-パリ五輪現地観戦レポート-サッカー女子予選 日本×ブラジル(2024.7.28)
7月28日、女子バレーボール 日本×ポーランド戦を観戦。
第4セット追い上げの雰囲気があり、会場の応援が日本推しに変わって行くが取り切れず敗戦。
残念な気持ちを抑え、アリーナ付近でUBERを探し、女子サッカー会場に即移動。
スタジアムまでは20分ほどの移動でしたが、今回は入場前に地元警察による予備検査があり、通過に約20分ほどかかってその後は通常検査と今回はセキュリティーチェックは厳しめ。
しかし、席にはキックオフ1時間前にはつけたので、問題なし。
会場はパルク・デ・プランス。
パリ・サンジェルマンのホームスタジアムで、歴史のあるサッカー専用スタジアムです。
高速道路がスタジアムの直下にあり、なかなか珍しい造り。
炎天下で予備検査通過に時間を費やしたため、喉が渇き持参の水でも飲もうかと思っていたところ、スタジアム入場前の敷地でなんと「ビールの売り子さん」発見!
アルコール類は会場内販売不可であり、持ち込みも不可だと知っていたのですが、売っていたら誘惑に負けて飲んでしまいます…
しっかり飲み干してからスタジアムに入りました。
昨日とは一転。
日の光が強烈過ぎて、スタジアム内一気に真夏の様相。
サッカー観戦で暑さに慣れているとはいえ、なかなかハード。
暑いというより射す感じの暑さに耐えながらの観戦になりました。
●パリ五輪唯一のサッカー観戦はなでしこブラジル戦
男子サッカーも見たかったのですが、予選はパリ郊外の都市開催。
そのため観戦は断念し、パリ市内会場で開催されるなでしこブラジル戦を観戦することに。
個人的に唯一観戦するサッカーゲーム。
楽しんできました。
リセールで購入したチケットは、ほぼ最前列。
お隣はUSAから3人組の若い方々。
なぜか、ブラジルの応援をしているので驚きましたが、クールな扇子を持っていたので褒めたところ、日本推しに変更してくれフレンドリーな感じで観戦できました。笑
とにかく会場は地元フランスの方々含めブラジル応援の声が圧倒していて、日本は完全アウェイ。
試合開始直前の場内の対戦カード表示も手違いなのか「ブラジル対スペイン」の掲示。
「いやいや、日本が相手でしょ」と、流石に会場からブーイング。
この手違いが日本を奮闘させる原因となるとはこの時には誰も予想はしなかったでしょう。
●興奮のなでしこ大逆転勝利!予選突破に欠かせなかった勝利!
初戦のスペイン戦に惜敗している日本。
負ければグループステージ突破が厳しい状況に追い込まれる大一番。
前半。
ブラジルはボールキープの時間が多かったが、日本は決定機を作らせず、また引き気味ではあったものの前を向く姿勢は保ちながらの序盤戦。
体格に勝るブラジルは日本のパスサッカーを阻止するシーンが続く。
しかし、それに耐えた日本は30分を超えたあたりからリズムを取り戻していく。
前半のアディショナルタイム。
このまま引き分けで折り返しかと思っていたところ、日本は相手のハンドを誘ってPKを得る。
キッカーは田中選手。
残念ながら相手GKにセーブされてしまい、前半は終了。
ここはとっておきたかった…
後半。
10分過ぎにはブラジルは豪快なシュートで先制弾。
その後、場内はウェーブが巻き起こり、ブラジルへの応援も大きくなるばかり。
途中日本も20分過ぎに強烈なシュートを放つが、GKが手で弾き得点ならず。
40分ごろにはグループステージ最終戦に余力を残そうとしたのか、ブラジルのスター マルタ選手をベンチに下げてしまう。
ブラジルは1点で逃げ切ろうとやや引き気味となり、日本はチャンスメイクをしようと必死に前に攻め続ける。
しかし、日本は配色濃厚となってきた時間帯。
時計もアディショナルタイムへ突入し、万事休すかと思われたが、プレー中に審判がVAR判定を行うと宣言。
どうも、ペナルティエリアでのブラジル選手がハンドの疑いがあるということでプレー中断。
判定は、PK!
アディショナルタイム2分は過ぎていたのでここで決めなければ同点にはならない。
キッカーはキャプテン熊谷選手。
蹴るまでに長い間合いがあったが、きっちり決めて同点に。
その後もやや意気消沈したブラジル相手に攻め続け、その時はきた!
アディショナルタイム6分。
途中交代した19歳、谷川選手が距離はあるがコントロールされたシュートを蹴り込み土壇場での逆転!
スーパーゴラッソ!!
日本推しに変更してくれたアメリカの観客たちと大ハイタッチ大会になり、興奮のるつぼ。
会場に響き渡っていた「BRAZIL!!」の声は消され、その後2分ほど日本は守りきり大逆転勝利!
サッカーの醍醐味のひとつを体験して帰路につきました。
しかしこの谷川選手、化け物ですね。体格も良く、パワーもあり足元も上手でシュートも豪快。
なぜこの選手をもっと早く投入しなかったのかと思うほどの大活躍。
次戦ナイジェリア戦では先発で出場して欲しい選手です。
この勝利はグループステージ突破に近づくもの。
期待しましょう!
●大逆転勝利の余韻に浸り、ホテルでTVを見ていると最高の場面が!
ホテルに到着し、現地テレビを見ていると2つの競技が。
まずは競泳男子400m個人メドレー、18歳松下選手がグイグイ順位を上げ銀メダル!
中継は当然金メダルを獲得したフランス マルシャン選手の活躍があって生中継されたものでしたが運よく日本のニュースターの活躍を見ることができました。
その後、フェンシング 男子エペ個人決勝のライブ。
こちらも、フランス ボレル選手が決勝に勝ち上がったため見ることができました。
結果は期待されていた加納選手が完全アウェイのフランス大声援の会場で終始冷静に緩急つけた攻めでポイントを重ね、大差をつけての勝利。
生観戦と生中継観戦と続き、興奮が冷めやらない一日となりました。
その他、女子スケートボードストリート決勝では14歳吉沢選手が金メダル、15歳赤間選手が銀メダルとワンツーフィニッシュ。
柔道66kg級 阿部一二三選手が金メダル獲得で五輪連覇達成と素晴らしいニュースが飛び込んできて盛り上がってきました。
●阿部詩選手の敗北の衝撃は現地テレビでも長時間伝えられる
残念な結果に終わった阿部詩選手の報は現地のテレビの五輪特集番組で5分ほど伝えられていました。
フランス語はわからないので番組の雰囲気から感じたことをお伝えすると
・3位決定戦で銅メダルを獲得したフランス ブシャール選手がスタジオに登場。自身のメダル獲得について語るも、阿部選手敗退についてもその映像を見ながら想いを語っていた。
・他のコメンテーターたちもその敗退について鎮痛な面持ちでコメントしていた
日本ではこのように外国選手の動向を詳細に伝える番組は少ないかと。
フランスのスポーツ競技に対する報道の仕方は日本と大きく違った印象を持ちました。
こうしたことを気づけるのは現地ならでは。
勉強になりました。