心臓先生

地方の循環器内科医です。「心臓」について分かりやすく!をモットーにnoteを開設しまし…

心臓先生

地方の循環器内科医です。「心臓」について分かりやすく!をモットーにnoteを開設しました。実際の症例を交え、本を読むより分かりやすく。何気ない日常も載せていきます。

マガジン

  • 番外編

    筆者の日常、思うこと、趣味etc。なんでもあり。医師ってこんなもんです。

  • 予防医学

    「病気を治す」のではなく、「病気に罹らないようにする」ための記事です。高血圧、糖尿病、悪玉コレステロール等、関心の高い疾患について記事を作成していきます。相談サービスも始める予定なので、乞うご期待!!

  • 心不全を知る

    心不全の分かりにくい病態を、本を読むより分かりやすく、なるべく簡潔に伝えていきます。 コメントを下されば、内容に応じて記事追加も検討していきます。

  • 心電図・不整脈編

    苦手な方が多い不整脈について解説していきます。最初は総論、その後各論を追加していきます。

  • バイタルとは?

    医療者の方々が苦手に思うことが多いバイタルについて、私見をまとめてみました。病名を知らなくても、病態の推定はできます。ぜひ、このマガジンを通してバイタルの基本、読み方を学んでください。非医療者の方々も大歓迎です。

最近の記事

  • 固定された記事

心不全③クリニカルシナリオⅢ(CS3)を説明できますか? ~利尿剤と血管拡張薬を使い分ける!~ けど、100点満点の治療はいらない

前回に引き続き、有料記事をもう一つ書いてみます。 「心臓」を誰にでも分かりやすく。私のポリシーです。 損はさせませんので、心臓に興味がある方はぜひ御一読をお願いします。 もちろん、一般の方々も大大歓迎です! 前回はCS1(クリニカルシナリオ1)について説明しました。 CS1は、基本的には交感神経の緊張により末梢臓器への血流の低下+中枢臓器への血流増加、および腸や肝臓にプールされていた血流の放出が原因でした(前回の記事に書いてあるので、ぜひ覗いてください)。 でも、「心不全

¥200〜
割引あり
    • 糖尿病の治療目標は?(2分)

      糖尿病の治療指標はいくつかありますが、やはり全員が同じように理解できる指標がありがたいですね。 私は、やはりHbA1cが最重要だと思っています(透析患者さんのように、HbA1cが当てにならないこともあります)。 そのHbA1cですが、年齢によって目標が違うのはご存じでしょうか? 基本的に 69歳以下は6.5%(いわゆる「正常」との境界域) 70歳-79歳は7.0% 80歳以上は8.0% です(糖尿病治療ガイドラインより)。 なぜこのような違いが出るのでしょうか? 大

      • 陰謀論は「カッコ悪い」(5分)

        医療各界で非常に多い陰謀論。 有名な陰謀論だと・・・ ・癌が琵琶(ビワ)の種で治る ・塩はダメで、塩化ナトリウムはOK ・薬をやめれば病気が治る ・ワクチンは有害(特にHPV、Covid-19) ・医療者は薬を出して儲けている     etc・・・ ・・・自分で書いて思いましたが、なんというか。。。 塩化ナトリウムって塩のことですからね??? どこかの理学療法士がXで書いていたような。 傍から見れば意味不明な陰謀論ですが、一部には効果テキメンです。 実際に私の外来で、陰

        • あなたの糖尿病、どう治療する?

          糖尿病には色々な治療の選択肢があります。 中でも最近は、糖尿病の治療コンプライアンス(=適切な内服量や服用時間、指導を守れる)に重きが置かれています。 さて、糖尿病は所謂「生活習慣病」の一つとして名高いですね。 恐らく糖尿病を患っている方々にも、御友人で糖尿病を患っている方が一人くらいはいるのではないでしょうか? その中で結構投げかけられる質問が、 「なぜ、私はAさん(友人)と治療薬が違うのですか?」 この患者さんとAさん、両者とも自分が主治医なら回答しやすいですが、

        • 固定された記事

        心不全③クリニカルシナリオⅢ(CS3)を説明できますか? ~利尿剤と血管拡張薬を使い分ける!~ けど、100点満点の治療はいらない

        ¥200〜

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        • 番外編
          14本
        • 予防医学
          7本
        • 心不全を知る
          4本
          ¥500
        • 心電図・不整脈編
          10本
        • バイタルとは?
          5本

        記事

          私、インスリン必要ですか?

          糖尿病、といえば真っ先に思いつくのが「インスリン注射」ではないでしょうか? インスリンについてはなかなか偏見が多く、 「注射は恥ずかしいからしたくない」 「インスリンは始めたらやめられない」 このように考えている方が多いように感じます。 さて、糖尿病患者さんにも、インスリンを使用している方と使用していない方がいます。なぜ、患者さんによって方針が異なるのでしょうか? ※しつこいですが、2型糖尿病についての解説です 急性期のインスリン 肺炎起こして、脳梗塞起こして、体調悪

          私、インスリン必要ですか?

          2ヶ月、noteを続けてみて

          なんやかんや、noteを開始してから2ヶ月経ちました。 気づいたら7000ビューも突破し、有料記事も購入してくださる方が増えてきており、嬉しい限りです。 この場を借りてお礼を申し上げます。 もちろん無料記事をみて頂けるのもありがたいですが、自分の知識に対価を払う価値を見出して頂けるのは、本当に嬉しいですね。 患者さんに医療を提供するのも大事ですが、自分の知識を活かせる方に知識を授けることはそれ以上に大事だと思っています。 ぜひ、これからも私の記事を医療に、生活に活かし

          2ヶ月、noteを続けてみて

          糖尿病の「け」があるって、何?

          健診で引っかかって内科の外来を受診した際に、 「あなた、糖尿病の「け」がありますね」 こう言われたことはありませんか? ・・・いや、このような表現をする先生がいるのでは? と勝手に思っています。 というのも、どこからどうみても明らかに糖尿病で、かつ糖尿病の薬を何剤も内服しているのにも関わらず、 「糖尿病の「け」があると言われています」 と仰る方が多いんですよね。 特に外勤先(=専門医がいない病院)で。 ・・・うーむ。 これを言われている方に、最初に伝えたいこと。

          糖尿病の「け」があるって、何?

          糖尿病の原因は「怠惰」?

          糖尿病も、とても注目度の高い疾患ですね(ここでは2型を指します)。 皆さんの糖尿病のイメージは、どのようなものでしょうか? ・注射しないといけない ・食事制限がきつい ・怠惰な生活を送るとなってしまう このようなイメージを持っている方が多いような(※個人の感想です)。 結構、偏見から差別的にみている方も多いですね。 でも、実際は大きく違います。 第1に、「糖尿病⇒インスリン」ではありません。もちろん、インスリンが必要な方もいます。 でもインスリンで治療を開始したとし

          糖尿病の原因は「怠惰」?

          リベルサスダイエット 

          少し寄り道。 糖尿病治療薬について記事を書こうとしていた時に、ふと糖尿病治療薬が自由診療でダイエットに用いられていることを思い出しました。 現在私は適正体重範囲内にいますが、太りやすい体質も相まって、気が抜くとすぐに体重が増えてしまうことも (痩せるのもそれなりに早いのですが・・・)。 一時期は米国基準で肥満で、太ることがコンプレックスになっています。 なので、特に女性の方々が「痩せたい!!」という気持ちは痛いほどよく分かります。 こうして表にすると、結構肥満の人って多

          リベルサスダイエット 

          話題の健康診断

          最近、小学生の健康診断が話題ですね。 話題の原点となったのは、ある活動家?の以下のツイートの様子。 まあこれだけだと切り抜きなのでフェアではありませんが、要は 「検診で上半身裸にする必要ありましたか?」 ということらしい。 ツイートと新聞記事の内容にずれがあるので、真偽のほどは定かではありませんが、この一言から様々な論争が飛び交っていたようです。 さて、ここで重要なのは 「何を最優先するべきなのか?」かと思います。 上半身裸にすることのメリットとしては ・聴診が

          話題の健康診断

          高血圧の予防医学② 内服薬どうする?

          前回の記事では高血圧の分類、治療目標値、期間等について話しました。 https://note.com/drheart/n/n4f9a3ceb86aa ↑力作なので、ぜひ見てください!!無料です!! 今回は、内服薬で治療する場合何を用いるべきか?について話します。 降圧薬の種類は? ご自身で降圧薬を内服されている方々、知り合いの高血圧の方と内服薬が違うことがありませんか? 降圧薬にはいくつか種類があります。 有名なものとしては ➀Ca拮抗薬(アムロジピン、アダラート

          高血圧の予防医学② 内服薬どうする?

          高血圧の予防医学 ~いつまでに、いくつまで、どうやって下げる?~

          ➀どこからが「高血圧」?高血圧の予防医学について書いていきます。 普段、血圧を気にされる方は多いのではないでしょうか。 さて、皆様の中で「高血圧」はいくつからを指しますか? 私の外来にも、高血圧の患者さんが数多くいらっしゃいます。 多くは50歳以上ですが、30歳台で内服加療を開始されている方もいます。 いわゆる「生活習慣病」の一つであり、食生活の変化により、最近は若年者でも高血圧や糖尿病、脂質異常症(コレステロールが高い)等を発症する方が多くなっている印象があります。

          高血圧の予防医学 ~いつまでに、いくつまで、どうやって下げる?~

          予防医学 超基礎編

          一次予防と二次予防 予防医学について書いていきます。 といいつつも、各論は次回より。 予防医学を語る上で欠かせない用語があります。 一次予防と二次予防です。 大雑把に言うと、 一次予防:疾患を発症しないようにする予防 二次予防:発症した疾患を進行させないようにする予防 です。 例えば、同じような体型、同じような血圧なのになぜか近所の人は高血圧の薬を飲んでいる。。。なんで私は処方されていないんだろう??? こう思ったことはありませんか? 内服薬はもちろん、生きていくう

          予防医学 超基礎編

          予告 相談サービス

          今後は、予防医学についての記事も書いていこうと思います。 高血圧や糖尿病、コレステロール等の皆様の関心が高い領域になります。 また、(診断、薬の内服推奨や中止の指示等は医師法に抵触するためできませんが)関心を持ってもらえるようであれば、有料記事を用いて相談サービス等も検討しております。 普段、塩分控えろ、運動しろ、痩せろとアドバイスを受ける方も多いと思いますが、具体的にどれくらいの目標をいつまでに達成すればいいのか、腎不全や冠動脈疾患等の他疾患との兼ね合いも含めて、専門家

          予告 相談サービス

          5000ビュー達成!!感謝を込めて

          noteで情報発信を開始して2ヶ月弱、5000ビューを達成しました。 見てくださっている皆様、本当に感謝しております。 まだまだ稚拙な文章も多い中、お金を出して有料記事を購入してくださった方々も、本当にありがとうございます。励みになります。 副業になれば・・・と始めたnote。 自分の専門分野なら大丈夫!!と思っていましたが、いざ文章にしてみるとやはり違うのを思い知りました。また、文章だけだと分かりにくい部分はイラストを導入する等の工夫も必要ということを痛感しました。 ま

          5000ビュー達成!!感謝を込めて

          医療者の目線からみた「いい患者さん」と「よくない患者さん」 

          やや顰蹙(ひんしゅく)を買う内容かもしれませんが、前回に引き続き外来の話をさせて頂きます。 今回は、私からみた患者さんの評価です。 医療をうまく活用してほしいという想いで書きました。 ぜひ、最後まで読んで頂ければと思います。 【1】外来は辛い 我々医師が仕事で接する患者さんの数は、圧倒的に外来>>入院です。 外来の時間3時間に対して患者さん20-50人、場合によってはそれ以上診ないとならないときもあります。 この20-50人が、全員安定していて高血圧や糖尿病のフォロー

          医療者の目線からみた「いい患者さん」と「よくない患者さん」