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「言葉」が導くもの
出会う人、出会う人、あちこちで意味もなくダラダラと雑談をしていると、
思いがけない名言に出くわすことがある。
「黄金コンビの黄色い方です」
これは、元釣具屋の喫茶店で出会った仲良し釣りコンビの名言。
2人で釣りに行くと誰にも負けない無敵コンビらしいのだが、長年引き立て役と主役という役割が決まっているようで、引き立て役の方が自己紹介に使われた言葉。
そこには2人だけの長い歴史があり、他人の関与を許さない潔さがありました。
「油を買いに行って、油を売ってきた」
これはご近所のわかめ漁師さんの名言。わかめを乾燥させるボイラー用の灯油を買いに行って、帰りにボートレース場に寄ってきた・・・という喩え。そこには、してやったりとニンマリほくそ笑む感じと、奥さんに対するエクスキューズも含まれており、自虐的でありながらも、ユーモアを忘れない漁師の気概がありました。
「正確な計測こそが、最高の美味しさを担保する」
これはスパイスカレー屋店主の名言。洗い物も山積みで、普段いい加減そうに見えている店主がカレーのご飯を量る姿に「そこは量るんかい!」と突っ込まれ、即座に切り返した言葉。そこには独自の哲学と胡散臭さ、その両方ありました(笑)。
そして、宿をやる上で大きなヒントになった名言。
「本当に寛ぐことが出来ないというところから、人間のあらゆる不幸が始まる」
これは私が傾倒する禅のお坊さん・藤田一照さんの言葉。
くつろぐというのは、目的意識を持って幾ら努力しても手に入るものではなく、「くつろごうとする努力」を止めて待っていることができるようになった時、初めて訪れるもの。この「くつろぐことができる力」を身につけることこそ、普通の毎日を幸せにする方法論だと藤田さんは言っています。幸せに対するアプローチが根本的に間違っていたと感じさせてくれた言葉でした。
では最後に手前味噌ながら、
NOMAyadoのキャッチコピーとも言える言葉を送ります。
「何もないという贅沢」
NOMAyadoの近くにはコンビニはおろか、何のお店も無く、この宿の先は行き止まりだし、住人以外の立ち入りを拒むような場所。けれど目の前には海峡があり、渡船があり、鳥が泣き、潮騒が聞こえ、ローカリズムの只中で心を穏やかにさせてくれる場所。ストレスになるノイズが何もないと言うのは、最高の贅沢であり、それこそがこころの栄養になるんですよね。
いかがだったでしょうか?
巷で聞いた名言集、少しは何かのお役に立てたでしょうか(笑)。
皆さんの周りで囁かれている「名言」もコメント欄に残してもらえると幸いです。
お付き合い、ありがとうございました。