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【起業のこと。】博士学生と起業をつなぐキャリア支援プラットフォームを目指して

こんばんは、Dr. りけ子です。さきほど気づいたんですが、私の最近の時間感覚って一般的なものからズレていますね……。本記事、金曜日に投稿すると宣言してましたが、私としては「寝るまで=金曜日」という気持ちで書いておりました。日付が変わったら土曜日ですよね……😅

失礼しました🙇‍♀️

気を取り直して、本題へ……!(汗)

スタートアップコンテストを足がかりに、以前からやりたいと思っていた「博士と社会をつなぐ架け橋になりたい」の実現を目指しています。

今回は、私がどんなことを具体的に志しているのか、解決案の概要とともに共有します。解決案の詳細な中身は、深堀り中なので、さらっと触れる程度に留めますが、雰囲気だけでも伝われば嬉しいです。


アイデアの背景

博士課程在籍時にキャリアの授業を受け、「博士はあらゆるスキルを身につける必要がある」と言われたものの、当時はいまいちピンと来ず。

博士へのネガティブな偏見を目にしたり聞いたりする機会の方が多かったので、「博士である私の強みは、専門性(専門技術・知識)しかない」と、博士学生の私は思い込んでいました。

その強みを直接活かせる仕事として、博士課程修了後はメーカー開発職に従事しました。配属後すぐに、とある機器の後継機種の開発プロジェクトにアサイン。開発部の担当分野は大きく4つ(光学・機械・電気・ソフト)に分かれており、私は上司と光学を担当。機種自体の目標値を元に、光学系が満たすべき目標値を決め、目標達成を確認するためにどんな評価をすれば良いのか、タスクの洗い出しとスケジュールの設定を行いました。立てた予定をもとに、実験と解析を行い、得られた結果を上司に報告して議論し、報告書を作成。3ヶ月の間にこのセットを20~30近く行い、最終的には社内審査やら規格書作成やらといったアウトプットに向けて、日々の業務に取り組みました。

そんな日々を送っている中で、気づいたことが。私の強みは専門性だと思っていたので、実験・解析で戦力になれると思っていたのですが……

目標設定からアウトプットに至るまで、すべての過程で戦力になれているのではないか?と感じるように。世間の評価に反して、マネジメント力やコミュニケーション力などのスキルが、同期や同年齢の先輩社員に比べても同等以上で身についているのでは?と思うようになりました。

学生時代を振り返ってみると……

論文執筆といった最終目標や最後のアウトプットの形は違えど、基本的には仕事と同じような過程を、学生時代の研究活動で経験していることに気づきました。仕事でよく言われる「限られた時間の中で成果を出す」ことも、実は学生時代に経験していたなぁと。研究室内に1台しかないレーザ装置をチームで融通し合い、自チームが使える週になったら、後輩の実験・指導時間を考慮しながら、そのなかで自分の実験を効率よく行っていました。

学生時代に、専門性に限らず、マネジメント力やコミュニケーション力といったトランスファラブルスキルを習得していたんだなと、社会人になって振り返って、やっと気づきました。

ビジョン(目指す世界)

一方で、博士課程で身につけていたはずのトランスファラブルスキルですが、さきほども述べたように、学生だった当時は習得していると自覚することはありませんでした。また、キャリアの授業で「身につけるべし」とは言われたものの、身についていることを自覚する機会もなかったです。

「博士とはどんな人で、どんなスキルを持ち、何ができるのか」博士学生も企業も知らない現状があります。これを是正すれば、より良い博士学生のキャリア支援と活用ができるはず!そこで、「博士学生が専門性に加えて多様なトランスファラブルスキルを持つ人材として評価され、そのスキル全てを100%発揮して社会貢献できる世界」を目指し、博士が今よりも大きく活躍できる社会を実現したいと考えました。

社会課題

社会目線で見てみると、文科省が発表した「博士人材活躍プラン」では、"2040年までに博士号取得者数を3倍にする"と宣言しています。

博士と言えば研究職を目指す方が多いですが、ここ20年近く、研究者の数の推移は横ばいとなっており、研究者としての受け皿は増えなさそう。企業でも7割近くが博士採用を行っておらず、今後増加する博士課程修了者の受け皿拡大は喫緊の課題です。

ソリューション

博士課程修了後の受け皿を広げるためにも、「博士学生が専門性に加えて多様なトランスファラブルスキルを持つ人材として評価され、そのスキル全てを100%発揮して社会貢献できる世界」の実現は重要。この世界を実現すべく、博士学生の「理解・採用・活用」を企業に推進するキャリア支援プラットフォームの構築を目指しています。

本プラットフォームでは、博士学生の持つスキル・経験の認知拡大(理解する)、博士学生と企業をマッチングさせて雇用創出(採用する)、採用された博士が100%の力を発揮できるような現場の土壌育成(活用する)を目指し、博士学生の就職前から就職後までを一貫してサポートすることを構想しています。

博士学生を「理解する」では、オウンドメディア型のWebマガジンを運営し、博士学生の特徴(専門性、スキル、経験、多様性など)や企業での博士の活躍・活用方法を、学生自身と企業に周知させます。コンテンツはインタビュー記事を中心とする予定。

※今取り組んでいるのが、このWebマガジンです。9月中に簡単なサイトを公開できたらいいな……!

博士学生を「採用する」では、博士学生と企業をつなぐマッチングコミュニティを運営し、企業就職を志す博士学生と、博士学生を採用したい(と思っていても採用できていなかった)企業が出会い、最終的には採用まで至るような場を作りたいと思っています。従来の求人サイトよりも、より出会いを提供できるようなコミュニティ性を備えたものにする予定(Webマガジンに比べて練りきれておらず、仮って感じ)。

博士学生を「活用する」では、就職した博士と採用現場を仲介するコンサルティングサービスを展開したいと考えています。「博士学生を採用したい」と思って、企業が初めて採用したとしても、就業後にどのような種類・量・質の業務を任せたらよいのか、現場で悩みが生じると予想されるので、その悩みを解消し、博士が根付く現場づくりをサポートするような事業にしたいと考え中です。 

以上!

このような3つの事業をベースとした、博士学生と企業をつなぐキャリア支援プラットフォームを構築し、「博士学生の能力・経験が正しく評価され、それらを100%発揮して社会貢献できる世界」を目指します!


想定よりも長くなりましたが、目指したい世界と方向性はこんな感じです。

後半2つの事業はまだまだ荒削りの段階なので、少しずつ磨いていく予定。1つ目の事業について、現在多くの方から意見や情報をいただき、ようやく形が見えてきたところです。まずはβ版で様子見をしてから、本番サイトを作ろうと思っているので、「ごく簡単なサイト作成なら、9月中になんとかなるんじゃない?」と思っています(本当に大丈夫だろうか……)。

なにか気になる点やアドバイス、情報などありましたら、ぜひお気軽にお声がけください!!よろしくお願いいたします。


博士が輝ける社会となりますように!

Dr. りけ子

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