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退職してからの転職活動は不利なのか

こんにちは、ぼっしゅです。私は2024年の年度途中で、新卒から11年以上勤めた某都道府県庁を、次の進路を何も決めずに退職しました。退職時の年齢は30代前半です。その後、離職した状態で転職活動を開始し、退職から4ヶ月後に大手人材サービス企業より内定を頂きました。

一般的に、転職活動は仕事を続けながら行うことが鉄則と言われています。主な理由としては、経済的にも精神的にも安定した状態で活動できるからです。周りの友人や知人も、働きながら活動し、転職をしていました。

ただ私の場合、どうしても働きながら転職活動をするという選択肢は取れず、先に辞めてから活動するしかありませんでした。

そうなると、離職状態で転職活動を行うことになりますが、「離職期間があると、転職活動で不利になる」という説があります。これは本当なのでしょうか。離職状態で転職活動をした私の体験から、この点についてお話したいと思います。


(1)なぜ、先に辞めたのか

先に仕事を辞めた理由は、「このまま働いたら心身が壊れる」と感じたからです。

公務員という仕事は結構ハードで、労働時間も長い傾向にあります。私は1年目から月100時間以上の残業を経験し、一番ひどい時は朝8時出勤→翌日の朝8時に退勤(24時間稼働)→家に帰って数時間仮眠→正午に出勤、という日もありました。

また、公務員という仕事にモチベーションを保つのにも限界が来ていました。公務員の仕事は役所特有の業務が多く、毎年の異動で担当業務も変わるため、外で活かせるポータブルスキルや経験を得ることは難しいです。組織の看板を外した時に自分に市場価値があるのか、という不安もありました。

決め手となったのは最後の部署です。私は係長という立場でしたが、直属の課長がいわゆるパワハラ上司でした。残業時間も庁内トップクラスであったため、この上司に振り回される毎日に少しずつ疲弊していきました。不眠の症状も出始めて、心療内科で薬も貰っていました。

以前からいずれ転職はしたいと思いつつ、中々動き出せなかったのですが、シンプルに「このままここに居たら壊れる」という防衛本能が、自分を決断させました。この状況で働きながら転職活動をしても、仕事先が見つかる前に、心身が壊れると思ったので、先に退職するという道を選びました。

ちなみに、休職という選択肢もありました。ただ当時の私は、休職期間が自分の履歴に入ることで、転職活動をする際にマイナスに働いてしまうのではと思っていました。採用されにくくなったり、給与などの条件面で不利になるのでないか、という不安が大きかったのです。
また休職しているという事実が、自分自身をより消極的にしてしまい、自分を強く売り込む事ができなくなるような気もしていました。

(2)転職エージェントの反応

私は転職期間中、5社以上の人材会社の転職サービスを利用しました。各社とも、サービス利用時には、履歴書と職務経歴書を事前送付した上で、担当エージェントと面談を実施します。また面談前のアンケートで、離職している旨を回答しました。

最初の面談で、どのエージェントからも「今は離職中なのか」という事実確認が必ずありました。私は正直に、前職が多忙であったこと、働きながら転職することが難しい状況だったことを説明しました。

私から各エージェントに、「離職期間があることは、転職活動において不利になるか?」と質問したところ、「3ヶ月以上の離職期間があると、企業側から突っ込まれる可能性がある」「突っ込まれた時に、納得してもらえるような理由が必要」という回答が最も多かったです。

離職期間に関して、それ以上の事は言及されませんでしたが、やはり選考に何らかの影響があることは確かなようでした。自分が採用する立場になって考えても、離職期間がある人の採用に対して慎重になるのは当然だと思ったので、ここへの対策は不可避でした。

(3)書類選考

転職活動において、最初の関門となるのが書類選考です。履歴書には、退職月に「一身上の都合により、退職」と記載する事になります。私の肌感として、離職期間が最も影響するのは、ここだと思っていました。何故なら、文面上では「離職期間がある」という事実のみが記載され、退職した理由を説明することができません。

企業側は、日々の業務の合間で、大量の選考書類を見て通過者を選ばなくてはいけません。その判定の基準として、離職期間の有無は最も分かりやすく、不利に働く可能性があると思っていました。まず面接に進まないと、話になりません。

ただ結果としては、書類選考は概ね通過しました。通過率としては30%くらいだったので、一般的に言われている書類選考の通過率と同等であり、思ったほど影響はなかったと思われます。
私の離職期間が、選考時点で1〜2ヶ月程度だったので、企業側でもそこまで問題にならなかったのかもしれません。

(4)面接

4-1. 企業からの反応はどうだったか

実際に面接に進むと、直接理由を説明しなければいけない機会が訪れます。

ただ多くの面接官は、書類をきちんと見切れていないのか、私が離職しているという情報を見落としていました。冒頭のアイスブレイクで「今日はお仕事休みですか?」と質問してくるパターンが多かったです。

稀に、離職している事について話が触れられずに面接が終わりそうになる時があり、その場合は自分から打ち明けていました。万が一、触れられないまま選考が進んで内定となってしまうと、事情を隠していた事になり、後々問題になると思ったからです。

既に離職していると話すと、どの企業も「あ、そうなんですね」くらいで、自分が思っていた程、重くは受け止められてはいない印象でした。ただ100%、その理由については質問されました。

私はその理由について、事前に転職エージェントの意見などを聞いたりしながら、時間をかけて話す内容を準備しました。面接官が納得してくれるように、理屈の通った流れで説明する必要があったためです。逆に、ここで面接官が引っかかってしまい、離職について深掘りされてしまう展開になると、ネガティブな方向に時間が割かれてしまう可能性があります。

参考までに、実際に私が答えていた内容を共有したいと思います。
この流れで説明したところ、それ以上突っ込んでくる企業は一つもなく、きちんと納得していただけました
ここからは有料範囲となりますので、気になった方はぜひ購入してご覧ください。

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