我が家のネントレ 夜泣きよ、さようなら
遡ること数年前、職場の後輩がフランス人と結婚し、出産祝いに行ったことがあった。夜8時頃に家に着くと、子供の姿は見えず、泣き声もしない。聞くと、すでに子供部屋で1人で寝ているようである。僕たちは庭でバーベキューをしていたが、生後数ヶ月の赤ちゃんがいるのかと思うくらい静かで、ちゃんと呼吸してるのかと、こちらが心配になるくらいであった。
子供が小さいうちは抱っこであやし、夜は親が近くで寝るというイメージだったのでこれは衝撃だった。どうしてそんなことが可能なのか聞いてみると、フランスでは別の部屋で朝まで寝るのが一般的ですよということで、本を紹介してくれた。
本の内容を概説しておくと、目標は寝かしつけをすることなく、自分で入眠できて、かつ長時間(7-10時間)眠れることである。
そのためのTipsとして睡眠前のルーチンをつくること、泣いてもすぐにあやさず観察すること、暗くて静かな環境で眠らせることなどが書かれている。そして1ヶ月目で睡眠のリズムをつけて、2ヶ月目(体重4.5kg、1回の授乳量が150mlくらい)になれば7-10時間程度の睡眠を目指していく。
僕たちはポンが産まれたあかつきには夜はこの本の通りにしてみよう、そして早期に長時間睡眠を確保しようと意気込んでいた。
我が家のネントレは産後ケア施設から自宅に戻った生後2週間目くらいから始まった。まず夜の7時に沐浴、その後母乳をあげてから、ミルクを足すという夜のルーチンを作り、朝は8時頃に朝日を浴びせるようにした。
最初の頃は暗いところで1人になるのが怖いようで、ベットに置くとすぐに大泣きしていた。そして人が来て抱っこしてもらうとすぐに泣き止むということを繰り返した。
2週間くらいして、沐浴後に暗い部屋へ一緒に入って、その中で母乳とミルクをあげるようになってから状況は改善し、あやさなくても自分で入眠できるようになった。
生後1ヶ月過ぎには連続6時間睡眠を達成、生後50日頃に連続9時間眠ることに成功した(ただしこれはたまたまだったようでその後しばらく9時間眠ることはなかった)。そして生後2ヶ月で安定して連続7時間睡眠、途中1回授乳を挟んで、そのまま朝まで合計12時間程度眠るようになった。
生後2ヶ月で僕たちは2度目の産後ケア施設に(区の助成でお安く)行ったのだが、そこでも「よく寝る子ですね〜、親孝行ですね〜」と褒められていた。妻は満足の表情である。
ちなみに妻も赤ちゃんの頃からよく寝る子だったようで、それは今も健在である。実際、学生時代の友達からも「ホントによく寝るよね」と言われているし、世界各国の友達からも「あなたほどよく寝る人にあった会ったことがない」と言われているので、世界的にみてよく寝る人のようである。
ポンはネントレの効果以上に遺伝的な要素もあって、今日もよく寝ているのかもしれない。