ACVI記念、サントラから味わうアーマードコア
まず、ひとつ謝らせてほしい。
こんな大層なタイトルを付けている割には、筆者は辛うじてアーマードコアシリーズをfA(フォーアンサー)しかプレイしていない、浅瀬でチャプチャプしているライトゲーマーでしかない。
ただ、そんなニワカ野郎でも、アーマードコアの新作に心が躍っている。世界を取り巻く陰謀に巻き込まれる中、自ら傭兵たちが戦う意義を再確認する世界観でしか味わえない、「アーマードコアらしさ」というものは特別な感覚だった。
惜しむらくはこの体験が2世代以降前のコンソールでしか楽しめないことだが、それも今年でおしまいだ。アーマードコアの新作が出るからな。
というわけで、来るVIに向けてアーマードコアの雰囲気を味わうために、有名なアーマードコアの楽曲を紹介したい。フロムソフトウェアの星野康太率いるFreQuencyのロックとテクノ、オーケストラが入り混じるサントラを、是非とも聴いてほしい。
また、Spotify始めサブスクで聴ける楽曲からチョイスしている。さっさと無限リピートしやがれ。俺はしてる。
そろそろこの記事の本質が「FreQuencyにハマった男の備忘録」なのがバレそうだな!
Day After Day
まずは数多のMADで使用されている楽曲、Day After Dayより。
ロックサウンドを基にストリングとボーカルを前面に出し、良い意味でシネマティックらしくない、むしろエンディングテーマらしい楽曲。
来る日も来る日も戦い続ける傭兵のための歌に見えて、"Ghost(亡霊)"や"How far away(どれだけ遠いのか?)"など、どこか後ろ向きの感情も見え隠れする。無数の傭兵たちが思い思いの解釈で口ずさむ名曲。
Mechanized Memories
次は個人的1番人気のMechanized Memories。
機会があればアレンジ元のRememberも聴いてみてほしい。比べると、Mechanized Memoriesはノイズとテクノが占め、まさに"Mechanized(機械化した)"のがよく分かる。
冒頭から続く"Scary(怖い/恐怖の者)"と、時折挟まる"All is Fantasy(全て幻想だ)"。Rememberの歌詞である"Amen Amen Gospel Amen"の祈りすら消え、残ったのは畏怖と嘘。そして、サビには反撃の詩が加えられた。
2回目のサビ前のビルドアップが大好きだ。再起動を感じさせるスネアロールが、自然の生命には出来ない機械の勢いを感じさせる。
Cosmos (let it go around)
ライブで急に流されたらマッハでフロアが湧く筆頭、Cosmos (let it go around)。
重ねられたボーカルと繰り返される"Cosmos(宇宙)"からやってくる、まるで初めて宇宙へ進出した人類の希望を祝うような、それでいて"ahh, I feel…"と嬉しさを噛み締める曲調が心地いい。
フレーズの最後の"Pain!"とだけ叫ぶのもいい。ピアノが奏でる儚げなメロディーも含めて、"Over the pain(犠牲を越えて)"とは忘れてはならないコラテラルダメージであり、必要以上の力で暴れるアーマードコアにこの上なく合う。
Thinker -reprise-
あいむしんかーとぅーとぅーとぅーとぅとぅー、Thinker -reprise-。
上のヘタクソな歌い方も実は公式ネタだから驚きだ。
アレンジ元のThinkerと比べ、サビに向けてとにかくじっくりと、ゆっくりと充電していく。初見ではじれったいかもしれないが、その分サビの勢い溢れるボーカルは圧巻の一言。イントロはテクノ、中盤はロックときて、サビで2つが合流するメロディーも外せない。
Stardust
"Sunrise for me(夜明けだ)"、朝5時を迎えた今にピッタリなStardust。
すまない、こればっかりは自分の言葉で紡ぐのが難しい。その代わり、初めて聴いた場所を共有しておく。
エンディングの差し替え曲として入れられたStardust。直観的に、「祝福」というキーワードが頭によぎった。ノイズ混じりの控え目なボーカルがかえって祈りの詠唱に聞こえ、まるで誰かの幸運を願い祝福しているような気がした。
メロディーや曲調がどうこうより、僕の中に残ったのがその2文字しかなかった。