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ドバイ移住の手引きと移住サポート業者の選び方

今回は、ドバイ移住サポートのエージェントやサービス実態、内容、サポート業者の選び方についてまとめます。


ドバイ移住の心得

まず、ドバイに移住する前にある程度の知識と感覚的な心得を持ってくるべきです。

お客様の中には、全くドバイのことを調べず、英語もわからず、業者を命綱にして移住される方もいます。いくらドバイが安全とはいえ、海外であり、異なる文化や環境の中に飛び込むわけですから、最低限は自分でできる準備が必要です。

① 大前提イスラム教の国であること

UAEはムスリムの国であり、ドバイだけ特別に緩いということを認識するべきです。イスラム教文化を尊重し、外国人として生活する心得が欲しいところです。2025年は3月からラマダン(断食)が始まります。この時期は、非常にセンシティブであり、イスラム教徒の生活を理解することで、自分の生活内でトラブルなく過ごすことにつながります。

② 当たり前の感覚を日本のまま来ないこと

海外で生活する上で、日本人として礼儀正しく接することは重要だと感じています。一方、日本での当たり前がUAEでは当たり前ではないことが本当に多くあります。UAEに限らず、海外に移住する方は最初の頃は常に気をつけておくべきです。
日本の感覚で、当たり前だと思ってコミュニケーションをとっていると、最後の結果が思ってもいない方向で着地してしまうことがあります。特に、お金や契約、恋愛など前提となる習慣が人によって違う場合は、トラブルになる前にその都度確認しましょう。

③ 最低限の英語のコミュニケーションをとること

今や日本人の移住サポート業者が増えており、日本語のみで対応してくれる業者は珍しくありません。不動産も日本語だけで物件を買うことができます。移住となると、実際に生活する上で英語でコミュニケーションをとる場面が格段に増えていきます。銀行からの電話、配達の受け取り、携帯電話の契約など、生活に欠かせない部分で、非常に困ります。

中国人であれば、中国語だけで生きていけるくらいコミュニティが大きく成長していますが、日本人が日本語だけで不自由なく暮らせるコミュニティはドバイには存在しません。もしあるとすれば、誰かが高額なお金を吸い上げている情報弱者向けのコミュニティビジネスだけです。

ビザの種類と特徴

UAE・ドバイでビザを取得する方法や選択肢は非常に豊富です。
ビザの取得方法については、日本人のインフルエンサーでも知らない、ネットに載っていない方法も存在します。このnoteでは、ネットに載っている情報のみ掲載します。

① 就労(従業員)ビザ

UAEに拠点を置く会社に勤めるために、ビザを発行してもらえます。通常は2年間のビザで、更新が必要です。費用は、会社側が負担します。就職する際は、いつビザの手続きをしてくれるか必ず確認しましょう。

② 投資家ビザ

投資家ビザには、いくつか種類があります。

自営業(会社オーナー)の投資家ビザ
UAE法人を設立し、自らが出資した形で取得する投資家ビザです。日本人がこの形式を取ることが一般的です。2年間有効で、更新する必要があります。

2年の投資家ビザ
例えば、750,000AED以上の不動産を所有することで、2年間の投資家ビザを取得できます。更新時に、750,000AED以上の価値があれば更新できます。しかし、このビザは就労が認められません。

ゴールデンビザ

投資家ビザの中で、特別な10年ビザがゴールデンビザです。
2,000,000AED以上の投資をすることで、ビザを申請することができます。10年後の更新時に、例えば所有する不動産の場合で2,000,000AED以上の価値があれば更新できます。ゴールデンビザ保有者は、一親等の家族に対して、スポンサーとなってビザを発行することができます。

取得方法は、いくつか存在します。

  1. 不動産の所有権を取得し、不動産と紐づいたゴールデンビザを取得する

  2. 定期預金口座と紐付けたゴールデンビザを取得する

  3. 特定の領域の専門家や起業家、マネージャー人材として取得する

これらの方法で、ゴールデンビザの申請・取得が可能とされています。

ポイントは、申請は可能であるが、実際に取得できるか否か取得までにかかる時間がどのくらいか、という実務上の問題は別にあります。必要な書類もケースバイケースで異なります。

③ リモートワークビザ

UAE国外の企業に勤めている人は、リモートワークビザを取得してドバイで暮らしながら仕事をすることができます。

④ フリーランスビザ

最近、フリーランスビザを発行しているフリーゾーンがあります。私が聞いた話では、厳密にはフリーランスビザというものはないが、フリーゾーンが直接契約する形で、フリーランスビザを発行しています。そのため、すべてのフリーゾーンにフリーランスビザがあるわけではありません。
法人を設立する必要がない分、安くビザを取得できますが、もちろん従業員を雇用することができなかったり、取得できる業種が限られたりデメリットもあります。

日本人の移住サポートエージェントの実態

日本人の移住サポートをする業者も毎年増加しています。業者選びも非常に難しいところがあり、悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
移住サポートって実際何をしているのか、どんなポイントに気を付けるべきなのか、解説していきます。

移住サポート業者の体制

日本人をターゲットとした移住サポート業者は、大きく2つの体制に分かれます。

1つ目は、自社スタッフがすべて手続きや法的業務を行うパターン。
2つ目は、外部の専門家に委託するパターン。

2つ目のパターンの委託先(実際に手続きの手を動かしている人)は、アラブ系の会社であったり、インド系の会社であったり、会計事務所系だったりさまざまです。

移住サポートの内容

一般的に、移住サポートの内容としては、ビザ・エミレーツIDの取得が最大の目的です。必ず含まれる内容は下記です。

  • 法人設立(フリーゾーン、メインランド)

  • ビザ・エミレーツIDの申請、取得に関わる手続き代行

  • 法人の銀行口座の開設

  • 個人の銀行口座の開設

日本人の移住サポート費用

ドバイエージェントのサポート費用は、会社によってバラバラです。法人設立やビザの取得に関する実費は同じですが、純粋にサービス内容とサービス費用が異なります。

移住サポート業をビジネスとしている場合は、一人オーナー、ドバイのフリーゾーン法人の設立で、50,000AED(210万円)程度が相場です。サポート業が本業であるので、利益をしっかり取っている印象です。UAEの財閥が王族との繋がりを強調し、かなり高額なビザも存在します。これには、もちろんメリットもデメリットもあります。

費用は、ビザの取得人数、短期間で取得したいかどうか、法人ライセンス・アクティビティの数、フリーゾーンの場所などによって異なります。

サポート業者を選ぶ時のポイント

① 取得するビザは どの種類のビザなのか

まず、エージェントに案内された時、そのビザは法的にどのビザなのかを確認しましょう。日本人の中には、自分が取得したビザが何のビザなのか分からずにお金を払っている人が一定数います。ビザによって、維持要件や活動できることも変わります。また、ビザを変更する・キャンセルする時に何も分からないままだと非常に困ります。

② サービスの範囲

金額とサービスの範囲を把握しましょう。
例えば、エミレーツIDの取得のために、健康診断と指紋登録のために、検査場や政府機関に行かなくてはなりません。ドバイに来たばかりで何も分からない中、自分で行くのか、送迎があるのかなど、細かい部分を確認する方が良いでしょう。

また、銀行口座の開設には、UAEの電話番号が必要です。UAEの電話の契約やクレジットカードの作成なども、ポイントになりそうです。

③ 自分に合った取得方法を熟知しているか

先ほども述べた通り、UAEのビザの種類や取得要件は様々あります。日本人のエージェントに相談した結果、「法人を作ってビザを取得する」「不動産を買ってビザを取得する」この2つしか提案されず、本当は法人はいらなかったという話も耳にします。

法人は作るのも潰すのもお金がかかります。ビザを変更するにもお金がかかります。本当に必要な出費なのか、その方法が適切なのか、しっかり知識を持つエージェントに依頼しましょう。

例えば、某インフルエンサーT氏の記事や動画では、「UAEの税務居住者になるには 年間200日以上を海外にいて、101日以上ドバイに滞在すること」と言っていますが、これは正確とは言えません。
国際税務に関してはケースバイケースであるため、より総合的に知識を持ち、判断する必要があります。

④ 手続きの際にアラブのコネクションを持っているか

最後に、実際に手続きをする際にはコネクションがある業者を選んだ方が何かとスムーズかつ得であることが多いです。アラビア語を話せるスタッフ、政府関係と信頼関係がある人がいる方が、何かトラブルや急ぎの時に役に立ちます。

以上、ドバイ移住サポート業者を選ぶ時のポイントを解説しました。
基本的に、エミレーツIDが取れれば良いという点ではどの業者に頼んでも同じですが、ドバイはネットに載ってる情報が全てではなく、ルールも頻繁に変更されることがあります。
そうした変化に対応し、自分に合った方法を提案してくれる業者を選びましょう。

【おまけ】移住前のチェックリスト

移住前に、日本であらゆる手続きを済ませておく必要があります。一回の渡航で完全に移住するのか、数回に段階を分けて移住するのかも決めておくと良いでしょう。

  • ドバイのビザ取得に必要な書類は揃っているか?

    • パスポートの期限

    • 入国時のE-Visaの期限

    • 日本の銀行口座の明細(法人も個人も)

    • 住所の証明(公共料金の支払書など)

    • 戸籍謄本(UAE大使館や外務省の公証が必要か)

    • 卒業証明書(必要であれば)

    • 法人の登記簿謄本(必要であれば)

  • お子様の学校に必要な書類は揃っているか?

    • 学校の出願要項は確認したか(オンライン出願か)

    • 出生証明書

    • 成績証明書

  • 生活に必要な書類

    • 運転免許証

日本でやっておくと良いこと

  • 国民健康保険、厚生年金などの社会保険の確認

  • 公共料金の支払い(後から遅れて請求される)

  • 運転免許の更新

  • 法人や金融資産の整理(出国税などに注意)

  • 銀行口座の整理(閉鎖する方が良いか、オンラインで入出金可能か)

  • 納税管理人の任命(必要であれば)

  • 所有する資格の維持要件の確認

  • Wiseアカウントの作成(最初は日本から送金することが多い)

日本で揃えておけばよかったもの

  • 220V対応のドライヤー・アイロン(日本の方が安くて品質が良い)

  • 日本料理の食器(家では日本食を作る。日本食用の食器は店に少ない)

  • テープやドライバーなどの日用品(ドバイのDAISOで買うことになるが、100円ではなく、310円ショップ)

  • BFタイプのコンセント変換器(日本で使っているコンセントと異なる)

  • 下着、ユニクロ(下着は日本のコスパが良い。ユニクロは中東にはない)

  • 歯磨き粉(ドバイの歯磨き粉は高い。日本で質のいい歯磨き粉をまとめ買い)

  • 包丁(日本の職人の包丁は素晴らしい)

  • シャンプー・トリートメント(日本の方が圧倒的に安い、同じブランドでも米国から輸入されている場合、日本と成分が異なることもある)



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