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銅/Cu:鉄の運び屋警察官

原子番号29の元素。
地中海のキプロス(Cyprus)島で産出したので、ラテン語でcuprumと呼ばれていた。
銅の英語表記copperには警官(コップ)の意味もあるが、警察官の制服のボタンが銅製であったことが語源とされる。
銅は、合金として古くから用いられており、ブロンズ像でお馴染みの聖堂は、スズとの合金。
亜鉛との合金は真鍮。ニッケルとの合金、白銅は、十円玉に用いられている。

銅は、水と反応してイオン化すると殺菌作用を発揮する。
抗菌スポンジや抗菌繊維などにも用いられている。
銅は、ストレスで消耗しやすく現代人にとっては必要なミネラルだ。

銅の役割

銅の一番の役割は、鉄の運び屋として血液を作るのに不可欠な役割をすること。
それに、活性酸素を消去する酵素を作るにも欠かせない。

約50%が筋肉や骨、約10%が肝臓にある。
銅の役割は、実は多岐にわたる。

抗酸化酵素の原材料
腸からの鉄の吸収、ヘモグロビンの合成をサポート
メラニン色素を生成
骨の形成をサポート
銅の欠乏

銅の不足は、成長や免疫、代謝の異常を引き起こす。


貧血
白血球減少による免疫の低下
骨の異常・骨粗鬆症
成長障害
白髪
筋肉の緊張低下
倦怠感
抑うつ
食欲不振
悪玉コレステロールの上昇
心・血管系の疾患
銅を不足させる要因としては、
ストレスの持続
長期の制酸剤(胃薬)の服用
亜鉛・鉄・マグネシウム・モリブデンなどその他のミネラルの過剰摂取


ストレスは、銅を排泄してしまう。
胃酸を抑制すると銅の吸収が阻害される。

また、ミネラルは、同じルートから吸収されるので、サプリメント摂取の際は、マルチミネラルの形で複合的にミネラルを摂取しないと何かが不足してバランスが崩れてしまう。


銅の弊害

通常の食事で銅が過剰になることはまずないが、サプリメントや銅をつかった食器や調理器具の使用で過剰になることがある。
酸性の食品(トマトなど酸味の強い野菜やレモン、酢など)によって銅が溶け出しやすくなるので、注意が必要。
過剰な銅は、肝臓に沈着して肝機能障害を引き起こすリスクがある。

その他、

肝機能障害
神経障害
精神障害
関節障害
角膜障害
嘔気・下痢
脱毛など


が起こる可能性がある。


銅を含む食材

レバー(牛が最多、豚にも)、牡蠣、甲殻類、豆類、ナッツ類、ココア、抹茶など。
鉄のサプリメントを選ぶ際には、銅も含むものを選ぶ方が良い。

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