて詳述されています。また、恒久的施設を持つことで発生する税務上の義務についても説明されています。

第15条 投資運用会社の免除(Investment Manager Exemption)

法人税法本文の概要

第15条では、特定の条件を満たす投資運用会社が法人税の免除対象となることが規定されています。この免除は、UAE内での投資活動を促進するためのものであり、適切な規制監督下にある投資運用会社が対象となります。

一般ガイドの補足

関連セクション: 5.7.5.3. 適格投資ファンド
一般ガイドでは、投資運用会社が法人税の免除を受けるための要件や、免除の適用範囲について説明されています。また、免除を受けるための手続きについても詳述されています。

閣議決定および大臣決定の補足ならびに連邦税庁決定

Cabinet Decision No. 81 of 2023 の補足:
Cabinet Decision No. 81 of 2023 on Conditions for Qualifying Investment Funds では、適格投資ファンドが法人税免除の対象となるための具体的な条件と、関連する手続きが詳細に定められています。特に、投資信託の活動内容、資産構成、及び監督体制についての規定が含まれています。

第16条 法人化されていないパートナーシップのパートナー(Partners in an Unincorporated Partnership)

法人税法本文の概要

第16条では、法人化されていないパートナーシップのパートナーがどのように課税されるかについて規定されています。法人化されていないパートナーシップとは、法人としての法的地位を持たないパートナーシップを指し、各パートナーが個別に法人税の対象となります。

一般ガイドの補足

関連セクション: 8.2.1. Unincorporated Partnerships
一般ガイドでは、法人化されていないパートナーシップにおける課税の取り扱いや、各パートナーが申告するべき所得について説明されています。

第17条 家族財団(Family Foundation)

法人税法本文の概要

第17条では、家族財団(Family Foundation)が法人税の課税対象となるかどうかについて規定されています。家族財団とは、家族の財産を管理・運営するための特定の法人形態を指します。家族財団が法人税の対象となるかは、その設立目的や活動内容に依存します。

一般ガイドの補足

関連セクション: 5.6. Family Foundations
一般ガイドでは、家族財団の定義や、法人税の適用における特例について説明されています。また、家族財団が法人税から免除される場合の条件についても触れられています。

おわりに

第4章では、UAE法人税法における課税対象者と法人税ベースについての詳細が示されました。
この章の理解は、UAEでの事業運営において適切な税務コンプライアンスを確保するために不可欠です。課税対象者としての要件や、課税所得の計算方法、また特定の免除や特例措置について明確な認識を持つことが重要です。
これにより、法人や事業者は、法令に則った適切な税務対応を行い、事業の持続的な発展を支えることができるでしょう。


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最後までお読みいただきありがとうございましたm(_ _)m



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