シナリオ教本の読み過ぎ注意!?
腹が減っているのに、メシのことが極めてどうでもいいと思ってしまうのは、心の風邪を引いている人間特有の症状です(挨拶)。
と、いうわけで、不二川です。
毎週日曜日に更新している、超個人的ボイスブログのために、ついカッとなってコンデンサーマイクをポチった
今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回の記事は、「頭でっかち!」とかいった話です。
勉強に果てはない
さて。ここしばらく、ハリウッド式の作劇法の教本を、ずっとこさ読んでいます。今のところ、カール・イグレシアスの『「感情」から書く脚本術』と、ブレイク・スナイダーの『SAVE THE CATの法則』、そして、シド・フィールドの『映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと』の3冊を読了。
で、今現在は、これを読んでいます。
こちらも、ブレイク・スナイダーの著書。ただ、前巻の『SAVE THE CATの法則』の、細分化バージョン、と言った内容で、具体的な映画のタイトルを一杯紹介して、それをテンプレートに分解して当てはめていく、といった構成です。
実際のタイトルを詳細に解説しているからか? は分からないのですが、内容がやたらと濃いように思います。おかげで、三日経っても、まだ60%しか読めてません。
やってみようの巻
いくら知識を頭に詰め込んでも、実際に応用してみないことには、始まりません。座学のみで実践に移さないのは、僕が個人的に最も嫌うパターンです。
それまでの本も、読みながら、先日初稿を上げた自作に照らしつつ、「では、どうするべきか?」というのを考えていたのですが、テンプレート(ハコ書き)はあるので、それをコピペでExcelに転記し、挑戦してみました。
X(Twitter)なんかで、たまに流れてくる「ハリウッド式ストーリー構成」の画像があるんですが、こういうの、ご覧になった事がございますでしょうか?
出典元は、ズバリ、ブレイク・スナイダーの著書『SAVE THE CATの法則』です。こんな風に図解はされていないのですが、「ブレイク・スナイダー・ビート・シート」(以下、ビート・シート)という名前で、箇条書きのリストとして提示されています。
あら不思議!
このビート・シートに沿って、(足りない部分は、新しいアイデアをひねり出しつつ)自作を当てはめていきました。ログラインからの修正なので、書き直すとすれば、もう、基礎工事レベルでの修正が必要なのですが、それは、今はあえて考えない方向で。
で、ですね。一通り、ビート・シートへのはめ込みが終わりましたら……あら不思議! 凡庸極まりなかったストーリーが、それなりに起伏に富んだ、「まだマシ」なシロモノに! 魔法じゃ! ハリウッドの魔法じゃ!!
ただ、先述の通り、ログラインからの修正です。要は、主人公のキャラ設定レベルでの変更が必要。一から書き直すつもりで、改稿作業をしなければなりません。
んあー、めんどくせー! とは思うのですが、じゃあ、この改稿作業を怠って、凡庸な出来のまま、公募に出していいものか? それは、明らかに否でしょう。
いつからやるか?
万事、焦るとろくな事にならないものです。さらに、ビート・シートに当てはめた自作の改稿案も、決定のそれではない。
とは言え、自分に言い訳をして、いつまでも行動に移さないのも、また、僕が嫌うところです。
なので、読みかけの、ブレイク・スナイダーの本を読了し、後は、残っている、シド・フィールドの本2冊を読んだなら、取りかかってもいいんじゃ? とは、ぼんやりと。
世の中、「さえすれば」は、ないものです。つまり、いかに多くの教本を読んでも、それだけで、物事は劇的に変わらない。しかし、「変わるキッカケ」をくれたことは、確かです。
ワカッたことは、「理詰め(セオリー)」と「情熱(パッション)」は、十分に共存しうる、ということですね。
明快な理屈に触れる前に、グチグチ言っていた己を、全力で殴打したいと思った、晩夏。
んじゃまた。