心電図② 先生に報告!その前に・・・
「バイタルをみる」ことと「いま起きている不整脈を知る」ことは別物です。ただ、中には
「不整脈が起きている患者のバイタルを知る」
ものも多々あります。ここは非常に難しい。循環器内科やICUで働いている方も、判断に悩むこと多いのでは?
さて、その中でもあまり細かく悩む必要がない状況とはどんな時でしょうか?私は、
「どうみてもヤバいから、空振りでも構わないから人を呼べ」
という時だと思います。患者ファーストで考えれば、当然ですね。
じゃあ、ヤバい時とはどんな時か?
ここで、前回の記事に書いたことを思い出すと・・・
P~Q波は心房の問題、Q波~T波は心室の問題
でしたね。心房も大事ですが、全身のポンプとして働いているのは心室。
つまり、QRST波に異常を生じている場合は「やばい時」ですね。
具体的には、QRS波が非常に広い(=心室頻拍の可能性)や、ST上昇(=心筋梗塞)が該当します。例外もあります。ただ、ここでもう一つの原則。
「分からないときはヤバい方と考えて動け」
例えば脚ブロックに心房の頻拍を合併した時は、一見心室頻拍との区別がつきにくいんですね。分からないけど、血圧や本人の症状的に不安要素しかない。そんな時は、迷わず人を呼びましょう。
各論は次回と記載しましたが、やはりこの次に。