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2021年カレンダーを制作しました!

こんにちは!
そろそろ鍋が美味しい季節になってきました!ドリーム・アーツのデザイナーです。

さてさて、毎年恒例の卓上カレンダーですが、ついに来年度分のデザインが完成しましたー!
noteをご覧くださっているみなさまに、見所の解説をしちゃいます🎉

ちなみに、カレンダー担当は毎年新人が作ることになっているので、今年は2人で力を合わせて作りました🌸

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2021カレンダーコンセプト

並べた時3

今年のカレンダーは横に複数枚並べて使える卓上カレンダーです!
上の画像のように2ヶ月並べることも、3ヶ月ならべることもできます。
この2ヶ月、3ヶ月と並んだデザインを見れば一目瞭然ですが、カレンダーのコンセプトは「繋がり」です。

というのも今年はコロナの影響で人となかなか会える機会が減りましたよね。

しかしそんな中だからこそ一層お客様との繋がりを大事にしたいという想いが出発点となり、そこからデザインを考えていきました。

5.アートボード 1

5.アートボード 2

「線の見せ方はどんなものが良いかな?綺麗な線や繋ぎ方ってどんなのだろうか?」ということを実際に手を動かして毛糸や筆で表現したり…
試行錯誤しながら次第に表現の幅を広げて、面で見せる方向へと固めていきました。

これは「線で繋がっていくよりも、面で繋がって方が色や絵柄の面積が大きく、よりインパクトを出しやすい。ストーリーのある繋がり方の表現などもしやすいのではないか?」という考えからでした。

その後、モチーフが月を跨って一年を繋いでいくアイディアが生まれ、それを磨きに磨いて今回のカレンダーとなりました!
ここでは紹介しきれない数々の没案やラフの積み重なりによって、一つのカレンダーになっています。

紆余曲折あったものの、最終的には良いものができました!

見所紹介1:絵柄のつながり

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今年のカレンダーは、画像のように繋がりが月を跨がるモチーフで表現されているので、「次はどこがどう繋がるんだろう?」と新しい月をめくるのが楽しめるカレンダーになっています。

絵柄の場所によっては、モチーフの遠近感や拡大率が前の月と大きく変わる部分があります。
例えば、1〜2月の丑から氷山は「近くから遠く」、5〜6月の山からカエルは「大きいものから小さいもの」などなど。

現実では繋げることができないモチーフ同士をつなげることで、「予想がつかない!次の月が気になる!」と楽しんでもらうことを狙って制作しました。

見所紹介2:12月の特別感✨

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カレンダー最後の月、2021年12月を締め括る絵柄は、鮮やかなインクの中で筆を持って座っているポピーとチェロです。

今までの1年は2人が描いてきましたというオチとなっています。

ドリーム・アーツ設立されたのが12月なので「今までの感謝やお祝いの雰囲気」を表現しようとしました。
そういうわけで2021年12月だけ他の月とは一味デザインが違います。

1.アートボード 2 のコピー

今年のカレンダーのフォーマットは、上下の範囲を決めその中に絵柄を収めるようにしています。
しかし、12月は曜日部分まで絵柄がかかったり、右下部分から絵柄が伸びていたり、「12」の文字だけ他の月とは違うフォントを使っています。

このように、所々フォーマットから一歩ズラしてある特別感をだしつつも、隣に11月が並んでもおかしくないぐらいには統一感があるデザインになっています。

結果的にはこのような形になっていますが、制作の中では、「特別感を出したい!」「でも同じカレンダーの1ページであるという統一感はあって欲しい!」という思いの鬩ぎ合いでした。。。

ちなみに・・・
来年12月2日の「ドリーム・アーツ25周年 設立記念日」には、QRコードが印刷されており、そこから25周年記念プレゼントの応募ページへ飛べる仕掛け付きとなっています👀

見所紹介3:金インキ

アートボード 2 のコピー 2

2021年はドリーム・アーツ創立25周年ということで、特別感を出すために今回は✨金インキ✨を使用しています。

そして実はこの金インキ、金インキの下にグラデーションを印刷しているんです!

「金インキが発色しにくい紙に印刷したい!でも金インキも使いたい!」というワガママを叶えるために、苦心で編み出した方法です。

どういうことかというと、
下にグラデーションをかける→金インキが透けて下のグラデーションが薄ら見える→ツヤのあるインキが載っているような見た目になりピカピカしているように見える!

という仕組みです。

アセット 3@4x

これは何度も試し刷りをして調整しました。下に置く色の違いや、紙の特製、インキの違いなどを考慮しなければならなかったからです。

例えば、下におくグラデーションの明度差。
グラデーションに明度差をつけすぎると、わざとらしく下品になってしまい、逆に色が近すぎるとグラデーションの意味がなくなってしまいます。
そのちょうど良い塩梅を探るために、一度目の校正刷りで何パターンかのグラデーションを用意し、上がってきた校正の中から良いグラデーションをピックアップ&調整していきました。

また、そのままだと赤茶色っぽく出過ぎてしまう金インキだったので、下に置く色を黄色とオレンジのグラデーションにし、透けて見えた時に「黄金色」になるように調整しています。

見所紹介4:テクスチャのこだわり!

アセット 2@4x

今年のカレンダーのテーマは「つながり」ですが、表現の部分での全体テーマは「版画・水彩」です。

これには木の台座と合うような、他とは違う高級感のあるカレンダーにしよう!という狙いがあります。
なので、紙も和紙や水彩紙を意識して選んでいます。
紙の選定にもいろいろあったのですが、今回は省きます…。
(バガスは金インキの印刷に向かないということがわかりました…)

絵柄の加工も、「版画・水彩」感がでるように、少しカスれているテクスチャを加えたり、グラデーションをあえて均一ではなく偏らせる、などなど細かい加工を行っています。

一つ一つは細かい加工ですが、その小さな加工が寄り集まって、うまく手書きのような、温かみのある絵柄ができたのではないでしょうか!

おまけ:制作者一推しの絵柄は…

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「3月」がオススメです。鳥好きとして、鳥のおなかのフォルムに力を入れました。
力を入れすぎるあまり、そこだけリアルになりすぎないように調整を行いつつ、うまく鳥独特のふっくらとしたフォルムが出たと思っています!

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オススメの絵柄は「1月の牛」と「表紙」です。
牛の筋肉質でカクカクしている体軀が2月では氷山になっています。1月2月の繋がるモチーフを思いつくのに難航しましたが、最終的に上手く繋がり良かったです!
表紙は全ての月のモチーフが集結しています。一番最初に見てもらえる部分なので力を入れました。

おわりに

毎年、「去年よりも良いカレンダーにするぞ!」という思いのもと、デザイナーチームが粉骨砕身するカレンダープロジェクト。様々な方の協力を経て、完成にいたりました。
来年も、もっと良いカレンダーが作れるようにデザイナーチームは成長していきます。
ここまで読んでいただきありがとうございました!

みなさま良いお年を!