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ミニスカートが帰ってきた

私はミニスカートが好きだ。もう自分自身は履けるような年齢を卒業してしまったが、街を歩いていてミニスカートの女の子を見つけると何だか嬉しくなってしまうところがある。今はおそらくはタイツなどを着用しているとは思うのだが、やはりミニスカートは足が綺麗に見えていい。夏頃からぽつぽつ見掛けるようになっていたが、冬になってさらにミニスカートの女の子が増えてきている。

ここ何年もロングスカートのブームが続いていたこともあり、少し寂しい思いをしていた。もしかしたら10年くらいは流行っていなかったのかもしれない。ファッション雑誌に「マキシ丈」「森ガール」などのワードが躍るようになった頃からもう時代はロングスカートへと移り変わりを始めていたように思う。

ミニスカートにはいろいろとリスクもつきまとう。単純に足を出すということからの寒さ。運悪く強い風が吹いた時の危険性。もっと悪いところで言うとエスカレーターなどでの盗撮被害などもある。その点ロングスカートではこういったことを気にする必要はほとんどない。強いて言うのなら長すぎた場合に引っかかる可能性があることくらいだろうか。女性視点でいうのならロングスカートを履いている方が安全だし何かと楽なのだ。


それなのに昨今のミニスカート復権である。といっても服の流行色、流行柄、流行アイテムなんて会議で決められているものなので、どんなに雑誌で「今シーズンはこれがトレンド!」ともてはやされたとしても世間が受け入れなければ広がらない。私が最近見かけているのはファッション感度が高そうな10代後半~20代前半くらいの女の子たちだった。ひらひらとしているタイプというよりは台形スカートのような、形がわりときちっと決まっているものをよく見かけた。


私がミニスカートを気に入っている理由として、その着用できる期間の短さが挙げられる。「命短し恋せよ乙女」という言葉があるが、これに似たような印象を抱いている。といってもこれは元々ゴンドラの唄という曲の歌詞らしく、本来はそういった意味はないのかもしれない。

それでも女性が「女の子」でいられる時間は一生の全てではない。だからこそそんな多感な時期にしか履けないミニスカートというものが美しいように思う。もちろん最近では好きな服を着たいという考え方が広まっており、この私の意見を失礼だと感じる方もいるのかもしれない。実際にミニスカートとロングブーツというコーディネートをしている50代くらいの女性も見かけたことがある。


私も冬は寒さに耐えつつもミニスカートをよく履いていた。現在はほとんど処分してしまったが、いくつか思い出が捨てられないものもあったような気がする。プリーツもの、ひらひらしたもの、花柄などいろんなミニスカートを持っていたし、どれもお気に入りだった。ミニ丈のワンピースも着ていた。そんなことを懐かしく思い出す。

今履ける女の子たちが羨ましいか、と言われるとそうでもない。私は私でミニスカ―ㇳの時期をちゃんと楽しんだからだ。だからミニスカートを履けることを最大限楽しんでほしいと思う。ロングスカートにない良さがミニスカートにはあると思っている。単純に好きな服を着ているからというだけでなく、不思議な高揚感や軽やかさを感じるのだ。ただミニスカートを履くことで嫌な思いはしないでほしいとも思う。

「ミニスカートはいい」というとどちらかというと女性よりも男性の方が共感を得られるのかもしれない。といっても彼女がミニスカートを履いていると嫌だと思う彼氏の方もたくさんいることだろう。周りから見ていてはらはらすることもある。きっと自分自身もそう思われていたんだろうと今では思う。だけど私はミニスカートが大好きだ。これからも。

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