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接触性皮膚炎

身の周りにあるほとんどの物質が接触皮膚炎の原因となります。

化粧品や香水、ヘアケア用品、指輪やイヤリング、腕時計などの金属装身具、衣類、家庭用の化学薬品、洗剤や医薬品、動植物などでも生じることがあります。

中には湿布による接触皮膚炎もあり、湿布によるかぶれだけでなく、光にあたることで変化して、光にあたった部分だけに皮膚炎が生じることがあり、強いかゆみも伴います。

また、日焼け止めの成分(紫外線吸収剤)でも生じることがあります。



原因となる物質が皮膚に接触し、それが刺激やアレルギー反応となってかゆみを伴う湿疹があらわれます。

かぶれとも呼びますが、接触した部分に紅斑(こうはん)があらわれ、小水疱(しょうすいほう)が生じる場合があります。

口の粘膜に果物などが接触することでかゆくなったり腫れたりする口腔アレルギーが生じる場合があります。

花粉症との関連があります。シラカバ花粉症の人はリンゴ、イチゴなど、スギ花粉症の人はトマトなどでアレルギーが生じることがあります。




確実な診断は皮膚テスト(パッチテスト)で疑わしい物質を貼付して48時間後に皮膚反応を見ます。

金属アレルギーの場合は1週間たって陽性反応があらわれるなど、診断に時間がかかる場合があります。

接触皮膚炎の原因がわからないままだと、予防の対策が立てられないだけでなく、重症化してしまうこともあります。

医師の問診によって意外な原因が判明することもあります。また、重症例では潰瘍を伴うこともあります。

早めに皮膚科専門の医師に相談してください。



まず、接触皮膚炎の原因となる物質を突き止めます。

その物質との接触を回避して、短期的に外用ステロイド薬を使用します。

かゆみが強い場合には、抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬などを内服します。

症状が強い場合は、治療に全身性のステロイド薬が必要となる場合があります。


接触皮膚炎の中には生命に関わる重篤な症状が生じる場合もありますので、単純なかぶれと自己判断せずに、違和感を覚えたら、速やかに専門の医療機関を受診してください。


<参考文献>

https://allergyportal.jp/knowledge/contact-dermatitis/

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