レイ・ダリオに学ぶ分散投資:4象限で考える資産タイプとドバイ不動産
今回は、レイ・ダリオ氏の分散投資の考え方とドバイ不動産投資について解説します。分散投資と言って、米国株と日本株を買うことでは全く意味がありません。分散投資を理解すれば、そのくらいドバイ不動産をご自身のポートフォリオに組み入れるべきかわかります。
この記事はこんな人に見ています
✅ 投資家の分散投資を学びたい人
✅ これからドバイへの投資を考えている人
✅ 不動産やそれ以外の資産も考えている人
相関していないリターンの源泉を見つけること
これは、世界最高のヘッジファンドマネージャーの一人であるレイ・ダリオ氏の言葉です。投資における最も重要な要素の一つが分散であり、その鍵となるのが異なる経済環境下でパフォーマンスを発揮する資産を組み合わせることです。
ダリオ氏が提唱する4象限アプローチでは、経済を以下のように分けます:
物価(上昇・下落)
経済成長(上昇・下落)
これらの組み合わせで4象限が生まれ、それぞれに適したリターンの源泉を見つけることが可能です。本記事では、この4象限の考え方を基に、インフレが進む時代における投資戦略とUAEでのチャンスについて解説します。
1. 物価上昇 ✖ 経済成長上昇
この象限は、いわゆる「好景気」を示しています。物価と成長がともに上昇する状況では、リスク資産が大きく恩恵を受けます。
株式
経済成長により企業収益が増加するため、株価が上昇しやすい。特に、インフレに伴って販売価格を上げられる業界(例:テクノロジー、インフラ関連)は収益の伸びが期待できる。
不動産
インフレ時には不動産価格が上昇し、加えて賃料収入も増加するためキャッシュフローが強化される。経済成長によりオフィスや住宅の需要も拡大する。銅や鉄鉱石など
経済成長が進むと、インフラ建設や製造業の需要が増加するため、鉄鉱石や銅のような工業用資源の価格が上昇する。また、物価上昇局面では現物資産としての価値が注目される。
現在のUAEは、この象限に該当すると言えます。インフレと経済成長が期待される中で、株式や不動産投資が有望と考えられます。
2. 物価下落 ✖ 経済成長上昇
この象限はやや特殊ですが、コストが下がる一方で成長が進む環境です。
ジャンク債
経済成長により企業の信用リスクが低下することで、信用格付けが低い債券(ジャンク債)でもデフォルトリスクが減少。これにより高利回りの債券投資が魅力的になる。金利が安定している環境では債券価格の下落リスクが限定される。航空関連株
物価下落はエネルギーコストの低下をもたらし、燃料費が主要なコスト項目である航空業界の収益率が向上する。消費者の可処分所得が増加するため、旅行需要の増加も期待される。
この状況はレアケースですが、特定の業界や資産で利益を得るチャンスが潜んでいます。
3. 物価上昇 ✖ 経済成長下落
この象限は「スタグフレーション」と呼ばれます。Covid-19後の2022~2023年はよくスタグフレーションが取り上げられました。
ゴールド
ゴールドはインフレヘッジ資産としての役割を果たす。物価が上昇すると通貨の購買力が低下するため、代替的な価値保存手段として金が選ばれる。経済成長が停滞するとリスク資産が避けられる傾向があるため、ゴールドへの資金流入が増える。1970年代のアメリカでは、物価高騰と経済停滞が続く中で金価格が急上昇。コモディティ(原油など)
供給制約が物価上昇を引き起こす環境では、エネルギー資源や農産物の価格が急上昇することが多い。特に原油はスタグフレーションの典型的な高騰資産とされる。経済的に厳しい状況のため、生きるために必要なものの需要が高くなります。
4. 物価下落 ✖ 経済成長下落
この象限は「景気後退」を意味します。リスク資産が軒並み下落する中で、避難先を探すことになります。
国債
景気後退期にはリスク回避の動きが強まるため、安全資産として国債への需要が高まる。また、中央銀行が金利を引き下げることで既存の高金利国債の価格が上昇し、キャピタルゲインが得られる可能性がある。高配当株
景気後退でも安定的なキャッシュフローを生み出す企業(公益事業や消費財セクターなど)は、配当収入を目的とした投資対象となる。株価の値下がりリスクが相対的に低く、長期投資に向いている。
歴史的にも、景気後退期には国債がリスク回避の主要な選択肢とされてきました。
これからの時代とUAEでの投資戦略
これまで過去30年はデフレ時代でした。しかし、これからはインフレの時代に突入しつつあります。いよいよ米国国債の発行による返済の首が回らない状況が現実的になってきており、米国の「景気後退」も懸念されています。
UAEは、2025年のGDP成長率は5.1%が予想されており、経済成長が期待されています。物価上昇と成長上昇の象限に最適化した投資が適している市場です。こうしたマクロ視点で、ドバイの株式や不動産投資は適した投資と言えます。
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